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第五回ポケモン小説wikiアンソロジー感想・♂♀版 の変更点


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-『先生の心察術』カゲフミさん
作者様の普段の作風からして心地よい文体ですが、いつにも増してフカフカだ! タブンネ先生のお腹みたい! 地の文で、物語の進行にくっつけるように主人公の心の声を挟むの、私もよく挑戦するんですけどこれがなかなか難しいのですよ。どこからが事実でどこからがキャラの心情描写なのか混在したりしてね。なのにその境界が分かりやすくかつ昆布醤油くらい滑らかな文……舌ざわりマイルドすぎて飲める……刺身の油が溶け出たような物語でした…………は???
冒頭から、よくせいポケモンである主人公が抑制してきた性欲と、タブンネ先生に向けられた下心とが、丁寧に描かれていきます。種族特有のバレ方もいいし、そこからおそるおそる攻めっ気を見せるニャオニクスくんえっちすぎる……年下丁寧語攻め、現代社会人に不足しがちな必須栄養素の補給をありがとうございました。「触覚で触ったら、ライくんのおちんちんの気持ち、分かるかなあ?」ってタブンネ先生ノリノリじゃないですか! ちんちんへ耳の触覚を巻き付けて、顔真っ赤にしながら「……すっごい音、してるね」って囁いてほしい……そんな妄想を読み手に膨らませる書き方、これが官能小説の新境地ですか???
それだけでなく診療所や診察室の雰囲気とか空気感が伝わってきて、舞台も1場面だけなのに世界観に浸れるんですよね。風人さんの挿絵の柔らかさも相まって、1.2万字とは思えない満足感。まごうことなきトップバッターでした。

『夕凪に唄う』ユキザサさん
ランターンに尻叩かれてるようなおっとり系神サマなのに、アシレーヌが命の危機にさらされた途端にその元凶のプルリルたちをガチ睨みしちゃうところとか、人間的でありながら威厳を見せるところはしっかりしているのがイイですね。親しみやすい神さま、ってキャラ作りが上手く表れていると思います。ちょくちょく調査する人間の姿がチラホラ見えて、勝手にポケモンスナップの世界観なのかな、と思って読んでました。それだけで海が鮮やかに想像できるから不思議。……私まだルギアにもアシレーヌにも会ってないんですけど、別の海域で登場するふたりが出会うのってイイですね。
それともうアシレーヌさんがいい女。会話のすみずみから品性の良さが垣間見えて、(おそらくルギアは気づいてさえいないだろう)恋の駆け引きみたいなやりとりが艶やか。それに加え、ルギアが海神の割に小心者で、エッグいチンチンで腹ボコするのに抵抗あったり、妃として迎えることを憂慮しているわけですけど、そこをスパッと決断する潔さ。肝が据わっている。何ていうかこう、精神的おねショタみたいな雰囲気が滲み出ているんですよ。これも必須栄養素です。
ルギアくん自己紹介で「一応この海の管理者って所かな」はちょっとイタいぞ。学歴コンプか?

『意思を持つ欲』クロフクロウさん
ライコウのクズさがいいよね……(褒)。最終盤に操られていたことが判明するワケですけど、それまでがチャラ男のワンチャンムーブというか、弱みにつけこんでる感じとか、NTR漫画の竿役のセリフみたいなのがよくもこうポンポン出てくるなあ……と感心しちゃいました。スイクンもなんだかんだノリノリで、発情期とはいえ肉便器の才覚あるじゃん。やっぱ行き遅れプライド高めメス伝説は無理やりブチ犯すに限るな……私もwiki本4にてカプ・コケコで書いていたおかげで、本作にすっごいのめり込めましたね。ありがとう行き遅れプライド高めメス伝説。今度はエンテイも混ぜて前の口も塞いでもらいましょ。
ラストシーンが効果的。それまでスイクンがずっと溜まめてきたチャライコウへのヘイトを、性悪アグノムとともに吹っ飛ばしてしまう爽快さ。それまでそんなギャグギャグしくなかった文体なだけに、オチでこのパンチ力は笑っちゃいましたね。陵辱モノでよく後味悪くなくできましたわ。
クリスタル版でさんざん逃げ回ってくれたくせに「あちこちふらふらと行っては戻ってこず――」ってスイクンにだけは説教されたくねえな……。

『これまでと、これからと』COMさん
やっとのことで幻影を繰り出せるようになったゾロアークが最初に陥るミスとして、自分以外の幻影を止めたままにする、っての、ああすごいありそう! って思いました。幻影を作り出すのは初歩の初歩、己を紛らわせるためにはそこから鍛錬を積み重ねなければならないのですね。作者様がよく呟いている、悪タイプの可愛さってのはこういうところにも現れるんだな……と感心しておりました。相手を騙そうとしている奴が自分のミスにも気づけない……いやなんかこう書くと滑稽のがまさっちゃうな。でもそんな姿を見せられても母親からすればまだまだ子供、その関係性が続いたままなだれ込むような濡れ場は、主人公が彼女のつがいになることを決心するのに十分強烈なシーンになったんじゃないかなって思います。いちばん奥まで押し付けて射精するの、絶対にメスを孕ませるぞっていうオスの覚悟とエゴが現れているようで好き〜〜〜!

『タベラレル愛のカタチ』からとりさん
捕食被食かつ擬似母子で結ばれるってだけでかなりポケモン要素てんこ盛りなのですけど、濡れ場まで〝らしさ〟たっぷりとは嬉しいですねええ! ドクケイル攻めで捕食被食が逆転する倒錯感、イって気を抜いてしまったせいで〝どくのこな〟を撒き散らし、それを吸ったオオスバメの〝こんじょう〟で再逆転。オオスバメの愛情たっぷりな甘噛み(甘くはない)によってドクケイルの被虐本能が呼び覚まされる……あなたがかの有名なポケエロ小説マスターか……? 私もこういうのが書きたかった……満足……よきかな……(成仏)
しかも〝こんじょう〟を発動させてからの記憶がないの、考えれば考えるほど激エモい。それまでドクケイルにとって母親であり捕食者であったオオスバメ、完璧だった彼女の弱みを知っているのは自分だけ。これからはパートナーとして彼女を支えていくのだという未来を暗示させるような書き方、えぐ……。情報量が1.2万字のそれじゃない……読後感マスターですかあなたは……(涅槃)
〝どっくん〟て愛称、wiki本3で影山さんとタッグ組ませてもらった私からするとありがとうに尽きます。ありがとう。お互いに名前を付け合う、っての、別の作品でもお見かけしましたがなんかめっちゃエモいんだよな……うまく言語化できないんですけど。

『平行な恋が終わる時』双牙連刃さん
両片思いが成就、やっぱりこれがウルトラハッピーベストエンドなんだよなあ! 一人称視点で描かれるすれ違いってベタだけど読み飽きないですよね。キュウコンとのやりとりでそれがひとつずつ解消していくスッキリ感は心地よかったです。ストーリー練りこまれているなあ。自分だけが入れる花園がそのまま山場のシーンに繋がるのがイイですね。『グラエナの顎の力、舐めない方が賢明だ。』――カッケェ。
一人称視点かつ初体験どうしの濡れ場ってどうしても展開がパターン化しがちですが(私感です)、そつなくラブラブに描かれていてほっこりしました。初めてなのに破瓜の痛みさえ気にせず淫乱ぶりを発揮してさっさと2回戦目に突入するキュウコン……これ結婚生活はグラエナくん尻に敷かれますねえ、特に夜は。
ただまあなんというかラブラブなだけで終わってしまった感があるので、できれば作者様のお得意なギャグを読みたくもありましたが! 両片思いってギャグ入れやすそうですしね。

『風花の幻影』ウルラさん
助けてもらった相手に取って食われる! と思っちゃうところとか、「お、俺を食っても美味しくないぞ!」とかテンプレ命乞いするところとか、ちょっとアホの子感がたまらなくカワイイですねえゼラオラくん。明言されていませんがヒスイ時代にも生息していたのでしょうか。主人公に連れ添って調査する姿を想像したら、アニポケに出てきた遺跡調査ゼラオラを思い出しました。主人との出会いも気になるところ。
『目を逸らしながら片方の手をひらひらとさせてそれに応え――』『彼女は鼻先を爪で軽く叩きつつ――』ゾロアークの所作が種族らしさを活かしていてナイスですよ……これは惑わされたい。種族の本能に刻まれた人間への悔恨、のようなもの、というのもゾロアークらしい展開で素敵。そこからなだれ込む濡れ場のなんと官能的なことよ。行為の際中にたびたび鼻先を触れ合わせる描写が混じるの、陸上グループ同士の愛し合い方だなってすごい説得力ありました。やはり添い寝屋CEOの醸し出す空気感は違うなあ……。 -- [[水のミドリ]] &epoch{1654779705,comment_date};


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