いつか見た夢を追って 第一話 夢は幻想と共に 僕は、夢を諦めた 将来の夢を諦めた 僕は、戦う事を止めた 主の為に戦う事を止めた 僕は…… 僕は… 生きることを…… 辞めた…… でも 死ねなかった 主がそうさせなかった 僕は 抜け殻になった 「ハィール、御飯、ここに置いておくね……ちゃんと、食べてね」 主の重く悲しい声がする しかし、僕は何も感じない 抜け殻になり、肉体だけが生きている僕には何も感じない 「ハィール……」 僕に歩み寄るポケモンはロム、シャワーズの雌、心配そうに僕の側に来る、だけど、僕は何も感じない、見えない 「お願い……元のハィールに戻って、また一緒にダブルバトルしたいよ……何でこんな事に……」 彼女は泣きそうになりながら僕に語りかける、だが僕は無反応で虚空の一点を見つめている 頭ではわかっている、勿論彼女とはずっと一緒にいたい、それなのに当の自分は反応すらせずただひたすら虚空を見つめるだけ 僕の心は 壊れてしまった 戦いに敗れ 僕の心は 粉々に砕けちってしまった 僕はもう何も感じない 次の日 僕は主に抱かれ車椅子に乗せられた ポケモンセンターに行くらしい ポケモンセンターに着き僕は色々な検査を受けた、視覚検査、身長体重、そして、痛覚、視覚検査は医師の判断で良かった、身長は少し縮んだらしい、体重も平均のブースターを下回る、痛覚は検査にならない程だった ポケモンセンターから帰る途中 主はずっと僕の名前を呼び続けていた、そんなときだった、運悪くトレーナーと目が合ってしまった、主はボールからロムを出して戦闘の旨を伝える 「ハィール……」 戦闘が始まった、僕は主の足元で微動だにせずただ彼女の戦いを見ていた、相手のポケモンはデンリュウ、相性は最悪だった、彼女はデンリュウの電撃を回避しながら遠隔からの攻撃をする、だが次第に彼女は避けきれなくなり一発、また一発と電撃を浴びて僕の目の前でフラフラとしていた 恐らく電撃のせいで脚が麻痺したのだろうか、千鳥を踏んでいる その時僕の中に何か熱いものが芽生え始めた、デンリュウの電撃が彼女に迫ってくる、彼女は既に動く事が困難だった その時僕の体が自然に彼女の前へ駆け出しデンリュウの電撃から彼女を守った 「ハィール!?」 僕は痺れる体に鞭を打ち無言でデンリュウと対峙する そして、僕の口が勝手に動く 「主!命令を!!」 「!ハィール!火炎放射!」 僕自身何が起こったのか解らなかった、ただ彼女を守りたい、主を勝たせたい、僕の心にそれは芽生えた、かつてひたすらバトルした日々が鮮明に浮かんでいく、僕は渾身の火炎放射をデンリュウに放ち勝利を手にした 「ハィール、大丈夫かい?」 主の優しくも力強い声がする、僕は長い、本当に長い旅をしたみたいな感覚に支配された 「ただいま、主」 今の僕にも何故そう言ったのか解らない、でもそれで合っていると思う 「お帰りなさい、ハィール」 その後、ロムをポケモンセンターで治療し(ついでに僕も治療を受けた)家に帰り、ロムと主で僕の復活パーティーが開かれた 僕は夢を諦めた…… 僕は全てを諦めた…… だけど、もう一度追いかけようと思う 主をチャンピオンにすると言う夢を 「また一からやり直さないと!宜しく♪ロム、主」 僕は夢を追った 一度は諦めた夢を追った 僕は一歩踏み出した 主の夢に向けて 第一話 完 ---- コメントあればどうぞ! - 新人(?)作者様、宜しくお願いします。 疑問に思ったのですが、ハィールは何故戦いをやめたのでしょうか・・ その辺り詳しく書いた方がいいと思われます。 不愉快なら消していただいて結構です。 ―― &new{2011-10-09 (日) 18:56:59}; - ※一部の修正などを行なう際は「更新履歴に載せない」をチェックする事をお勧めします。 どうもはじめまして、駄文鬼畜作家、トランスです。宜しくお願いします。 最近は沢山新参の方が来てくれて嬉しい限りですね。作品も早速拝見させていただきましたが、非常に続きが気になる展開で… ハィールの過去に何があったのか、楽しみにしております。頑張ってくださいね。 ――[[トランス]] &new{2011-10-09 (日) 18:57:14}; - ヒント:[[たった一回の執筆]] もしかして、同じ方でしょうか? ―― &new{2011-10-09 (日) 02:29:17}; - 同一人物…ですよね。でないと他人の作品を使った事になりますから ―― &new{2011-10-09 (日) 23:50:17}; - おもしろいです!待ってました! ――[[暴焔]] &new{2011-10-10 (月) 16:47:10}; - 同一人物ですよ 後、ハィールの過去は語られません……仕様なので……すみません ――[[オニキス]] &new{2011-10-10 (月) 21:59:59}; #comment