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【26】ポケモン・スワッピング の変更点


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''&size(30){【26】ポケモン・スワッピング};''
RIGHT:[[たつおか>たつおか]]





LEFT: この作品には以下の要素が含まれます。




LEFT:''【登場ポケモン】''  
CENTER:イエッサン(♀)・ニャオニクス(♀)
LEFT:''【ジャンル】''    
CENTER:スワッピング・寝取り・寝取られ
LEFT:''【カップリング】''  
CENTER:主人公(♂) × ニャオニクス(♀)、間男(♂)×イエッサン
LEFT:''【話のノリ】''    
CENTER:ノーマル




LEFT:





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''&size(20){目次};''
#contents




*第1話・誘いのDM [#a0e07f99]


 図らずもポケモンと性的関係を持ってしまったトレーナーは世に多くいる。
 
 しかしながら獣姦の延長線上でそうなってしまう性倒錯者が大半の半面、互いから惹かれ合った結果として結ばれる者達が居ることも事実だ。
 要は純粋な恋愛感情の果てにそうなれるパターンではあるのだが、それでも世間からの目は総じてこれを、『ズーフィリア』と総称して蔑むというのが一般認識であった。

 かく言う俺とイエッサンもまた種の壁を越えて結ばれたカップルだ。
 出会った当初はそれこそ手持ちのパートナーポケモンとトレーナーという関係ではあったが、日々の生活やポケモンバトルといった共同作業の中で自然と惹かれ合い、いつしか俺達は対等な存在として種の垣根を乗り越えるに至った。

 けっして性欲だけの関係ではないことを自負する俺は、匿名ながらもそんな彼女との関係を赤裸々に自身のSNSで発信しては、他の悩めるトレーナー達の励みになるよう活動もしていた。

 そんなある時、一通のDMが届く。

 それは同じくにポケモンの恋人を持つ『ロイグ』を名乗る人物で、その内容たるや『カップル同士でスワッピングをしてみませんか?』……と誘う内容であった。

 当初『スワッピング』という単語の意味すら知らなかった俺はその言葉を調べて愕然とする。
 すなわちそれはカップル同士が互いのパートナーを交換し合って行う性交渉を意味していた。

 それを知った時の第一印象には嫌悪しかなかった。
 不貞でさえ胸糞が悪いというのに、さらに自分のパートナーを他人抱かせてしまうという神経がもう信じられない。
 ゆえに当初はそんな便りなど黙殺を決めていた俺ではあったが……スワッピングの持つ意味合いは、徐々に俺の中で大きいものとなっていった。

 DMには加えて、『パートナーの意外な一面を知れることや、他人を体験することでより一層に二人の愛が深まりますよ』などという鹿爪らしい文言も付け加えられていて、当初は陳腐な文句だと思っていたそれも、日を追うごとに俺の興味と好奇心とを刺激するものとなっていった。

 そして遂に──俺はその誘いを受ける決心をしてしまう。

 当然のことながら彼女イエッサンへもその打診と相談はした。
 やはりというか彼女もまた激しい拒否反応を示したが、二人でそのスワッピングの意味を考え、さらには検索に上がってくる掲示板などを覗いてそこでの体験談や時折り挙げられる画像や動画を見ているうちに、『一回だけならば……』と安易にも俺達の意識は傾いていった。

 そして今日──約束した待ち合わせ場所へと俺達は足を運んだわけである。

 指定された場所は意外やビジネスホテルの一室であった。
 なにぶんアングラなイメージもあってか、てっきり会員制の地下施設や個人宅へと誘導されるものと思っていただけに何とも肩透かしを受けた気分だった。

 それでも許されざる行為に挑もうとしている後ろめたさは変わらずで、俺達は周囲の目を気にするよう互いに身を寄せては、部屋のドアを小さくノックした。

 それに反応し、すぐにドアは開いた。
 俺達を出迎えてくれたのは中肉中世の青年であった。
 ベージュのチノパンに青のジャケットという清潔感のある整った服装とショートカットの髪型──彼・ロイグは想像していた以上に常識人に見え、むしろ俺の方こそが履き慣れたジーンズにポロシャツなどという、いかにもファッションに無頓着といった出で立ちの自分を恥じたほどである。

 そんなロイグの出迎えに俺達が挨拶を交わすよりも先に、足元に小さな衝撃が感じられた。
 何かと思い見下ろせば、そこにはニャオニクスが一人──俺の足に抱き着いてはさも嬉しそうにそのふくよかな尻尾を振っていた。

 さらにその登場に困惑するイエッサンにも気付くと、ニャオニクスもその身を寄せて挨拶とばかりに抱擁しては頬にキスを交わす。……ロイグもそうなら、このニャオニクスもまた洗練されている印象だった。

『初めまして、今日はありがとうございます。とりあえず中へどうぞ』

 笑顔で招き入れられ、俺はぎこちない愛想笑いのまま入室をした。
 存外に室内は広く壁側にはツインのベッドが、そして対面となる壁面には壁掛けの大きなテレビと長机が設置されている造りとなっていた。
 そしてそれぞれのベッドに俺達は互いのパートナーを膝に抱きながら座り、改めて挨拶と自己紹介を済ませる。

 その矢先──
 
『それじゃあ、まずはお互いの子を交換して一緒にシャワーをさせてあげましょうか』

 ロイグは唐突にそう切り出した。一切の前置きも無しにである。
 当然ながら心の準備も整わずに戸惑う俺達をよそにしかし、これもまたロイグなりに考えられた段取りであった。

『話し合いから始めると、逆に気持ちが萎縮してしまうんですよ』

 彼曰く『早くに始めてしまった方がよい』という。
 まずはリラックスこそが在りきであり、言い方を変えるのならば始めてしまった方が肝が座り、むしろ冷静になれるのだと続けた。

 納得できるような、それとも上手く言いくるめられているのかは図り兼ねたが、それでも心を決めてここへ来た以上、進展するべきだと俺は思うことにした。
 その提案を受け入れて服を脱いだ俺は、ニャオニクスと浴室へ向かうにあたりロイグから一台のハンディカメラを手渡される。

『防水仕様なのでシャワーくらいなら濡れても平気です。これでうちのニャオニクスの様子を撮影してください』

 新たな展開に、バスタオルを腰に巻いた姿で狼狽える俺はさぞ滑稽であっただろう。
 しかしながらそれにもロイグなりの理由があった。

『記念として記録を残しておきたいのもそうですけど、これにはお互いの監視の意味もあります』

 ロイグが手元のカメラを操作し、そして同時に壁掛けテレビの電源も点すと──画面にはカメラのフィルターを通した映像が写し出された。

『初対面の相手を信用しきれていないのは僕としても同じです。だからこその監視でもあるんです』
 
 ならばそれぞれのパートナーは自分の手でとも思う反面、セックスという最大級のコミュニケーションを前に少しでも互いが触れ合える瞬間を設けてくれていることにも気付き、その配慮に内心では感心したりもした。

 ともあれ、俺はハンディカメラを片手にニャオニクスと共に浴室へと入る。
 シャワーだけのそこは、浴槽が備え付けられていないことからも存外に広く感じられた。

──最初は俺から触れて洗ってやった方がいいんだろうか?

 はてさて彼女をどうリードしようかとも考えあぐねては無意味にシャワーノズルなど撮影していた俺の画像は、次の瞬間大きくぶれることとなる。

 予想外のその衝撃に、俺は我が身に起きていることが何一つ分からずに狼狽えた。
 それは突如としてぺニスを包み込んだ温かく柔らかい感触……それに驚いて自身の股間へとカメラを向ければそこには──


 まだ掛け湯すらしていない俺のぺニスを咥えこみ、カメラのファインダー越しに妖艶な笑みを向けているニャオニクスの貌が映っていた。





*第2話・浴室のイエッサン [#oe211ba8]


 俺のペニスをしゃぶるニャオニクスの姿がハンディカメラの液晶モニター越しに伺える。

 カメラというファインダーを通したその光景はひどく現実離れしているように思えたが、事実ペニスに広がる彼女の口中の感触やその体温はこれ以上にないリアルさを以てこの現実を俺に教えてくれていた。
 同時にこの光景が部屋のイエッサンやロイグにも見られていることを思い出した俺は更に胸の奥底が熱く湿るのを感じてしまう。

 イエッサン以外のポケモンとこうした行為をしている……そしてこの後には彼女もまた同じように他の男のペニスを咥えるのだと意識した瞬間──俺は達してしまった。

 よりにもよって食道のさらに奥深くまで飲み込まれていたイラマチオの最中に射精され、ニャオニクスは大きく目を剥く。
 それでも口中からペニスを引き抜くことなく、むしろより一層に鼻先を俺の腹へと押し付けては、一打ちごとに陰茎を肥大化させて放たれる射精を全て受け止めた。

 ようやくに送精が止まり、性器からの分密物や唾液といった体液の糸を引かせては口中からペニスを引き抜くと──液晶モニターには涙目のニャオニクスが口を開け放っては舌を吐き出しと、自慢げに俺をイカせたことのアピールを別室のロイグへと見せつけるかのよう笑っているのだった。

 その後はニャオニクスの膣も俺から洗浄がてらに触れてやると、彼女もまた先の精飲で興奮しきりであったのが、あっけなく達しては俺達のシャワータイムも終わりを告げた。

 浴室内で互いの体を拭き、いざ寝室へと戻るに至り……俺はそこに得も言えぬ気まずさを覚えていた。
 他のポケモンのフェラチオを受け入れたのみならず、さらにはイカされてしまったこの状況をイエッサンはどう見ただろうか? 
 今しがたニャオニクスと濃厚な一時を過ごしたというのに、俺の頭の中はイエッサンのことで一杯になっている。

 そうしていつまでもこうしている訳にもいかず、バスタオルを腰に巻いて部屋へと戻った俺は──そこにて再びイエッサンとロイグに相まみえた。

「お疲れ様です。さっそくでしたね。うちのニャオニクスは上手でしたか?」

 どこかからかうような口調のロイグにもしかし、俺はどこか上の空でそれに応えては頷く。
 むしろ俺の意識と視線は、その隣に腰かけたイエッサンへと注がれていた。
 そこから俺を見上げる彼女の表情は──戸惑いと緊張とで曇っていた。

 眉元を強張らせたその視線は何処か非難めいているようにも見えて、俺も僅かに視線を伏せてしまう。
 いかに双方が今日のスワッピングを同意しているとはいえ、他者に体を許してしまう『不貞』の事実は変わらないのだ。
 そこに覚える罪悪感や不信感は、とうていプレイと割りきれるものではなかった。

 そんな互いの心の整理がつかぬうちに、

『それじゃあ、今度は僕達が行ってきますね』

 ロイグのその声に俺達は我に返る。
 同時に視線をその声の方へ向ければ、そこにはいつの間にやら脱いだのか均整の取れた痩躯にバスタオルを巻いた彼がハンディカメラを掲げながら微笑んでいた。

 そうして俺のイエッサンの元へと寄り添うと、彼女の背に片手を添えては移動を促すロイグ。それを受けベッドから降りて共にバスルームへと歩んでいくイエッサンの表情はしかし……これ以上にない不安で曇っていた。

 首を振り返らせては付き添われているロイグではなく、その視軸を俺へと固定したまま誘導されていく彼女の姿を、俺は胸が張り裂けん思いで見送る。
 これまたスワッピングの妙ではあるが、俺がロイグのニャオニクスと性交渉を持ったように、イエッサンもまた彼と同じ行為をこれからするのである。……俺以外の男に体を許すのだ。

 二人が浴室へと入り視界から消えると、俺の目はすぐさま壁掛けのモニターへと飛んだ。
 つい先ほどまで居た浴室内のタイルとシャワーのバルブが一瞬映った後、映像は右へ半周スライドしては、ロイグの足元で俯き加減に身を捩じらせるイエッサンの緊張した面持ちを映し出した。

 浴室ドアのハンガーにバスタオルが掛けられている様子がイエッサン越しに映っていることからも、おそらく今の彼女の目の前には全裸の……他の男のペニスが露にされていることだろう。

 ロイグはシャワーのバブルをひねって湯を出すと、屈みこんではそれをイエッサンの尻へと浴びせながら、湯の温度が熱くはないか尋ねる。
 そして徐々にシャワーヘッドの角度を上向かせていき、ついにはそれが真上を向いてイエッサンの膣や肛門へと浴びせられると、彼女もまた両肩を跳ね上がらせた。

 さらには両足を開く様に促すと、ロイグは直に放流中のシャワーヘッドをイエッサンの股間へと宛がっては、そこから縦横無尽に押し付けたそれで擦るかのようスライドさせた。

 片手がカメラでふさがっている以上、彼女の局部を洗うためにはこうするしかない訳だが……それでもしかし、この時の俺にはイエッサンが蹂躙されているように思えてならなかった。
 否、そう思い込みたかった。

 なぜなら、そんなロイグからのアプローチに当のイエッサンはすっかり顔から緊張を消しては、そのマッサージ然としたシャワーヘッドによる愛撫に何らかの快感を感じ取っているように見えたからだ。
 謂わば嫉妬からそんなことを感じた訳である。

 しばしそうしてイエッサンの洗浄をした後カメラの視線が立ち上がり、再び映像はイエッサンを俯瞰するものへと戻った。
 しかしながら今度の映像には──完全に勃起して直立したロイグのペニスもまた映っていた。

 長さを始め、茎や亀頭の太さに至るまで、俺のモノより一回り大きい印象を受けた。
 それを確認した瞬間、途端に敗北感じみた思いが俺の胸に湧き上がる。そしてそんなペニスを目の当たりにするイエッサンもまた、両手を口元に宛がっては目を皿のようにしてそれを見つめるのだった。

 今の彼女の胸中に満ちている感情はどういったものなのだろう?
 恐怖か期待か、それとも記憶にある俺のそれと比べては俺を蔑んでいたりするのだろうか?

 やがてロイグに促されては両手にボディソープを取ると、イエッサンは依然として困惑の表情のままにペニス一点を見つめながらそれを泡立てていく。
 そして両手が見えなくなるほどに撹拌させたそれを──イエッサンはロイグのペニスへと被せた。

 そこからぎこちない手つきで彼のペニスを洗うイエッサンの顔には、その鼻頭の白い毛並みの下からも分かるほどに紅潮している様子が窺えた。
 熱に浮かされたよう瞼を半ばに閉じては表情を消しているその顔からは、むしろこれ以上にないイエッサンの興奮が窺い知れるようで、それを見守る俺すらもが強く発奮させられた。

 やがてはその洗浄が終わり、イエッサンの手が離れたそこへ水流が浴びられて泡が流されると──そこには更に怒張しては膨らみを増したロイグのペニスがそそり立っていた。
 準備は万端だ……

『さあ……それじゃ、いつもご主人様にするみたく僕にもしておくれ』

 ロイグの催促を前にイエッサンは大きく喉を上下させると、震えるその口許を開いては小さくした先を出す。
 ロイグの催促を前にイエッサンは大きく喉を上下させると、震えるその口許を開いては小さく舌先を出す。

「やッ………やめろぉ……やめてくれぇ………!」

 それを見守る俺からは、いつしか意識せずにそんな声が漏れていた。
 頭の中は白くもやがかかり、不規則かつ激しく胸を打つ鼓動は喉からその音が漏れるほどに高鳴っていると言うのに──その時の俺は、これまでに感じたこともないような興奮のなかで激しく勃起していた。

 そして遂にイエッサンの下唇がロイグの鈴口に触れ、その伸ばされた舌の上に亀頭の裏筋が乗った瞬間──遂に彼女は他の男のペニスを口中へと迎え入れてしまった。

 最初は戸惑ったように唇の先でもて余していた彼女も、徐々にその味と体温に慣れだしてからは、ゆっくりと頭を前後させては丁寧なフェラチオを奉仕し始めた。

 次第に浴室内には水音を吸着させてはすすり上げる音もまた響きだし、彼女がロイグのペニスを味わう様子が手に取るように伺えた。

 依然としてベッドの前に立ち尽くしたままそれを見守るオレではあったが、ふと──ペニスに温かい感覚が生じるのに気付いてそこを見下ろす。
 視線の先には、再び俺のぺニスを咥えこんでは下瞼を上ずらせて微笑むニャオニクスと目があった。
 
 いつものイエッサンから受けるフェラチオとは違うその感覚に戸惑う反面、それでも俺はその奉仕を最上級の快感として受け止めていた。
 それはきっとバスルームの中のロイグもまた同じであろう。
 見守る映像の中でロイグもまたより深い咥え込みを求めては自ら腰を前後し出しているのだから……。

 そしてそれは俺もまた同じ──むしろイラマチオを好むニャオニクスはまたしても喉全体を使ってぺニスを飲み込んでは、膣さながらの蠕動運動をそこに展開させては俺の精液を搾り取ろうと躍起になっていた。

 そんな彼女の奉仕をいいことに、俺はまたしても身勝手に腰を突き出し始めては絶頂までの最短距離を辿ろうとする。

 そうして映像の中、ロイグが小さな呻きと共に腰を突き出し他瞬間、イエッサンの瞳が大きく見開かれた。……遂に射精をされてしまったのだ。

 それでも不慣れなイエッサンはそれの驚いてしまい、反射的に咥えていたぺニスを吐き出してしまう。
 その後はロイグもまたイエッサンの鼻先に突きつけたペニスから射精を続け、瞬く間に彼女の鼻先や額を白く汚していった。
 
 口の周りに精液をこびり付かせたイエッサンはしかし、カメラからそんな自分の汚れた様子を反らすことなく、むしろ悲しげに見つめ返していた。
 他の男の精液にまみれながら涙でカメラに目線を向けるそんなイエッサンの意図は、その先でこれを観ているであろう俺への謝罪だ。
 その刹那、

──裏切ってしまってごめんなさい……
 
 そんな声が、確かに聞こえた。
 柔らかく朗らかな彼女のそんな声を確かに感じた瞬間、俺もまた──再びニャオニクスの口中へと、一度目以上の量の射精を無遠慮に果たしてしまうのだった。




*第3話・イエッサンとニャオニクス [#t9a2488a]


 イエッサンとロイグが部屋へと戻り、いよいよ以てパートナー交換によるスワッピングが始まろうとしていた。

 しかしながら当初はツインのベッドでそれぞれに分かれて行おうとしていたそれは、急遽ひとつのベッド上で行われる運びとなった。
 その理由こそ──

『まだイエッサンの緊張が解けないようですね』

 そんなロイグの申し出の通り、イエッサンの過剰反応にあった。
 俺も然ることながら、やはりイエッサンはまだパートナー以外と性交渉を持つことに潜在的な抵抗があるらしく、ことあるごとに緊張して彼女は固まっていた。
 先のシャワールームでのペッティングにおいても、最後は硬直してしまったイエッサンをロイグが抱きかかえて戻ってきたほどである。

 ならば俺が傍にいた方がリラックスも出来るだろうということもあり、その結果──一つのベッド上に四人がひしめくという混沌とした現状に至った訳である。

 仰向けに、肩を並べて寝そべる俺とロイグの腰元ではそれぞれにイエッサンとニャオニクスとが奉仕を始めていた。
 正座然に揃えた両膝を胸元へ抱くよう体を折って俺達の足の上に乗り上げる二人は、ニャオニクスが俺のペニスを、そしてイエッサンがロイグのペニスへとそれぞれにフェラチオをしていた。

 見下ろすその先に、愛らしいポケモンが二人並んではペニスに奉仕する姿は何とも官能的な眺めだ。
 また二人の動きも対照的で、激しいストロークはせず口中で飴玉のように舐め尽くしては吸い上げるイエッサンと、一方で腕立て伏せよろしくに大きく頭を振りながら口全体喉全体を使って飲みこむように奉仕するニャオニクスのフェラチオはそれぞれの性格が反映されていて、そこには性的興奮を伴う面白味があった。

『こっちの眺めも絶景ですよ』

 ふいにロイグに語り掛けられて顔を上げると、ロイグは対面に設置された壁掛けモニターを見つめたまま手元のリモコンを操作する。
 行為の一部始終はこの時もまた撮影がされており、ベッド前に三脚で設置されたカメラからは、俺達に奉仕するイエッサンとニャオニクスの尻と背中とがモニターに映し出されていた。
 そのカメラへとロイグがリモコン操作をすると、それに反応してカメラもモーター音めいた機械音を発してはモニター内の二人を拡大していく。

 カメラは拡大と同時にレンズ位置の展開もすると、モニターにはイエッサンの尻が大画面で拡大された。
 僅かに陰唇をはみ出させて閉じ合わさった彼女の膣からは、時折り陰唇を引くつかせると共に溢れ出した愛液が、細い筋となって流れ出してはシーツに大きな染みを作り出している。
 いかに緊張しているとはいえ、これだけでもイエッサンがいかに興奮しているかが窺えるようだ。
 
 その後カメラの視点は左へ展開すると、そこにはその腰全体を激しく揺り動かすニャオニクスの尻が映し出される。
 こちらは既に大陰唇が左右へと開き切っていて、間口を開けた膣口からは放尿よろしくに愛液が噴き出していた。加えてその上に穿たれた肛門までもが激しく収縮してはその間口を痙攣させてと──イエッサンとは対極となるその反応が、むしろそれを見比べる俺の興奮を煽った。

『ハハ、すごいなニャオニクスは。そんなに僕以外のペニスは美味しいのかい?』

 ふいにロイグがからかうような言葉を掛けると、それに反応してニャオニクスが牛のような呻り声を上げた。
 同時に上目を剥いては痙攣し、咥える俺のペニスを噛みしめるようきつく絞り上げながら失禁する様子が大画面(モニター)に映し出される。……どうやらロイグの言葉責めに反応しては絶頂したようだ。

 それにて高揚も一旦落ち着いたのか、ニャオニクスは俺のペニスを解放するとそこに横顔を付けては荒い息遣いで呼吸を整える。
 そして再び頭を上げた彼女は、何を思ったものか隣のイエッサンへと顔を寄せては何やら話しかけ始めた。

 斯様なニャオニクスからの語り掛けを受け、最初は頷きを返しながら聞き入っていたイエッサンもある時、驚いたように背筋を伸ばすと口元に両手を置いた。
 その表情のままの彼女へとなおもニャオニクスは、イタズラの共犯でも持ち掛けるかのよう楽しげに話し続けていくと……やがては何かを決意したのか、イエッサンもまた緊張した面持ちで小さく頷くのだった。

 ポケモン語と思しきその内容を測りかねては首をひねる俺達を余所に二人は揃って立ち上がり──俺達に背を見せるようにしてその尻を突き出した。

 そこから隣り合う互いの片腕を交差させて臀部を握り合うと、それを自分の方向へ引き寄せては尻の割れ目を展開させる。
 歪に片側だけが引き寄せられた臀部から垣間見える膣や肛門の眺めが俺達を挑発し、そして発奮させた。

 斯様にしてさんざんにそれを見せつけた後、徐々に二人の腰は降下を始める。
 もしやと思っていると、その想像通りに二人の膣口は俺達の亀頭の上に宛がわれ、目配せで合図をし合った二人が呼吸を合わせ、その一瞬両肩を浮き上がらせた次の瞬間には──二人の膣は、それぞれの相手のペニスを一息にその根本まで受け入れてしまうのだった。

 その思わぬ強襲に俺とロイグもまた呻きを漏らす。
 一方ではそれを受け止めたイエッサンとニャオニクスもまた、それぞれに吐息のような野太く湿らせた声をあげた。

 パートナー以外との一線を越えてしまうその瞬間は、一切の感慨や逡巡を覚えさせぬほどに呆気なく果たされてしまった。
 思うにこれはニャオニクスによる機転だ。
 引っ込み思案のイエッサンではこの瞬間を迎えるまでにまだ時を要しただろうし、或いは彼女の気持ちの整理を待っていたのならば、永遠にその瞬間は訪れなかったかもしれない。

 それを察知したからこそ互いの主達によるリードを待たず、なかば不意打ち的に自分達から行動することを提案して、ニャオニクスはイエッサンの覚悟を促したのであった。
 そして事実その思惑は成功し、俺達のスワッピングは本懐を果たせる至ったのであった。
 そして事実その思惑は成功し、俺達のスワッピングは本懐を果たせる至ったのである。

 それらを踏まえ、このニャオニクスもまったく以て大したタマだと感心するのも束の間──挿入直後からガニ股に両膝を開いては膝頭に手の平を置き、猫科獣特有の甲高い声で吠え猛ながらピストンを繰り返すニャオニクスの堪能ぶりに、そんな俺の信頼も僅かに揺らぐ。
 ……もしかしたら、自分が早くセックスをしたいが故にイエッサンを促しただけだったか?
 
 ともあれ遂に俺達のスワッピングは始まってしまった。
 半ば流されるようにしてこの時を迎え入れてしまった訳ではあるが、イエッサンの反応はどうだろうか?
 俺はニャオニクスからもたらされる激しい快感に耐えつつも、ロイグの上に跨がる彼女へと視線を向けてみる。

 ニャオニクスとは違い内腿をベッドに着けて背を丸めるイエッサンは、それでも小刻みに体を上下させてはピストンを……積極的とは言えずとも、けっして一方的ではないセックスをそこに成立させていた。

 同時にいったいどんな表情で他人の……しかも、明かに俺よりも巨大なペニスを迎え入れているのだろうかと想像すると、俺の中には嫉妬よりもサディスティックな興味が沸き起こってはこの胸をかきむしらんばかりにざわつかせた。

 他の女(ポケモン)を抱いているというのに、頭の中はイエッサンでいっぱいになっている状況がなんとも不思議で、かつ我ながらに煩わしかった。

 どうにかしてイエッサンの顔が覗けないか思案に暮れると、俺はこれを撮影しているカメラの存在を思い出す。
 あの設置位置ならばちょうど二人の顔が映るはすだと、壁のモニターへ目を走らせた俺は──そこに映る光景に息を飲んだ。

 そこに写っていたのはイエッサンの切なげな表情だ。
 他者に己の身を委ねてしまっていることへの罪悪感に戸惑いつつもしかし、肉体の芯には確かに快感もまた存在し、その相反する倫理と本能の中で──謂わば神と獣の間(はざま)で揺れ動くイエッサンの表情は、何にも増して愛しくそして神々しいものとして俺の目には映るのであった。

『いい顔をしてますね……彼女』

 不意にロイグが呟くように語り掛けてきた。
 当然だ、俺のイエッサンだぞ──と心の中で鼻を鳴らしかながらも俺は曖昧に頷くことしたできなかった。
 
 一方で、そこに話題が傾くと当然のように注目はもう一人の主役たるニャオニクスにも向いた。
 俺の上に跨がっては思いの限り体力の限りに腰をしならせては激しく尻を打ち付け、さらに頬を窄めて汽笛のよろしくの嬌声を上げて悦び謳うニャオニクスを前に……

『こっちはもう10分の1も大人しくなってくれればいいんですが……』

 珍しく感情的な表情を見せては、ロイグもため息をついてみせるのだった。




*第4話・スワッピング [#i370855c]


 いよいよ以て彼女達を愛してやる運びとなり、一旦騎乗位を解かせては二人をベッド上に横たわらせる。

 四つん這いになり尻尾をめくり上げては愛液滴る膣と色素が沈着した肛門を盛り上がらせるニャオニクスと……そしてその隣には仰向けに寝そべり、膝を折った両足を開脚しては羞恥に耐えかねて視線を外すイエッサンという、その反応の対極した二人がベッド上にはいた。

 そんな彼女達を前にしてそれぞれニャオニクスにはj後背位に俺が、そしてイエッサンの前には正常位にロイグが陣取る。
 そんな彼女達を前にしてそれぞれニャオニクスには後背位に俺が、そしてイエッサンの前には正常位にロイグが陣取る。
 興奮から角度を調整するのにも痛みを感じるほどに屹立したペニスの根元に指先を添えると、俺達はその先端をそれぞれの膣口へと宛がった。

 僅かに亀頭の先端が陰唇に埋もれると、その感触に反応して二人の体が瞬間的に跳ね上がる。
 そしてその膣が十分に濡れていることを確認しながら徐々に亀頭を馴染ませ、より深く体を密着させると……俺達は再び膣への挿入を果たすのだった。

 膣口を広げ亀頭が完全に挿入されると、膣壁に感じる粘度の違う粘膜の摩擦に二人は揃って声を上げた。
 イエッサンが悲鳴のよう瞬間的に小さな声を漏らしたのとは対照的に、ニャオニクスは長く尾を引くよう大きな声を上げる。

 一連の反応からも分かる通り、イエッサンはまだセックスに対して不慣れなところがある。
 その快感は知っていても、経験回数が圧倒的に少ないのだ。そもそもが俺との行為であってすら、頻繁に行うことはなかった。
 ゆえに今回のスワッピングにおけるイエッサンの反応が気がかりではあったが、その相手を務めてくれたロイグが紳士的であり、また彼女の反応に合わせてリードをしてくれることからも、イエッサンが一方的な快楽の捌け口にされるようなことは無いことに安堵と共に感謝もした。

 一方で俺とニャオニクスではあるが──こちらは俺が彼女のテンションに振り回される有り様だった。
 高低のバランスもデタラメに、思いの限りに声を上げては全身全霊で俺のペニスを咥え込んでいる彼女からは、むしろ相手ならば誰でも良いような快感の一方通行さが見られた。
 体格差もあることから痛がらせてしまわぬようピストンを控える俺に対し、ニャオニクスは自身から尻を突き出しては、俺達の腰元が激しくぶつかるように、はたまた挿入された亀頭の先端がより深く子宮口をえぐるように自らハードファックを望む有り様だ。

『気にせずに動いてくれていいですよ』

 他人のパートナーということもあり、すっかり気後れしてしまっている俺を見かねたのか、隣のロイグがそんな俺へと声を掛けてくれた。

『うちのニャオニクスは丈夫ですし、むしろ手荒く扱われる方が好きなんです。……たとえば』

 言いながらロイグは腕を伸ばしてくるとその指先をニャオニクスの肛門へと這わせ、次の瞬間には抱き合わせた中指と薬指の二本を、無遠慮にそのアナルの中へとねじ込んでしまった。

 それを受け、ニャオニクスは項垂れていた頭を跳ね上げる。
 牙を食いしばり、絞り出すよう苦し気な声を上げる彼女にもしかし、膣からは放尿よろしくの潮が吹き上がってはいかにその無体な仕打ちが快感であるかを知らせるかのようであった。

 俺のペニスとそしてロイグの指による挟撃に晒され続けながら浅い絶頂を繰り返すニャオニクスも、遂には四つん這いの体位すら保てなくなってベッド上に腹ばいとなってしまう。
 そんな彼女のアナルから指を引き抜き、その味を確かめるよう指先を舐めてみせると、

『さあ、遠慮なく壊しちゃってください』

 自分のパートナーであろうに、ロイグはどこか楽し気にそんなことを俺へと言って来るのだった。
 もはや彼女とそのパートナーがそれを求めるというのであれば、俺もまた応えないわけにはいかない。
 俯せるニャオニクスの両脇に手を置いて体を支えると、そこから俺は体重を乗せた激しいピストンを敢行していった。

 それを受けベッドシーツを食い破らんほどにそこへ顔を埋めては絶叫を押し殺すニャオニクス──斯様にして俺達のセックスが軌道に乗ったのを見届けると、ロイグまたイエッサンを本格的に攻め始めた。

 3分の2ほどまでしか挿入されていなかったペニスを徐々に馴染ませながら、その全体を彼女の膣(なか)に収めていく。
 イエッサンの膣の容量に対してロイグのそれは明らかに大きく、その全体が収まってしまうと亀頭は子宮口をこじ開けんとするかのよう強く深部へと突き立ってしまう。

 それを受け、イエッサンは声すら上げられずに身を仰け反らせた。
 目を皿のようにし、陸の魚のよう空を咀嚼する表情はいかにも苦しげではあったが、それでもそこへ強い快感を伴わせていることは、パートナーの俺には手に取るように分かった。
 こんな表情など俺との行為の時には見せてくれなかったと思うと、俺の心には実に様々な感情が沸き起こってはうねりを起こす。

 それは嫉妬であり、身勝手に裏切られたと思いこむ故の失望や、はたまた俺が彼女にこの快感を与えられなかったことへの申し訳なさ……ニャオニクスを抱いているというのに、既に俺の頭の中はイエッサンのことで一杯だった。

 しかし反面、この一事を通して俺は改めて彼女の存在の大きさと愛しさとを知れたような気もした
 そしてそんな俺の想いが──けっして一方通行ではなかったことにもすぐに気付く。

 依然として正常位で責められ続けるイエッサンの左手が、何かを求めるように閃いては空をかいだ。
 何かを触れようとしてそれを探している仕草のその左手を前に、俺は居ても立っていられなくなり反射的にその手を取る。
 
 イエッサンの掌に同じく左手の親指を添わせてやると、彼女もまたそれを握りしめては快感に引き絞っていた瞼を開いては俺の姿を探す。
 そして視界の先に俺を見止め、ようやくに互いの視線とが合った瞬間──イエッサンは笑った。
 安堵に満ちたその表情と共に、俺の親指を握りしめる左手にはいっそうに力が入るのを感じると──

「イエッサン!」

 それを受け止めて、俺の中の感情もまた爆発した。
 彼女への愛しさを現すかのよう、組み敷いたニャオニクスを押しつぶすピストンはより激しさを増していく。

 もはや此処には、スワッピングもロイグもニャオニクスも居なかった。
 在るのは俺とイエッサンの二人だけであり、そしてこれまでで最高のセックスに俺達は身を投じていた。

 感情と快感、そして愛までもシンクロさせた俺達の終焉もまた同時だった。
 一際強く彼女を呼んで腰を打ち付けるとその瞬間、俺は完全に亀頭の先端で子宮口を貫いては、その内部での射精を果たした。

 同時にイエッサンもまた強い絶頂から、弓なりに身を仰け反らせると──胎内で爆発する灼熱感を感じ取っては、幾度となく小柄な体躯を痙攣させる。

 遠くでロイグの低い呻き声やニャオニクスの絶叫もまた聞こえたような気もしたが、もはや意識が白ずむ俺達にとっては、そんな外界のことなどは何事であろうとも些末なことであった。

 ただひとつ、握り合う手の平同士にイエッサンと俺はお互いを感じていた。 


 その世界に在るものはただ二人だけ──……俺達には、それで十分だった。

 



*エピローグ [#afe175b6]


「二回目だってッ?」

 思わぬロイグの告白を俺は声を高くして繰り返した。
 事後、ベッド上のことである。

 目の前ではイエッサンを下にしたニャオニクス達が、シックスナインに体位を取っては互いの膣を舐め合っている。どうやらそれぞれの胎内に出されたパートナーの精液を啜っているらしい。
 そんな彼女達の後戯を見つめながらされたロイグの告白は、彼自身もまた今回のスワッピングが二度目の試みだったという事実だった。

「ずいぶんと手際も良かったし、てっきり愛好者かと思っていたよ」
『今日の段取りは前回に世話を焼いてくれた方のやり方を踏襲しただけなんです』

 遡ること数か月前、ロイグもまたニャオニクスとの許されざる関係に思い悩む若者の一人であった。
 彼の場合は互いに強く惹かれ合い求めあうものの、その最後の一線を越えられずに苦悩をしていた。
 彼の場合は互いに強く惹かれ合い求め合うものの、その最後の一線を越えられずに苦悩をしていた。

 そんな時に、今回の俺同様の声が掛かったのだという。
 最初こそは俺同様に訝しんだもののやはり最後には好奇心が勝ち、そこにてロイグとニャオニクスはめくるめく一時を体験することとなった。

 以来、二人の仲は飛躍的に発展した。
 場所を問わずセックスをするようになったし、当然のことながらその数に比例して二人の愛は深まっていった。
 しかし同時に、回数を繰り返すことによるマンネリ化は避けられない。
 なまじニャオニクスが旺盛な性格であることも手伝ってか、彼女の要求は日に日に強く、そして大きいものへとなっていった。
 そんな愛をもて余しては話し合いを重ね、そして二人が辿り着いた回答こそ──再度のスワッピングに他ならなかった。

 そんな折りに、ロイグは俺達のSNSを発見したのだという。

『お誘いを掛けた時は、あなた方も経験者だと思ってました』

 それゆえに俺達が初挑戦となることを知ってからは綿密にその準備を進めてくれたらしかった。
 しかしながらそんなロイグの労は報われて、俺達にはこれ以上にない恩人とすらなってくれた。

 改めてそのことも伝えて礼を言う俺にロイグも慌てた様子で手を振っては謙遜をする。
 つい数時間前に出会った時には底の知れない人物だと不審にさえ思ったロイグも、こうして笑う顔を見るに歳相応の青年に見えてくるのが不思議だ。
 ……もっとも俺と比べてもたいした歳の差が無いことを考えると、向こうの方がずっと大人ではある訳だが。

 そんな話をしていると、ふいに寄り添ってきたイエッサンが膝元に上がりながら俺を見上げてきた。
 見れば隣でもニャオニクスがロイグに抱き着いてはその顔に猛烈なキスの嵐を見舞っている。

 改めて見つめ合うイエッサンのその顔は、どこまでも落ち着いていてそして朗らかだった。
 あんな経験をした故か、それともまだスワッピングの高揚感が胸にくすぶっているのか、今この瞬間の俺達は言葉など必要としなくとも通じ合うのが実感できた。
 それを証明するかのよう、俺達は示し合わせたようにキスをする。

 舌同士を絡め合う濃厚なそれを繰り返していると、やがては自然に昂っていき──俺は覆い被さるようにして彼女を押し倒した。
 イエッサンもまたそんな俺のキスに応えながら伸ばした手を亀頭の先端に被せてはすくい上げるようにして、優しく愛撫しては刺激を促してくれる。
 やがては俺の勃起を待って──俺達は再び結合を果たした。

 隣にロイグ達がいることなどおかまいなしに愛し合う俺達ではあるが、そのロイグとニャオニクスもまた同じように強く愛し合っている。
 スワッピングを目的に集まったはずが、結局は互いのパートナーを求め合うことに俺達は夢中となっていた。

 その後、数時間を同じ空間で過ごし幾度となくセックスを重ねた俺達ではあったが、パートナー交換をしたのは最初の一回きりであった。

 俺は幾度となくイエッサンを抱き、そして彼女もまた俺を受け入れてくれた。
 いつしか俺達は疲れ果て、互いに抱き合っては夢現に意識が白ずむその中において──これからも共に在る未来を夢想しては、この上なく満たされた気持ちで眠りにつくのだった。



CENTER:■     ■     ■
LEFT:

 
 あの日の一件以降──俺はSNS上にて本名を公開し、イエッサンとの関係を一切隠すことなく公とした。

 それに対し強くそれに共感する者もいれば、俺との距離を取る者もいたりとその反応は様々であった。
 賛同してくれた者達にしても、単なるポケモンとの性交という一側面しか捉えられずに、興味本位の卑猥な質問してくる輩も多くいた。

 しかしながらそんな俺達の関係を見守る者達の中には……真剣に、種の異なるパートナーを持つことへの悩みを相談してくれる人達もいた。
 
──[ パートナーとの愛を確認したいのですが勇気がもてません。本当にこの気持ちが愛なのか分からずに不安です ]

 ある時に送られてきたそのDMの一文に俺は目を止めた。
 短いながらも、そこに込められた想いは複雑かつ真剣なものであることが、なぜか俺には直感で悟ることができた。

 その相手はヒスイダイケンキであり、幼少のみぎりからパートナーであったことから気持ちこそは通じあっているものの、それを決定付ける一歩が互い踏みだせずに宙ぶらりんの状態となっている……との事であった。
 その相談に対し、どのようなアドバイスを送ろうか考えたとき──俺の頭にはひとつの解決策が浮かび上がっていた。
 
「イエッサン。また、やってみたいんだけど……どうかな?」

 傍らのイエッサンを呼び寄せては俺もまた彼女へと相談をする。
 俺からのその申し出にイエッサンも最初、その質問の意図を図りかねて小首をかしげたが、俺の膝の上に上げてやりモニターに表示される相談者とダイケンキの画像を確認させると──イエッサンは口元に両手を宛がっては息を飲んだ。

 何事でもない、このカップルとのスワッピングを再び俺は彼女へと打診したのである。

 それを受け、イエッサンは俺の胸元へリクライニングよろしくに背を預けてはもたれ掛かった。
 そうしてチラリとこちらを見上げるや、その口持ちが小さく微笑む……どうやらOKのようだ。
 
 それに感謝するよう俺も背後からイエッサンを抱きしめると、その頬や首筋に幾度もキスをする。
 それを受け、楽しげに笑ってはやがては自身からもキスを返してくるイエッサン。


 救われるのは彼らだけではないのだ。
 この次にスワッピングを経た時に、俺もまた彼女をどれだけ愛しく感じるることだろう……そのことを考えると既に辛抱たまらなくなり、俺は荒々しくもイエッサンの唇を奪ってしまうのだった。
 この次にスワッピングを経た時に、俺もまた彼女をどれだけ愛しく感じられることだろう……そのことを考えると既に辛抱たまらなくなり、俺は荒々しくもイエッサンの唇を奪ってしまうのだった。










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