はじめに !R-18 !ポケダン !ノコッチ♂×エモンガ♀ !エモンガさんが♀という設定 !依頼品ですので普段の特ルリの作風とは若干異なります 初めての方ははじめまして、長く読んでくださっている方はこんばんは。特ルリ(とくるり)と申します。 普段はポケダンもどきのギャグSSをあげております。 こちらはskeb依頼によって書かせていただいたポケダンマグナゲートの二次創作となります、煩悩を込めて書かせていただきましたので もしよろしければお読みいただけましたら幸いです……! 今回もお読みいただいた皆様に感謝を、ありがとうございます! 「ひとの事情」 人には、伺い知れぬ事情というものがある。 性別、年齢、状況、あるいは個人的な信念。 それらのもとに、自分や他人を偽ることさえ時にあるであろう。 「思考をかき乱すことで相手の動きを止めちゃうわざなんですって!パラダイスのひとから教えてもらったんだけれど今試し打ちしているんです!」 「なるほどぬー、性別が同じなら「メロメロ」は効果がないから気軽に当てる訓練をしていくでぬ、事情は話しとくぬー……くれぐれも異性に当てて厄介なことにならないように……なったら……」 「……ひいっ?!」 一瞬、話し相手であるヌオーの目の奥に鋭い眼光を見た気がしたノコッチは射すくめられたように怯む。 「まあそんなことするポケモンじゃないぬー……それでは、がんばるんぬよ」 ―彼が去った後。 ふと、空から彼が飛来するのを、彼は見る。 「おう、ノコッチか!何やってるん……だ?」 「……エモンガ!今ね、「メロメロ」の練習をしてるんだ!これを異性のポケモンにかければ惑わされて動けなく……エモンガ?」 「メロメロ」を空撃ちしていた彼が突き当たったのは、彼が慕う彼。 思慕も恋慕も形はあれど、そのうちのひとつを抱いていることをノコッチは秘しているエモンガ。 「……な、なんだか身体が熱くなって……っ」 「えっ……じゃあエモンガって……」 突如として軽い身体によって押し倒されるつちのこポケモンは、その事実に気付く由も今までなかった。 「ん……っ……ああ……そ、そうだ、オレはメスだよ……そりゃこんなことされたら効くに決まってるじゃないか……」 静電気が走るような、体毛の感覚。 潤んだ瞳、苦しい息遣い。 それら全てに唇を塞がれ、思考と視界が真っ暗になる。 「で、でもてっきりオスかと……ひゃあ?!な、なにするの?!」 有無を言わさずにスリットから秘部を取り出され、それを口に含む慕っている「彼女」を前に彼が何もできるべくもなく。 「ふ、ふあ……お、お前が好きだったのにっ……お前はいつもいつも、ビリジオンのことばかり……っ……!」 快楽の渦に飲まれそうになるのを振り払って、「彼」は考える。 ―ああ。 ―好きだけれども、嫌われるのではって思っていたのに。 ―性別がどうとかではなく……さいしょから。 ―さいしょから、心配する必要なんてなかったんだ。 「……気づけなくてごめんね、エモンガ……ボクだってエモンガのこと……」 「こちらこそごめん……ふあ、なかでびくってっ……えっ?」 ―ボクだって。 ―キミのこと、好きだよ。 ―単に、同じオスだとか、性別がどうとか些細なことを畏れていただけで。 ―ずっと、好きだったもの。 赤面するエモンガに、今度は彼が応える番。 「エモンガ……っ……!」 ―遠いどこかでは、電気タイプに「へびにらみ」などの麻痺にさせる技は効かないそうだけれど。 ―ここではそうでないということに、少しだけ感謝しないといけないかもしれない。 「ぼ、ボクだってオスなんだから……女の子相手にこの体勢は、ね!」 「ふ、ひゃっ……の、ノコッチ……?!」 混乱と期待が見て取れる、彼女の瞳の深淵を彼は眺める。 自分から覆いかぶさるようにして、その思いの丈を突き入れるように。 「い、挿れるよっ……!」 「ちょっ、待てよ、心の準備とか……」 「待てないもんっ……!」 やや荒々しく挿入された怒張に、エモンガはなすすべもなく抱かれるしかなく。 「どうっ……?き、きもちいいかな、攻められてるかな……?」 「や、っ……!お、オレいってる、いってるからあっ……!」 ずちゅっ!ずちゅっ!と淫靡な水音をさせるそれに、ただただ一匹のメスにされることしかできないでいた。 「うれしい……じゃあ……っ」 「ひ、あっ……?!お、おしりにもっ……?!」 ノコッチの円錐形の尻尾を柔らかな後ろの穴に突き入れられて、自身がまるで前と後ろから責められているかのような感触にエモンガは仰け反る。 「エモンガがこんなにきもちよくなってくれてうれしいよっ……!ボク、た、種付けしてもいいよね……?お互いに好きなんだからいいよね、す、するよっ!」 「ま、まてよっ?!」 びくっ!と雌を孕ませるべき更に大きくなるノコッチのものに、エモンガは混乱したように制止する。 「卵できちまうだろ!?卵ができたら俺が♀だってばれてこんな口調だからみんなに嫌われちまうっ……!」 「大丈夫……!大丈夫だよ」 ―みんな、キミを嫌ったりしない。 ―口調がどうとか、性別がどうとか、そういったことは些事なんだ。 「……お、おう……そう、かな……や、やだ両方ぐりぐりだめっ……!」 法悦と善意で思考がぐちゃぐちゃになる彼女にそう語りかけると、ノコッチはおとなしく赤面しているエモンガの膣内で、 「も、もう出るっ……!エモンガ、ボクと赤ちゃん作ろうねっ……!孕め!僕の精液で妊娠しちゃえっ……!」 ぶびゅうううううっ!どぷっ!どぷうううううっ! 昂奮と感情のままに、華奢な膣内に欲の奔流が注がれ。 入りきらない白濁はあふれるように接合部から噴き出す。 「ふ……あ……エモンガ、すき……」 「……ん、う……っ……」 * まだ白濁が流れる秘部から卵が覗くのを、短い脚を痙攣させて恥ずかしそうに彼女は見つめる。 「……お、オレ、タマゴできちゃったけどどうしよう……」 「……心配いらないよ!ボクがついてる……それに」 不安と安らぎが半々の彼女に、彼は真面目な表情で語りかける。 「自分のしたいことを隠すことなんてないんだ……女の子っぽい格好だって、していいと思うし……しないとね?」 「リボン……か」 ―へっ、 ―参るねえ、オレに似合うかな……! どこか誇らしげに。 風に揺れるリボンを、頭に抱いてエモンガは微笑んだ。 * とある、ポケモンの日記。 『今日は驚くべきことが分かったんだ!なんと!ワタシたちが知らないだけで、エモンガは女の子だったの! ワタシのパートナーのXXXXは、「自分が何になりたいかは……自分が決めるんだろうね」って頷いていた。 ヌオーさんも特に驚いた様子はなかったけれど、もしかして元から知っていたのかな……? ……そうそう、ビリジオンさんがなにやらコソコソ話していたんだけれど、あれは何の話だったんだろう 今度機会があれば聞いてみよーっと!』 * 「……ふふ、もしも……私が最初から「全部知っていた」って言いましたら、驚きますか?」 「お、おい待てよこの状況……なんでそうなる?!」 ノコッチが思慕を募らせていたと思っていた、伝説のポケモン。 そうげんポケモンのビリジオン。 そして勿論、恋人であるノコッチ。 じりじりと寄ってくる両者に、エモンガのリボンが恥ずかしがるように揺れる。」 「女の子同士だからって恥ずかしがることないんですよ……エモンガさん、好きですよ」 「ビリジオンさんがそう言うなら……ボクとしても異存はないかな……ふふ」 「い、いやいま産後だしあんまりハードなのは……ま、待ってまだ心の準備が、ひゃあっ?!」 人には、伺い知れぬ事情というものがある。 性別、年齢、状況、あるいは個人的な信念。 それらのもとに、自分や他人を偽ることさえ時にあるであろう。 ……意地の張り合い、いつわりあい。 この世は虚飾に溢れていようとも。 それらは決して,悪意だけからくるものではないのかもしれない。 2匹に愛される、このエモンガのように。 了 #pcomment()