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黒き軆と白き志第4話 の変更点


*黒き軆と白き志 第4話 [#i72ea068]
※現在修正中です

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**〜正体〜 [#db72b535]



「な、何言ってんだお前、そんな事が有るわけないだろ。」

突然知らされた、「近未来世界崩壊説」。
しかし、ウォルはそれを苦笑し軽く否定する。それもその筈、全く見知らないポケモンにそんな事を言われても、信じないのが普通だろう。
 レノもウォルの言葉に頷いている。

「貴様ら、ティニ様を侮辱するのかッ!」

呆れた様子の2人に、オノノクスが声を荒らげる。

「いいんだバノン。
そうだよね、君達を呼んだのは僕だけど、確かに僕なんかに言われても信じられないかも知れない。
…でも本当なんだよ。」

それを制止し、ティニと呼ばれているポケモンは真剣に言う。
 このポケモンから伝わってくるものに偽りが無いのは重々承知している。
それでも世界の崩壊という絶望的な事実を、「はいそうですか」と簡単に受け止められる筈もなく、戸惑っているのだ。

 そんな2人を見て、今まで黙っていたゾロアが口を開いた。

「…ティニ様、ここは正体を明かした方が良いのでは?何者か分かるだけでも、少しは信用するかと…」

声の高さから、♀だという事が分かった。

 ゾロアの提案にティニが頷くと、ゾロアはオノノクスをじっ…と見つめた。

「……。
俺はバノン。ティニ様の…」
「元に戻った方がいいんじゃない?」

その目が何を訴えているのか理解したのか、オノノクスは話し始めるが、またしてもゾロアが割って入った。
“元に戻る”という理解不能な言葉にウォルとレノは首を傾げる。

バノンは指摘されて照れる様に頭を掻くと、それに応えるように、“元に戻る”を実行してみせた。
 突然バノンの身体が光り出したかと思うと、バノンの身体がだんだん小さくなっていく。
そして丁度レノ達と同じぐらいの大きさになると、今度は身体の構造が代わり始めた。
 身体全体を覆っている黄土色の鎧は崩れ落ち、首に一枚だけ残った鎧がスカーフのように首に巻き付いている。大きく勇ましい牙は小さく薄く伸ばしたようなものに変わり、後頭部の辺りからは角(?)が生えてきていた。
 暫くすると光は収まった。

元に戻ったバノンを見て、2人は目を丸くした。



──そこには、オノノクスではなくキバゴが立っていたのだから。

 しかも、普通のキバゴとは違い、目は深緑色で、体は黒っぽい色をしている。これは色違いにもない色合いである。

「ど…どういう事だよ…」
「ポケモンって退化出来たんだっけ…?」

バノンの余りの変化に困惑する2人。

「改めて名乗らせてもらうけど、僕はバノン。
此処にいらっしゃるティニ様の護衛をしています。
どうぞよろしく。」

キバゴとなったバノンは2人にそう言うと、手を差し出してきた。
2人は性格すらも変わってしまったバノンに狼狽えつつ握手を交わした。

「なぁ、どうなってんだ?さっきまでいたのとまるで違うじゃんか。
一体何をしt」
「私はロア。ティニ様の弟子よ。
内心、あんた達の何処が凄いのか私には理解出来ないけど、まぁよろしく。」

握手をした後ウォルが何故バノンがこんなに変化したのか問い掛けようとすると、ウォルが言い終わる前にゾロアが強引に自己紹介をした。
しかも、さらっと嫌味を添えて。

「おいおい何だよ、今オイラが話してただろ!
しかも呼び出されたのはこっちなのに何だよその態度は〜!」

それがウォルの癪に障ったのか、ウォルは怒鳴る。
 しかしロアはそっぽを向いた。

「こんの野郎ぉ〜!」

「待て待てウォル!今は落ち着いて!」

「うるせー離せっ!」

ウォルは堪忍袋の緒が切れたのか、ロアに向かっていこうとする。
それをレノが必死に抑える。

「こらロア、人を貶すのは悪い癖だよ!」

「………すみません。」

「御免ね2人共。こんな子だけど許してあげてね。」
ティニがロアを叱りつけるとロアは頬を膨らませ承諾する。
ティニの様子を見たウォルも、何とか落ち着いたようだ。
 しばらくしてティニは一息吐くと正体を明かし始めた。

「名乗り遅れてすまなかったね、僕は“ビクティニ”のティニ。
種族名ぐらいは聞いたことあるでしょ?
昔は僕にも沢山同属の仲間がいたんだけど、今はもう僕しかいないんだ。」

ああ、そうだ。
“ビクティニ”という名前はイッシュに伝わる昔話で見た事がある。
 なんでも、強力な力を持っていると噂され、
その力に酔いしれた沢山のポケモン達がビクティニを捕らえて殺してしまったという。
 しかし、今ではもう絶滅したと昔話にはあったが、まだ残っていたとは…

「それは置いといて、さっき話した事なんだけど…」
「その事なんだけど、君は何で3ヶ月後に起きる事が解るの?」

ティニの言葉を聞いて、レノが気にかけていた事を問い掛けた。
するとバノンが前に出てきて言った。

「ティニ様は普通のビクティニ達より特殊な力を持っていて、未来を見ることが出来るんですよ。」

「そうなんだよ。それで、3ヶ月後に世界が壊れるのを見た。
いや、イッシュに起きた事件に周りの地方も巻き込まれてしまったようなんだけど…」

バノンの言葉にティニは反応し、気掛かりな事を口にした。

「「イッシュに起きた事件?」」

2人は首を傾げた。
ティニは頷くと、3ヶ月後の未来について、静かに語り始めた──

to be continued…


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[[黒き軆と白き志]]
IP:202.229.176.18 TIME:"2012-03-10 (土) 17:59:37" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E9%BB%92%E3%81%8D%E8%BB%86%E3%81%A8%E7%99%BD%E3%81%8D%E5%BF%97%E7%AC%AC4%E8%A9%B1" USER_AGENT:"DoCoMo/2.0 P02C(c500;TB;W24H16)"

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