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あの日に戻りたい の変更点


writer[[ホワシル]]
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~あの日に戻りたい~


「あの日に戻りたい………」
俺の口からふとその一言が漏れる。
しかし、そんな想いも通じるわけもなく、
あざ笑うかのように、風が通り抜けていった。
あの日……あの日、俺がもっと強かったら……
自然と目から温い液体がこぼれていった。
「俺はあのとき何をやっていたんだ?」



「ねぇ!待ってよー!!」
後ろから俺を呼ぶ声がするのは、気のせいだろうか?
「速いよ~!!」
気のせいではないことに気づき、
仕方なくここで待つ。
数秒掛かって後ろから、キュウコンが
走って来て、俺に追いつく。
「遅すぎだろ……ソラ……」
「ルフが速すぎるの!!」
俺に文句を言ってくるのは、キュウコンの「ソラ」
俺の幼なじみである。
これでもソラは、結構モテる方である。
因みに俺は、アブソルの「ウェルフェア」
皆からはウェルフェアの「ウェ」と「ェア」
を取って「ルフ」と呼ばれている。

やっとソラが落ち着いたのでオレは、
「じやあ走るぞ」
と言う。だが、ソラは1mmも動かなかった
「どうしたんだ?」
「つかれた……」
心配するだけ無駄だった。
聞くと簡単かつ、単純な答えが返ってきた。
「今日あいつが引っ越すんだぞ」
「そうだけど……」
そう、今日俺達(俺だけだが…)がこんなに
急いでいるのには、理由がある。
単純な「ゲームが発売したから並びに行く」や
「1日?個限定の何々を買う」とかそんなんじゃたい。
俺達の大親友サンダースの「ストーム」が
シンオウ地方に引っ越すのだ。
俺を変えてくれた第二のポケモンである。
俺は昔、災いポケモンだからと言われ、
皆から(ソラ意外)に嫌われていた。
俺は災害を察知するだけなのに…
名前のことでも結構嫌みを言われた。
「ウェルフェアなんて名前お前には似合わない」とかな。
なぜこういう名前かもちろん理由もある。
俺の親が「災害を察知して沢山のポケモン
を助けて幸福にするんだ」ということである。
それで俺の名前は幸運。
これで俺は更にいじめられた。
しかし、そんな時助けてくれたのがストームだった。
そのときのことは今でも忘れない。

「ねぇ、ちょっと休もう」
不意に後ろから声がしたので思い出をしまう。
「しょうがねぇ……3分だけだぞ」
「うんっ♪」
ズギュン!!と何かが何かにグサリと刺さる音がする。
まるで矢か何かで心を打ち抜かれた感じたった。
どうも可笑しい。昔からソラの笑顔や顔をジッと見ていると、
顔が赤くなり、脈拍数が早くなる。
「病気かな?俺……」
つい考えていることを口に出してしまった。
俺の言葉に反応して、ソラは立ち上がっがった。
「え!?ルフ病気なの!?」
「い、いや、大丈夫だから」
「そ、よかったぁ」
ソラがホッとした顔で俺を見る。
無意識に目を逸らす。
しかし……俺は一刻も早く行きたいのに
さっきのソラの言葉に逆らえなかった。
これが初めてではない。
「ハァ~」
俺は少しため息をついた。

わかっている。それが恋であるということは……

そして3分経ち、俺達は再び走ろうとする。
「ちょっと急ぐぞ!」
「大丈夫!間に合うって♪」
俺はソラを急かすが、
ソラはペースを速めず、普通に走る。
俺はため息をつきソラを引っ張って行った。

しかし、このとき無理にでも走らせるべきだった。

俺達は、ストームの家に向かって走る。
その直前、後ろから誰かの視線を感じた。
それに気づくと自然に足が速くなった。
「どうしたの?」
「逃げろ……死ぬ………!!!」
俺は口から勝手に出た言葉に驚いた。
ソラも俺に驚き、顔をのぞきこんでくる。
「どうしたの?大丈夫?」
どうやらソラは、俺が狂ったとでもおもったのだろう。

否。違う……!!

今ここで走って逃げないと駄目だ。
なぜかそんな気がしたのだ。
そのとき、グサッと何か鈍い音がした。


どうやら、俺は気絶していたらしい。
なにせ目が覚めるとポケモンセンターにいたのだ。
なにがなんだか意味がわからなかった。
「起きたか………」
少し残念そうな声が聞こえる。
声のした方向を見ると、そこにはストームがいた。
俺は何故こんな所で寝ていたのか、
いや、気絶していたのか、わからなかった。
「なぁ、ストーム俺なんで気絶してたんだっけ?」
と、ストームに聞くが、返事は返ってこない。
そして、暗い顔で首を横にふった。
「そういや、ソラ知らね?」
「いいから寝とけ!!!」
「!?!?」
少し、いや凄く驚いた。
こんなに感情が高ぶっているストームを
今回合わせて、二回しか見ていない。
「本当にソラに会いたいか?」
俺は小さくうなずく。
ストームは、そうか……と、言うと
俺に何か渡した。小さな紙だった。
「後悔…すんなよ………」
俺は何のことかわからなかったが、
小さい紙にポツンと、書いてある○-□室に向かった。
「いたっ」
体のあちこちが痛い。
一体何々だ?とも思ったが取りあえず今は、
○-□室に向かって静かに歩いて行った。

ストームにここのことを聞かなければ、よかった。
その部屋には、人間の医者。
そして、その横にソラのトレーナーと両親がいた。
その真ん中にソラがベッドで寝ていた。
すると、トレーナーとソラの両親が俺に気づき、俺を見た。
その目には、涙があった。
「ど、どうしたんだ?」
俺が聞くが返事は、返ってこなかった。
すると、医者が口を開けた。
「ソラさんは、今とても大変な状態なんだ。
人で言う“植物人間”のようなものだ」
俺は、医者が何を言っているのかわからなかった。
「本当に何も覚えてないのか……?」
後ろから若干焦りのあるストームの声がする。
俺は、小さく頷いた。
「そうか……なら知らぬーほうがいい、
それがお前のためでもあるしな……」
「教えてくれ!」
俺はストームに必死になって聞くが、
まるで門のような口を開けてくれることは、なかった。
だが、その場の空気は澱んだままだった。
分らないまま、俺の目がソラの方に行ったとき、
ソラの腹に穴が空いてることが分かった。
刹那、俺に雷が当たったような衝撃がきた。
そして、涙がポロポロと吸い込まれるように地面に落ちていく。

思い出した………

今ここで逃げないと駄目だ。
なぜかそんな気がした。
そのときグサッと、何か鈍い音がした。
「へへへ、久々の血だぜ」
聞いたこともない声に気付き後ろを見た。
そこには見たこともないストライクがいた。
その鎌がソラの腹を貫通していた。
「ア"ァァァア"ア"ア"!!!」
ストライクは強引に鎌を抜く。
その直前俺は、ストライクに飛び掛かっていた。
「テェメェー!ノヤロー!!」
俺の口からは、俺すらなんと言ってるのか
分らない声が出ていた。
しかし分かることは一つだった。
「まぁ急かすな、お前も殺ってやるよ」
ザシュと何かが切れる音がした気がする。
よく海賊の目に傷跡がある。
そこを同じように切られた。
「グア"アァア"!!」
「ハハ、血だ!血だ!!さぁて貴様にも死んでもらおうか」
「ク……スマネェ、ソラ……」
そこで俺の意識は遠のいた。

「思い出した……」
「ハァ~思い出したか…
よし、もう一回雷で記憶を粉砕してやる」
「な、何言ってんだ!?
ってもう一回って俺が覚えてなかったのは……」
「そう!オレェ!……お前のためだったんだがな」
ストームが最後に小さく呟いたが、忘れない。
いや、忘れたら駄目だ。
「ウェルフェア君」
「ハ、ハイ!!」
いきなり後ろから声を掛けられたので驚いた。
後ろを振り向いた。
ソラの両親が俺の方を向いていた。
「有り難う」
ソラの両親がその一言を俺に言う。
何のことだ?と思った。
ソラは死にかけの状態
ここで“ありがとう”とはどう意味なんだ。
俺の頭をグルグルとその考えが回った。
「本当は駄目と口止めされてたがもういいだろう」
「何ですか?」
両親はそこで間をおき、窓の方を向いた。
そして心の準備が出来たらしく、ソラの方を向いた。
「娘は、いやソラは君のことが好きだったんだ」
雷が俺に直撃したような衝撃が再びやって来た。
そして、耳を疑った。
彼女は結構モテるほうで俺なんかとは、
全然釣り合わない。
今まで彼女と一緒にいれたのも、幼馴染みだからだ。
「いつもいつも、君の話ばかり喋っていて、
好きなのか?と聞いたら………
好きと恥じらいながらも答えてくれたよ。
まぁ、“鈍感”とかもいってたがね」
そうか……ソラがいつも俺と一緒にいてくれたのは……
この鈍感男め……
俺は横たわっているソラの近くに
足音を起てずに寄った。
「俺もソラのこと好きだ」
ソラの耳にそっと、
その一言を伝え、部屋をゆっくりと出る。
「嬉しい………」
ソラの口から小さくそれが出た。
そのときのソラの顔は、
まるで天使のような笑顔に変わった―――。

あれから一年

後で知ったことだが、あのストライクは(名前はキール)
無差別殺人(ポケモン)で 捕まった野郎だ。
あの時から一年経ってもまだ捕まってない。
なら……俺が動くまで……

今、俺はソラの病室に気配を隠して、歩いていた。
部屋に入るがソラしかいなかった。
丁度抜けているところだろう。
俺はソラに伝えたいことがあった。
「ソラ……今日お前のカタキ…取るからな……」
「こ…ろし…たらだ……め……」
「!!?」
俺は耳を疑った。
今確かにソラが喋った気がした。
試しにソラに同じことを何度か言うが
返事は返って来なかった。
「気のせいだよな……」
俺は花と木の実を置いた。
「また来るよ」
もう来れないかもしれない。
けど………。
「約束だソラ」
俺は部屋からそっと出ようとすると、
何かとぶつかった。
「イテテ……ン?ルフ!?」
「ストーム……か」
目の前でストームが倒れている。
久々に見たな、と思った。
「いやぁ、ちょっとお見舞いに来て……」
「聞いてた?」
俺は、ストームに聞く。
するとストームは、少し困ったような顔をしたが、閉じていた口を開いた。
「……ああ……」
「聞いてたか……黙っててくれないか?」
俺は真剣な顔をしてストームにそう言うが、
返ってきた言葉は、質問だった。
「キールを&color(Red){殺し};に行くのか?」
なぜ急に会話を変える……?
まぁ、いいか。
「……そうだ」
俺はストームに答える。
するとストームは、俺を無理矢理病室の中に戻そうと、俺を体全体を使って押してくる。
「何すんだよ」
「止めろ」
何言ってんだ……ストームは?
俺はつい聞き返す。
「ハァ?」
「止めろって言ってんだッッ!!」
ストームは、鼓膜が破れてもおかしくないくらいの大声を出す。
でも……何で止める?何で止めるんだ。
分らない、好きな奴が殺されかけて黙ってる奴がどこにいるんだ。
もしそんな奴がいるとしたら、それは本当の恋では、&color(Red){ない};のだろう。
するとストームが急に口を開けた。
「お前は何も分かっちゃいねー!
 今のソラが何を望んでいると思う?
 カタキを取って欲しいんじゃない!
 一緒にいて欲しいんだ!!
 キールを殺すため修行をしていた?
 キールを殺すため金を集めていた?
 そんなんいらねぇ!!
 ソラは近くにお前さえいたらそれでいいんだよ!!」
「……ッ……」
俺は、無言でストームを押しのけ病院から出た。
そして電光石火の如く病院を素早く出た。

ストームは、ルフが飛び出した方角をずっと見つめていた。
すると突然口を開いた。
「……フフフ……&color(red){忠告};は、した……
 堕ちるとこまでとことん堕ちるが良い!!」
ストームはまるで人格が変わっている。
そしてそう言うと溶けるようにその場から消えた。




To be continued……
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~今回の呟き~
「あの日に戻りたい」はまだまだ続きます。
しかし、随分更新遅れてしまいましたorz
それでも見てくれる人は嬉しいです。
これからはもう少し執筆スピードを上げていきますのでヨロシク

 追記 かっこ良くトゥビーコン(ry
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感想などあればお願いします。

#comment(below)
- まさか人気が(ちょっとかもしれないけど)あるとは、思いませんでした。&br;実際頭に浮かんだのを、書きなぐっただけですから。 -- [[ホワシル]] &new{2009-06-30 (火) 22:57:35};
- このあとどうなるかかなりきになりますなぁ次回に期待です -- [[リュウト]] &new{2009-06-30 (火) 00:57:35};
- ↓凄くミスリマシタ。&br;取り合えず続きを移すまで待っていてください。&br;シャオルークさん感想どうもありがとうございます。 -- [[ホワシル]] &new{2009-06-30 (火) 00:11:45};
- 上手いですか?こういうの書くの私初めてですから、&br;頭にフワッと浮かび上がったのがこれです。&br;一応最後までノートに下書きしましたが、まだここには -- [[ホワシル]] &new{2009-06-30 (火) 00:09:30};
- 上手いですか?こういうの書くの私初めてですから、&br;頭にフワッと浮かび上がったのがこれです。&br;一応最後までノートに下書きしましたが、まだここには -- [[ホワシル]] &new{2009-06-30 (火) 00:09:16};
- グロ表現が上手いですね。続き頑張って下さい。 -- [[シャオルーク]] &new{2009-06-29 (月) 23:28:40};
- ハンクさん有難う御座います。続きを期待していてください。 -- [[ホワシル]] &new{2009-06-29 (月) 06:59:43};
- とてもおもしろいです。続きを期待してます。 -- [[ハンク]] &new{2009-06-28 (日) 23:01:11};


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