''殺人者の感情'' [[トロッコ]] この作品には、少々えちぃ所とグロテスクな所が含まれる予定です。 俺は今、ある公園に来ていた。今は深夜2時をまわったところだった。流石にこの時間には誰も来ないだろう・・・そう思ったが不意に後ろから足音がした。今の体制をすぐさま低くする。今捕まってしまったら、元も子もない。何故かって?そりゃぁたった今俺は、``殺人``を犯すからだ。危なかった。運よく足音がした方は、自分のいる所の木の真後ろの辺りだった。丁度木に隠れて見えない状況。だがこんな時間に誰かいるなんて珍しい・・・。何かやるのか?無性に気になった。俺はそっと、木の横から覗いてみることにした。 そこで見たのは、柄の悪そうな2匹のポケモン・・・俺と同じブラッキーと、ライボルトだった。何かひそひそと話しをしていた。全く聞こえないので、もう少し動いてみる。 「ぱきっ」 「誰だ!?」 しまった・・・。枝を踏んでしまった。くそっ・・・俺としたことが。2匹は俺に気づき、接近して来ている。 こうなれば俺から出てやろう。そう思い、素直に木の後ろから出た。 「おっ、やけに素直な奴だな。自分から出てきやがったぜ・・・。」 「悪いか?どうせ来るんなら俺から行ってやった方が早いと思ってな。」 俺の言葉に2匹は怒りを抑えきれていない。そういえば、さっきから酒臭いと思ってたんだよね。きっと酔っ払ってるんだな。急にブラッキーが喋りだした。 「お前死にたいのか!?」 「・・・」 「死にたいのかと言っている・・・。」 「・・・」 「キッサマァァァアアアア!!」 ブラッキーが飛び掛ってきた。だがそんなレベルの低い戦い方は俺には通用しない。軽々とそれを避けた。そして、電光石火の体制になり、一気にブラッキーへと跳んだ。 「ぐぁぁぁあああ!!」 ぶつかった衝撃でブラッキーは結構な距離まで跳んだ。腹から血が垂れている。ブラッキーは気を失っているみたいだ。酔っているし、弱いのは当たり前か。すると、今度はライボルトが飛び掛ってきた。と、思ったら、電撃波を空中から放った。流石に今ライボルトを避けようとして空中にいる俺は、電撃波を避けきれない。だが、俺は殺し屋。色々な手段が頭を過ぎって行く。そこで働くには命を懸けないといけない分、それ程の戦闘の知識を身に付けていないといけない。よって俺は賢い。ナルシストとは突っ込まないでくれ。それが、今の俺の本当の真実なのだから。 「これは避けれねぇだろぉ!」 「こういうときの策はちゃんとあるさ」 「なんだと・・・?」 そのとき俺は既に、電撃波に向かって、空中でアイアンテールを繰り出していた。ライボルトは予想していなかったであろう。驚いた顔をして、己の出した技をもろに喰らってしまった。 「ぐぅゎわああああぁあぁ・・・」 声にならない声を出してその場に倒れた。勿論手加減なしだ。俺は幼い頃から鍛えられていたから強い。ナルシストとh(ry 「・・・行くか。」 この場を後にして過ぎ去ろうとした刹那、後ろの両足を?まれた。・・・ライボルトだった。まだ起きていられるほどの体力があったとは・・・。俺としたことが。殺し屋に依頼されたポケモンを殺す際、ちゃんと死んだかを確かめなければならない。絶対だ。確かめないと自分が死ぬかもしれないからな。 「た・・・助けてくれ・・・、ま・・だ・・し・にたくない・・・!!」 何だよ、ここにきてやっと命乞いかよ・・・。ん?こいつらそういえば依頼主が言ってた奴らじゃねぇか?だったら丁度いい。殺してしまおう。 「それは無理なお願いだな。いまお前はあそこのブラッキーと同じになる。」 「やめっ・・やめてくれ!!!お願いだぁ!!何でもする!!!!」 助けてくれぇぇ」 俺はその言葉を聴いてやってから、シャドーボールを口に溜める。この至近距離なら絶対死ぬな。 「何でもするだと?・・・なら死んでくれるか?」 「!!やめっ・・・・・ぎゃあぁぁぁぁぁぁっぁあああ!!!」 顔が抉れている。血がダラダラ流れて俺の足に付く。でも何も思わない。 俺は当の昔に感情なんて捨てたんだ。 「よぉ、随分早かったな。」 こいつも殺し屋の1人、グラエナの「サム」だ。他にもいろんな奴が隠れながら殺し屋で働いている。 「今日の仕事は終わったか?」 「あぁ、一応。」 今日の仕事・・・と言っているが、今は朝の3時半ごろ。俺達の仕事は、大体夜中から朝方にかけて行っている。 「んならさぁ、良い店見つけたんだよ!一緒に行こうぜぇ!!」 「断r「行くぞコノヤロー!」 「どうせ変な店だろう?そんなとこ誰が行くか。」 「オ・レ!!!!!!」 「・・・。」 しょうがない、行ってやるよ。行かないとこいつが可哀想だからな。・・・どんな店かは大体予想できるが、普通であることを期待しておこう。 「さ、行くぞ!」 「・・・はぁ。」 俺は強引に引っ張られながら連れて行かれた。 「ウーッス。リンダァ〜!居るか?」 期待していた俺が馬鹿だった。やっぱりサムらしい店だ・・・。女がいっぱい居る。来るんじゃなかったな。こういう店は俺に全く向いていない。嫌いだ。 「やだぁ、サムじゃない!昨日はアリガトね!!で、こっちのイケメンくんはダァレ??」 「こいつはリンダだ。」 店の奥から来たのは、サンダース。名前は「リンダ」というらしい。 「こいつは俺の親友の、ブラウズだ。まぁ仲良くしてくれよ?」 親友だって?いつ親がつく友になったんだ。俺はまだ認めないぞ。 「あらぁ、名前も良いわネ〜。初めて来たのよね?だったらコッチへどうゾ!」 危うく俺は、話の途中で「こんな所に俺が来る訳ないだろ」と怒鳴りそうになったが、サムが尻尾を握ってきて、取り乱さずに済んだ。そういうところは気が利く奴だ、こいつは。 「あんまり変なこと言うなよ?リンダは怒ったら怖いからな!はは。」 「そうだな。女は怒ると幽霊よりも怖いらしいからな…。」 「いや…、それは知らなかったわ・・・・・。」 「そうなのか?なら知っておくと良い。」 「ねぇ…さっきからヒソヒソなーに話してんのよ?」 「「いやいや、何でもないです。」」 「?まぁいいケド。さ、此処の部屋に入って!」 と言われ、何故か俺だけ入ることになった。え、俺だけ? 「なぁ…お前は入んないの?」 「何言ってんだよ!部屋は1人1つなんだから当たり前だっ!…つっても初めてなんだよな、お前。まぁ楽しめ。」 「おっおい!ちょっ…「パタン!」 閉じこめられたよ俺。今から破壊光線でも壁に撃ってそっから逃げるか?暫く俺はドアと睨めっこしていた。だが、後ろから目線を凄く感じる。ゆっくり振り向いてみた… 「いらっしゃい。じゃあ、早速始めよっか。」 其処には、美形のエーフィがベッドの上で座っていた。始めるだと?何を… 「あ、初めてか。なら教えてあげる!此処はお客様を気持ち良くするためのお店なの。気持ち良くって…意味分かるよね?」 え゛…。あぁ、成る程。だからいちいち部屋が分けられてる訳か。…って、何納得してんだよ俺。絶対帰る。こんな所早くおさらばだ。 「え?!ちょっとぉ、駄目だよ!お金払ってくれてるんでしょ?それとも照れちゃった?ふふ!」 「俺は無理やり来させられたんだよ…。じゃ。」 ドアを開けようとしたら、後ろから抱きつかれた。顔が熱い。一体これは何なんだ? 「折角来たんだからかぁ!無理矢理でもヤらせる!」 俺はベッドに引き寄せられ、一気に仰向けにされた。顔近い。え…まさか。頼むから止めてくれ。 「ん…」 俺達の唇が重なってしまった。抵抗力が無くなってくる。なんと情けない。…ディープキスか?雌の香りがプンプン匂ってくる。理性を失いそうになる。俺はこういうの結構弱いんだよ…。 「ぷはぁ…、ねぇ、君名前は?」 「…」 「んもぅ…答えてよ!」 「うあっ…!」 不覚にも、エーフィは俺のモノを握ってきた。さっきのキスで、かなり興奮していたらしい。…ヤバい。 「名前は?」 「…ブラウズ。」 「ブラウズかぁー、イケてるぅ!あたしは、レイカだよぉ。」 「…そうか。で、いつになったらこっから出られるんだ?」 「明日の昼頃かなぁ…。」 「はいはい。冗談は止してくれ。」 「うん!ホントは明日の夜だょぉ!」 「…」 こうして俺の長い夜は始まった。 「腰…痛い。仕事出来ねぇ。」 「なんだお前、ふりs「氏ね」 「いやぁ〜悪かったって!まさかお前が童貞だとは思わなかったからな。」 「責任とれよ。今日は休むから…。」 薬買いに街に行こう。昨日はきもt…大変だった。でも気になるのが、あのエーフィ。頭に凄く染み着いてしまった。はっ、もしかしてコレは、 恋…なのか? だが…きっと無理な恋だな。俺はポケモンを殺めた''殺人者''なんだ・・・・・。 あれから数日が経過した。俺はいつも通り殺し屋で働いている。そんなことより、今は全く別の事を考えていた。俺に恋を教えてくれたあのエーフィ。確か・・・レイカと名乗っていた。正直、もう一度会いたい。あって話がしたい。伝いたいことが多すぎる。サムに言ってみようか。いや、あいつの事だ・・・絶対茶化されるに決まってる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 でもやっぱり会いたい。 「あの・・・さ。」 「んー?珍しいな、お前から喋りかけてくるなんて。」 「・・・いいだろ別に・・・!」 「で、何?」 俺は勇気を振り絞って、頼んでみることにした。 「もう一回・・・・あの店に行きたいいんだけど。」 するとサムは、一瞬金縛りにでもあったのかのように動かなくなった。だが暫くして、サムは起き上がった。 「なんだ、そんなことかよ。」 「な・・・、そんなことだと!?俺は悩んで決めた思いだぞ!!」 「!!ブ・・・ブラウズ・・・。お前が怒るの初めて見た・・気がする・・・・・・。ごめん・・。」 このムラムラする感じが「怒り」・・・。今度はサムに教えられちまったな。 「・・・それより、道案内頼む。」 「お前ってさぁ、記憶力ないよな。」 「それは言うな、・・結構気にしてんだから。」 「ごめん・・・」 俺達は、部屋を後にした。 「ウーッス。リンダァ〜!居るか?」 この前と変わってないな、サムのセリフ。まぁ当たり前か。 「いらっしゃい!こないだは悪かったわね、イケメンくん!」 「いや、いいっすよ・・・。」 「で、レイカちゃんはいるか?」 「レイカなら・・・、あぁ、今お仕事中!どしたの?あ、まさか・・・恋ってやつ!?いいなぁ、若いってさぁ~。」 「お仕事中ってことは、今誰かと「まぁまぁ落ち着けブラウズ君!レイカちゃんはそうゆう仕事してんだから。」 「別に落ち着いてるケド・・・。」 「やっだぁ・・!!ブラウズじゃない!どうしたの?」 本人が登場した。もう仕事は終わったのか。 「どうしたもこうしたもブラウズ君が、キミとお話したいんだってさ。な!」 「え。。。うんまぁ。」 「そうなの!?なら、部屋に行こうよ。」 そう言われ、俺はレイカに連れて行かれた。待てよ・・・サムは勝手に帰んないか?後ろを見るが、そこには受付の女しか居なかった。変な考えが頭を過ぎった。 「で、話ってなに?」 「・・・・。」 「ブラウz「好きだ。」 「え・・・?」 言った。この気持ちを抑えられなかった。これで良かったんだ。「君は花の様に美しい」などと言ったところできっと彼女は振り向いてくれないだろう。今のセリフも大袈裟かもしれないが・・・。 だがきっと・・・きっと上手くいくと思った。・・・いつの間にか彼女を押し倒してしまっていた。流石に彼女は顔が赤い。 「あ・・の・・」 「別に返事はいいよ。俺はそれだけで十分だから。」 「・・・ごめんなさい」 「誤らないでくれ、悲しくなる・・・」 なんて切ないんだろう。俺はたった1日で彼女に色んなことを教えられた。知りすぎた。こんな汚れた俺に・・・。彼女に本当の事を言おう。隠したままだと後から後悔しそうだ。 「俺は汚れてる・・・。この手でポケモンを殺めすぎた。今更かもしれないけど、凄く悲しくなる。俺も親を目の前で殺された。気持ちは俺が1番共感できた筈なのに・・・。そんな時にキミと会って、何かが変わったんだよ。それが分かったときにはキミを好きになっていたんだ。・・・何も思おうとしなかった俺にとって、それは掛け替えのないモノになっていた。でもやっぱり俺にそんな事を思う資格なんかないと思って・・・。だから、返事はいいんだ。」 こんな時に雌の前で涙を流すなんて、なんて情けないんだ。滴が彼女の頬に落ちる。だが彼女はなんとも思っていないのだろうか。話についていけず、混乱しているのだろうか。 「・・・・・彼方が汚れてるんだったら、あたしも汚れてる・・。」 不意にそう言い、彼女は涙を流した。なんて綺麗な涙なんだろう・・・。宝石にでも例えられるような、そんな滴だ。 「・・・今・・二人が流している涙は・・・・・嫌な事を忘れられる涙よ・・」 一体何が言いたいのか理解出来ずにいた。すると 、レイカは笑った。彼女はなにもかもが最高だ。笑顔だって、ホンとの太陽の様な暖かな笑み。誰もをも笑顔にしてしまいそうな、そんな笑み。この時がただただ幸せでならなかった。 「リセットしようよ。きっとこの涙が全て消し去ってくれるよ・・・。」 嗚呼、そうか。なにもかも忘れられるんだな・・・なにもかも。俺は彼女に抱きつき、暫く見つめ合うと、そっとキスをした。お互いの温もりを感じながら・・・。 「もう帰るんだね。」 「今日は有難う。ホンとに。」 「ううん、あたしもつい感情的になっちゃって・・・」 暫く沈黙が俺達を支配した。だが直ぐに見つめ合い、笑みを交わした。 「おー!ブラウズ、帰るか?」 「おう!」 「おっ、お前なんか変わったな!」 「気にすんなy「やっだぁ~、もう帰るのぉ!?もっとゆっくりしていけばいいのに・・・!」 「俺らもそんなに暇じゃないんでね!んじゃ!」 「ありがとね!」 「俺も感謝してる。」 「おお!?お前らできちゃっt「氏ね」 今日から新しい気持ちで過ごす事にしよう。俺は変わるんだ・・・! END.