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とばさーれて、まわさーれて の履歴(No.1)


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 ――俺の姿は家にあった。どうやって帰ってきたか覚えてない。苦手なシャワーを浴びながら無理やり吐いて腹の中を空っぽにし、いきんで竜汁をひり出してから体を拭き、痛みがぶり返すケツを必死に庇いつつ、寝床まで戻ってうつ伏せになった。
「ただいま。オマエ戻ってたのか……ってどうした!?」
 ルームシェアしてるダチのリザードン、ルーカスが帰るなり俺の身を案じてくれた。詳しいことは聞くなと言った上で、俺は彼に聞いてみた。
「なあ、ユナイト界隈って、治安悪いんだな……」
 ルーカスは一瞬目を丸くするが、何か感じたようで小さく息を吐く。
「そうだな。オマエも知っちまったか」
 俺がユナイトについて知ってたのは、彼がユナイトのファイターだからだ。リザードンがユナイトでは逆立ちしても覆らない不遇の立ち位置にあるのは、普段の彼の様子から薄ら察していた。
「オマエ、もうあそこに近づくなよ。大乱闘で堂々と戦え。もうユナイトでしか生きる道がないオレからすりゃ、オマエが羨ましくてならないんだ」
「……おう」
 俺に忠告してから、彼は背を向けて飯の準備を始める。その後姿に蔭が落ちた。



 あれから数日後。ドラゴンカーニバル真っ最中のマールスタジアムに、ダメだと分かってながら再び足を踏み入れた。大乱闘で強くならなきゃいけないのに、一向に治らず甘く疼き続けるケツが、俺をここへと誘っていたのだ――――


*1 行動不能効果

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