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フェアリーテール の履歴(No.1)


大会は終了しました。このプラグインは外して頂いて構いません。
ご参加ありがとうございました。

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※変態なので、当然R-18です。ご注意ください。
SMっぽい表現もあります。




「さあ、いよいよパワフル競争の本日最終レースが発走! この前哨戦を勝利して、アルセウス記念へと駒を進めるポケモンは一体誰なのか!?」
「やはり注目は、バンバドロのバルドとアローラキュウコンのアロンダのコンビですね。その力強さと、息の合ったコンビネーションに期待しています」
 場内には実況担当のサーフゴーさんと、解説担当のカクレオンさんのノリノリな声が響き渡る。そして周囲を見渡すと、多くのポケモンたちが今か今かとレースの発走をわくわくした様子で見守っていた。1年を締めくくる大レース”アルセウス記念”の最後の前哨戦とも合って、満員とまではいかなくとも有名な探検隊や、小さな子供たちの姿もちらほら見える。パワフル競争はその名が示す通り、単純なスピードを競うレースではない。ゴローニャさん2匹分ほどの重量を誇るソリを引きずりながらゴールを目指す、力自慢たちによるパワーあふれる競争なのだ。

「バルド。前哨戦と言っても油断するでないぞ」
「勿論だよアロンダ。見に来ているお客さんのためにも、無様な姿は見せられない」
 ボクの頚元から掛けられた大型のソリ。そこに乗った相棒アロンダの声に、ボクは振り返り力強く答える。
「まあ、念のためじゃ。お主は生真面目だから……心配はしておらんよ」
 初めてのレースから、ボクはずっとアロンダとコンビを組んでいる。ボクらはドロバンコとロコンの頃からの幼馴染で、その頃からパワフル競争のスターを夢見て、お手製のソリで野原を歩き回っていた。ずっと一緒にいたからこそ、ボクも彼女も互いに全幅の信頼を寄せていた。

 ペラップさんの甲高い鳴き声を合図に、レースの火蓋は切られた。
 ボクはアロンダの乗ったソリの重みを実感しつつ、一歩一歩前へと踏み出していく。しかし程なくして、アロンダから送られた合図でボクは一度その脚を止める。目の前にはこのレース1つ目の障害である、坂道が広がっていた。坂道と言っても高低差はアロンダの背丈程で比較的緩やかなもの。それでもかなりの重量があるソリを引きながらの勾配だ。やみくもに突っ込んでは途中で止まってしまうため、一度ここで息を整える必要がある。
「昨日降った雨で、地面の土は湿っておる。妾のアレがなくとも、この坂なら問題ないはずじゃ」
 アロンダからの声を受け、ボクは一呼吸して気合をつけた後そのまま坂を上る。何度経験しても、やはりズシリと後ろに引っ張られる重みには中々骨が折れるものだ。それでも今日はいつもより時間をかけず、ボク一匹の力で坂を上りきることが出来た。彼女が言っていた通り、地面が湿っていたお陰でソリが滑りやすくなっていたのだ。

 比較的緩やかだった坂を超えた後、次に見えてきた坂がこのパワフル競争の最後の障害。ボクの背丈程の高低差がある、別名心臓破りの急坂だ。これほどまでの勾配を、重いソリを引っ張りながら登りきるのは至難の業であり、過去にも多くの力自慢たちがここで崩れ落ちるようにリタイアしていった。ボクも到底一匹で上りきる自信はない。だが、
「バルド、準備はいいかの? 妾のアレを、使うぞ」
 ボクにはアロンダがついている。アロンダの言葉に黙って頷くと、彼女は自らの優美な尻尾をふわりふわりと操り始め――そして、それは躊躇なくボクの尻に思いっきり叩きつけられた。

 バチン! 場内に響き渡るほどの衝撃が、ボクの尻へと伝わる。観戦しているお客さんからしたらとても痛そうに見えるし、もしかしたら可哀そうだとか思われるかもしれない。でもボクたちからしたら、これは限界まで力を引き出すために最も有効な手段。アロンダもただやみくもに尻尾を振り回しているのではなく、ボクの息遣いや表情を見て絶妙なタイミングでその衝撃を与えてくれる。そこにはボクを最大限おもんばかり、そしてボクを勝利へ導こうとする彼女の愛情がひしひしと感じられるのだ。鍛えられたバンバドロの身体からしたら、これも程よい刺激だ。彼女の愛のテールでもうひと踏ん張りの気合を得たボクは、激しく息を切らしつつ、この心臓破りの坂を一歩一歩確実に上っていく。そして上りきった先に見えたゴールへと、最後の力を振り絞る。

「今、ゴール!! 流石バルド&アロンダのコンビ、圧勝でした!!」
「これはアルセウス記念の走りも、楽しみですねえ。バンリーナ&フラムコンビとの対決も見どころです」
 無事に1着でゴールしてボクの呼吸が落ち着いてきた頃になって、ようやく他のポケモンたちもゴールをし始めたようだ。今回は比較的余裕を持って勝利することが出来たが、本当の闘いは次走のアルセウス記念。そこにはボクたちの一番のライバルであるバンバドロのバンリーナとキュウコンのフラムのコンビも出走してくる。ボクとアロンダ、そしてバンリーナとフラムの4匹は子供の頃から切磋琢磨してきた仲だ。今はお互いがライバル同士であり、通算の対決成績も五分五分。やっぱり今度のレースは、何としても勝ちたい。

「バルド―! 強かったよー! 次も勝ってねー!!」
 ゆっくりと場内をウイニングランしていると、子供たちの無邪気な声が聞こえてきた。ボクはその声に応えるように、顔を大きく上げ笑みを浮かべる。やっぱり子供たちの声援は素直に嬉しいし、大きな励みにもなる。出来ることならばずっとずっとこの世界で走り続けて、勝ち切ってみんなの期待に応えたい。そう感慨深い気持ちに浸っていると、アロンダが声を掛けてきた。
「バルド、お疲れ様じゃ。お主のパワー、やはり凄いのう」
「こちらこそありがとう。アロンダの尻尾テクニックがあってこそだよ」
「フフフ……じゃあ、勝利の祝杯じゃ。今夜も、アレをやろうぞ」
 怪しげな笑みで呟いた彼女のその言葉に、ボクの身体はビクンと反応してしまっていた。





 既に外は夜の闇に包まれ、多くのポケモンたちが寝静まったであろう頃。
 パワフル競争参加者の宿舎から少し離れた、普段は誰も近寄らない寂れた小屋にボクたちはいた。
 
「ん? 既に身体が火照っているようじゃの。今日の疲れかの? それとも……待ちきれんのかの?」
 ボクの全身を尻尾で撫で回しながら、悪戯っぽい表情でアロンダは語りかける。彼女からすると、ボクの身体の状態をチェックするためにその尻尾を使っているのだろう。でもボクからしたら、既にこの瞬間から快感のスイッチが入ってしまっていた。一度、冷静に考えてみて欲しい。あの優雅で、ふんわりとしたアローラキュウコンの尻尾がボクためだけに使われているという事実を。そして、こおりタイプらしいチクっとする冷気はボクには勿論効果抜群だし、その上でフェアリータイプならではの優しく包み込むような感触と匂いは堪らない。ボクは彼女が与えてくる快感によって、既に自らの身体が熱を帯びて出来上がっていることを実感していた。

「くくく……いつまでも待たせるのは可哀そうじゃの。それじゃあ、今から始めようぞ」
 そういってアロンダはボクの視界から姿を消した。おそらく、ボクの背後に回ってアレの準備を進めているのだろう。ちょっとした待ち時間も待ちきれないのか、ボクは身体を微かに震わせていた。早く、早くあの刺激が、欲しい。
 バチーン!! バチバチンバチーン!!!
 流星群が降り注いだと思わせるほどの衝撃音と、そしてボクの本能的な叫び声が小屋中に響き渡る。アロンダのその尻尾が、ボクの尻へと叩きつけられたのだ。レースで繰り出すものとは明らかに違う、鋼のような硬さの尻尾の衝撃が、止まる気配もなく続けられる。ボクの鍛えられた身体でもはっきりと伝わるほどの激痛に、ボクはただ身体をねじらせて子供のような鳴き声を響かせることしか出来ない。痛い。とても辛い。止めて欲しい。でも……気持ちいい。続けて欲しい。その衝撃に悶えている内に、ボクの股間にある雄の象徴は、とても大きくなって姿を現していた。

「もう大きくなったのかの? お主、よっぽど溜まっていたようじゃな」
 尻への衝撃が収まったと同時に、ひょっこりと顔を出したアロンダはボクの膨張したチンコをまじまじと見つめていた。そして何をするまでもなく、彼女はただただ顔を近づけて、憐れむような瞳をしてボクのチンコを凝視する。ああ、恥ずかしい。穴を掘ってこの場から逃げ出したいと思う反面、あの高貴でふつくしい彼女にこんなことをさせているという事実が、ボクの興奮をより昂らせる。この焦らす時間も、ボクにはかけがえのない快感になっているのだ。

「それじゃあ、そろそろフィナーレといこうぞ」
 そう言って、アロンダは尻尾の叩きつけを再開した。フィナーレを迎えるのに相応しい、コロトックたちが繰り出すファンファーレのようなリズム感で響き渡る衝撃。そのリズムにボクも乗ってしまうように声を張り上げ我を忘れてしまい――意識をはっきりと取り戻した頃には、既にボクのチンコは彼女の色へと染まってしまっていた後だった。射精したことによる心からの安堵と快感、そして鮮明に蘇ってくる尻への激痛にボクの脚はビクンビクンと震え続け、立つことが出来ずに思わず座り込んでしまった。

 
「ふむ。今日は一段と派手に出たのお」
 今度は素直そうな笑みで、アロンダはボクの隣に座ってくれた。そして彼女は、ボクが落ち着くまでの間、優しい微笑みでボクを見守ってくれた。冷静さを取り戻していくうちに、脳裏にふつふつと湧いてくる感情が、ボクの心を深く沈ませていた。それは、ボクと同じくらいの歳で幼馴染の異性であるアロンダに対しての、申し訳ない気持ちだった。
 お互いに進化を遂げてパワフル競争へ参加しだした頃に、ボクはアロンダから受ける尻尾の刺激に性の快感を覚えてしまった。ムラムラが止まらずに成績も低迷していた時、彼女に問い詰められたボクは、つい彼女にその事実を伝えてしまった。そしたら彼女は嫌な顔せずに、その尻尾を使ってボクの性欲発散の手助けをしてくれるようになった。それからだ。レースで発情することもなく本来の力を発揮して、数々のレースで優勝できるようになったのは。でも、こんなことに彼女を巻き込んでしまって本当によかったのか、と。ふとした瞬間に考えてしまうのだ。

「お主の表情……もしや、妾にこんなことをさせて申し訳ない、とか思ってそうじゃな」
「うひゃ!?」
 気がつくと、目と鼻の先にアロンダの顔が。
「バルドは本当に生真面目じゃのう。妾が、好きでやっていることじゃから、気にするでない」
「でも……ボクが一方的に、アロンダを汚しているみたいで……申し訳なくて……」
「それ以上、言うでない」
 そしてアロンダはボクを励ますかのように、その尻尾でボクの頭をそっと撫でてくれた。
「妾は誰に対してもこんなことをするような、軽い雌ではない。幼いころから、誰に対しても優しく。妾が病気に罹った時も必死で看病してくれて。真摯にレースに向き合って鍛錬を重ねてきて。そして勝ち始めても決して奢ることなく、子供たちの声援に応えるお主のまっすぐな生真面目さに惚れたのじゃ……妾の尻尾がお主の役に立つのであれば、これに勝るような幸福などない」
 ……やっぱり、ボクは彼女には敵わない。ボクの沈みかけた気持ちは、彼女の優しさによってすっかり消え去っていた。そんな彼女のために、ボクが今出来ることはただ一つ。




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「さあ、いよいよ始まります! アルセウス記念、間もなく発走です!」
「バルド&アロンダコンビとバンリーナ&フラムコンビの、幼馴染のライバル対決も熱いですねえ。いやあ、凄いレースになりそうだ」

 大レースを彩る、コロトックさんとコロボーシさんたちによるファンファーレが演奏され、いよいよアルセウス記念の発走が迫ってくる。今日のレースで使用されるソリは、ゴローニャさん4匹分の重量だ。前回より倍増となるソリの重さは平坦な道でも運ぶのに一苦労なのに、心臓破りの坂では一体どうなってしまうのか。そんな不安が微かに脳裏をよぎってしまったが、頚を振ってすぐに追い払う。今はアロンダと一緒に、最大限の力を発揮してレースをすることだけを考えるんだ。隣には、ライバルであり幼馴染でもあるバンリーナとフラムのコンビが。そして後ろには、ソリに乗ったアロンダ。今は、言葉を交わしはしない。



 ペラップさんの、いつもより一層甲高い鳴き声が響き渡った。
 ボクたちはソリの重さをもろともせず、最高のスタートダッシュを決めた。







 この世界から身を引くことは、いつか必ず訪れるだろう。

 それでも君がくれた愛のテールを、
 懐かしい思い出になんて、まだまだ出来るワケがない。


 君からの愛のテールを受けて走るこの日々が、ボクたちのかけがえのない宝物なのだから。


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