ポケモン小説wiki
:熱いハートと気弱な彼女 の変更点


「…はあ」
 気の落ちた溜め息が聞こえた。
 さんさんと降り注ぐ日光。森に吹く風でそよめく木の葉。爽やかな陽気とは裏腹に、暗い雰囲気が漂う場所があった。
 この島を分断するように流れる川。山から始まり、森を通って海に穏やかに流れるその水は、まるで濾過したかのように澄んでいた。鏡面にさえ見えそうなその水面を、冴えない表情で覗きこむ1体のポケモンがいた。
 全体的には、キノコ。すねたような目とふてくされたような口がついた茎の部分は白く、足の無い下部は直接地面についていて茶色い。大きな特徴は、頭の上と腕の先についた笠がモンスターボールのような模様をしていること。そんなポケモン、モロバレル。
「…はあ」モロバレルはまた溜め息をついた。
 流れる水を、川底を、ただ見つめ続けるモロバレル。その視線の先にあるのは、川であって川でないようだ。草ポケモンの喜ぶ、快晴の日だというのに、光合成もせずに木陰で佇んでいる。
 モロバレルはひたすらに川面を見ていた。映るのは自分の顔。ゆっくりまばたきをしていて、暗い表情で自分を見つめていた。
 自然の音だけが聞こえるこの空間にて。突然、水が跳ねる音がした。直後、モロバレルの顔に水が思いきりかかった。
「きゃっ!」モロバレルは小さく悲鳴をあげた。
 勢いよくかかった水をまともに受け、びしょ濡れになるモロバレル。水がかかってきた方向を見ると、そこには1体のポケモンがいた。
「こんな晴れた日に、何シケたツラしてんだよ!」乱暴か言葉で彼は言った。
「こんな晴れた日に、何シケたツラしてんだよ!」乱暴な言葉で彼は言った。
  ◇
「くっそが…」
 機嫌の悪そうな声が聞こえた。

IP:114.20.183.214 TIME:"2013-05-14 (火) 03:29:16" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%3A%E7%86%B1%E3%81%84%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%A8%E6%B0%97%E5%BC%B1%E3%81%AA%E5%BD%BC%E5%A5%B3" USER_AGENT:"Mozilla/3.0(WILLCOM;KYOCERA/WX330K/2;1.0.4.25.000000/0.1/C100) Opera 7.2 EX"

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