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*昼と夜の接点 [#o54903b8]
作者:[[Xilófono>Xilofono]]
&color(red){注意! 人×ポケモンです};
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ジリリリリ……
目覚まし時計が鳴っている。もう起きる時間か……
パンッ
やっぱりまだ眠い。あと5分くらいならいいか。おやすみ……
……
ドォン!!
「ぐわぁ!?」
一瞬、しまったという言葉が脳裏をかすめたが、すでに後の祭り。
突然の衝撃とともに、僕はベットの上から一気に部屋の端まで吹き飛ばされていた。ついさっきまでの至福の時間が嘘のようである。
そして、少し間違えば大怪我をしていたであろう、この文字通りぶっ飛んだ出来事の元凶である、僕の目の前でぷかぷか浮いているムウマージは、
たった今自分のしたこととは全く釣り合わない満面の笑みを僕に向けていた。
「おはよ、マスター。」
ついでに話している内容も、全くもって不釣り合いだ。
「おはよ、じゃないっての、メア!起こしてくれるのはありがたいけど、どうしてもう少し普通に起こせないんだ?」
「普通に起こしても起きないから。」
「だからって逆に永眠する可能性もある起こし方はいい加減にやめてくれ!」
こいつは僕が寝坊して、家を出る時間に間に合わなくなるギリギリのところになると起こしてくれるのだが、
あまりに僕が起きないので、いつの頃からかシャドーボールをぶつけて起こすようになったのだ。
まあ、あまりに朝に弱すぎる僕も悪いのは確かだが、これが続くと下手すれば頭を打って僕自身がゴーストになってしまうかもしれない。
「それじゃあどんな起こし方にしたらいいのか私に教えてね。ただし一発で起きることが条件だけど。」
「っ……考えとく。」
「そう言って確か4ヶ月は経つわよね。思いつかないんだったらずっとこれで起こすわよ。」
いちいち気に障ることをいうやつだ。しかし反論する術もなし。僕が早起きできるようにならなければ、命の危機を回避することは出来ないのだ。
仕方がないので、これ以上ないくらい幸せそうに笑っているメアを思い切り睨みつけながら起き上った。
#br
「僕はあと5分だけと思ってたんだってば。」
「そう言って気づいたら30分以上経ってましたっていうのはお約束なのね。」
どうやら僕は、目覚ましを切ってからおよそ40分も寝ていたらしい。メアがいなければまた学校に遅刻していた。
起こし方さえ間違えなければいいポケモンには違いないのだが、どうして世の中はいつも完全にうまい具合にはならないのだろうか。
僕の作ったポフィンをおいしそうに食べるメアを見ながら、そんな軽い哲学的思考に陥る。
余談ではあるが、メアがこの無茶苦茶な起こし方をするようになってから、僕は徐々に一人で起きられるようになってきてはいる。
不本意ではあるが、これはこれでうまく回っているとも考えられないこともない。
「……何こっちをじーっと見てるのよ。そんなに私ってかわいい?」
「いや、ちょっと哲学について考えてた。そしてかわいいかどうかは鏡でもみてろ。」
「ひどっ!今度から起こすときはシャドーボール2個にするわ。」
「いや、本気で死ぬからそれだけはやめてくれ!」
訂正、うまく回ってなんか全然ない。
メアが僕を起こす時間はギリギリなので、ちょっと急ぎ目に準備をする。
準備が終わり時計を見ると、8:20だった。これなら間に合うか。
「じゃあ行ってくるよ。」
「はい、おやすみなさーい。」
噛み合ってなさそうで、この会話は噛み合っている。
僕が学校へ行っている間、基本夜行性のメアは家で寝ているのだ。
僕の学校はポケモンを持っていくことが禁止されてはいないのだが、メアのことを考えれば無理に連れて行くよりこっちの方が良い。
寝室に向かうメアを横目で見つつ、僕は学校へ向かうのだった。
#br
「ただいまー。」
返事がないと分かっていながら、お約束のようにこう言って家に入る。
自分の部屋に入ると、ベットで寝ているメアが目に入った。
こう言うのも何だが、かなりかわいい寝顔だ。
いま朝の質問をされたら、たぶん即座に肯定していたと思う。そう考えると我ながら少し恥ずかしい。
僕はメアを起こさないよう注意しながら、机の横にかばんを置いて、晩ご飯の準備をしに台所へ向かった。
自分用の料理を作り終え、メアのためのポフィンを作っていると、当のメアが起きてきた。
というよりも、メアが起きるタイミングを見計らってポフィンを作っているのだが。
起きてできるだけ早く、それもできるだけ作りたてのポフィンが食べたいというメアのわがままをずっと聞き続けた結果がこれである。
ちょっと自慢できる事なのかもしれないが、なぜだか悲しい。
そんなことはさておき、今日のメアはどこか変だ。
「おはよ……」
「ああ、おはよう。……なんか元気がないぞ。どうした?」
「ううん、ちょっとね……」
どうしたのだろう。正直メアが元気がないというのは異常事態である。
普段なら怒ってるとき以外は常時笑顔のメアが、今や青菜に塩という慣用句さえも凌駕しそうな雰囲気で萎れてしまっている。
今ここで話そうとしないならば聞いてもしょうがない。後でご飯のときにでも聞くとしよう。
#br
「ねえ、マスターにとって、私って何なの?」
「へ?」
晩ご飯の最中、元気のない理由を聞こうと思っていた矢先、いきなり予想外の質問をされ、理解するのにに1秒ちょっとかかった。
冗談で質問したのではないことは、彼女の真剣な、悲しそうな表情から見てとれる。
「私、マスターのポケモンなのに、マスターといっしょにいられるのは、朝と夕方から夜の少しの間だけ。それ以外の時は、私が寝ているか、マスターが勉強しているか寝ているかで、一緒に過ごすことなんてできない。マスターにとって、私はどうでもいいの?私はただの目覚まし時計なの?」
「いや、どうでもいいって、そんな訳はないだろ……」
「だったらどうしてもっと長くいっしょにいてくれないのよ!私がマスターの寝てる間、どれだけさみしい思いをしているか分からないの!うっ……ぐすっ……ううぅ……」
とうとう泣き出してしまった。
僕とメアが一緒に過ごす時間が短いのは確かだが、そんなことは関係なく僕はメアを大切に思っている。
けれどもメアがそう言っている以上、メアには自分がないがしろにされてしまっていると思われてしまっているのだろう。
確かに僕が寝ている間、メアがどんな思いをしているかなんて考えたこともなかった。
「ご、ごめん。メア……」
「私のことを何とも思っていないくせに、口だけの言葉なんて聞きたくないわよ!」
雷に打たれた思いというのはまさにこのことを言うのだろう。メアがこれほどまで思いつめているとは考えていなかった。
メアにここまで悲しい思いをさせた原因は僕であるし、そのことについては彼女に謝らなければいけない。
しかし、彼女のことを何とも思っていないだなんて、いくらなんでもそこまでは言われたくはない。
「あのさ、」
僕は机に突っ伏して泣いているメアを抱き起してこっちを向かせてから言った。
#br
「もし僕がメアのことを何とも思っていないんだったら、どうしてメアが起きる時間にちょうど合わせてポフィンを作ったりする?」
「……」
「何とも思ってなかったら、朝シャドーボールでたたき起こされて何もなしで済ますなんて絶対にないよ。」
「……」
「そもそもメアのことが大切だから、実家に置いて来ずにこっちで一緒に暮らしてるんじゃないか。」
「……」
メアは何も言わない。だが少しは誤解が解けたように思う。さっきとは少し態度が変わっている。
「でもまあ、一緒に過ごせる時間が短かったのは確かだね。ごめん。今度からもっと長く一緒にいようね。」
「……そうだよね。マスターが私をどうでもよく思ってるはずがないよね。……ごめんなさい。」
思ったよりこじれずに誤解が解けてよかった。
相変わらず眼は涙でうるうるだが、それがまたかわいいと不謹慎なことを考えてしまった。
しかし、気になることがある。
「別に気にするな。でも、どうしていきなりそんなことを考えるようになったんだ?何か僕が悪いことでもしたか?」
「あのね、今日、マスターを起こし忘れる夢を見たんだけど、その時にマスターから、『僕を起こしてくれないんだったらこの家にいる必要はない。お前なんかもうどうでもいい。』って言われて、相当悲しかったの。夢だって気づいたのはいいけど、最近ずっとさみしかったから、あれは本当にマスターが考えてることじゃないかって思っちゃって……うぅ……」
また泣き出してしまった。正直泣き顔も……いや、さすがにいけないな。
#br
まあ、根拠のない夢で僕にあれだけの事を言ったのかと思うと少々あきれもするが、それも僕がメアにさみしい思いをさせたのがそもそもの原因だ。
これからはもっとメアと一緒にいる時間を……
「ねえ、マスター、マスターって人間の彼女っているの?」
「は!?」
またしても唐突な質問である。今までのいい雰囲気が一気に壊れたような気がする。メアと話しているとよくある事なのだが。
いつの間にか涙はきれいにふき取られている。目は、もともとの色が赤なので、泣き腫らしているのかは全く分からない。
つまりは見た目普段の様子と変わらない。
「ねえ、いるの?いないの?」
待て、どうして今そんなことを聞く、と言いたかったが、メアは結構真剣に聞いているようだ。真剣に聞かれても困る内容だが。
「まあ、いないけどさ……って言わせるなよ!」
結局言ってしまった。我ながら自分のポケモンに、自分には彼女がいないと宣言するのは気恥ずかしい。
僕の返事を聞くや、顔を真っ赤にするメア。もじもじして何か言いたそうだ。
ここまでくれば、さすがに鈍い僕でも、メアの言いたいことを理解できる。
「つまりメア、君は僕の彼女になりたい、と。でも人間とポケモンの関係だから迷ってる訳か。」
「それは私に言わせてよ!全部取っていかないでよ!」
顔を真っ赤にさせて僕につっかかってくるメア。さすがに言葉をとったのはまずかったか。
でも、そんなメア、いや、彼女もかわいい。
人間だからとかポケモンだからとか、どうだっていい。メアが僕を好きであるように、僕もメアを見てかわいいと思うし、一緒にいたいと思う。
そうなったら、人間だろうとポケモンだろうと関係ないはずだ。
「僕は別に問題ない。というかむしろ大歓迎だ。」
真っ赤になっているメアを抱きよせながら言う。頭の中でテンプレ通りだという突っ込みが入るが気にしない。
「え?いいの?じゃあ……」
メアの顔が近づいてくる。と、僕の唇は彼女の唇で塞がれた。
僕は彼女をしっかり抱きしめて、彼女にキスを返した。
#br
今晩は明日が休日だということもあるので、今までのお詫びも込めてメアと一晩遊ぶことにしたのだが、ここでひとつ問題が発生してしまった。
「ねえマスター、何して遊ぶの?」
「え?うーん……」
そう、何をして遊ぶのか全く思いつかないのだ。
夜なのでさすがに外に出るわけにもいかないし、だからと言って家の中で2人で遊ぶことなどたかが知れている。
トランプや双六などはうちにもあるが、2人だけでそんなものををするなんて恐怖以外の何物でもない。
朝型と夜型が遊ぶのがこんなに難しいとは考えていなかった。
こんな事からも、いかにメアと僕が一緒に遊ぶ機会がなかったのかがうかがえるのが少し悲しい。
「思いつかないの?だったら私が考えていい?」
「うん?い、いいけど……」
何をするつもりなんだ?そう思ったのを最後に、僕の記憶はいったん切れた。
気づくと僕は、ベッドの上で仰向けになっていた。動こうとしてもうまく動けない。
目の前にはメアの顔がすぐ近くにあった。記憶が途切れる前に見えたのは、メアのあやしいひかりだったように思う。
動けないのはおそらくあやしいひかりの影響がまだ残っているためだろう。
冷静に状況判断したところで、自分がとんでもない状況にいることに今更ながら気がついた。
「ちょ、おい、いったい何してるんだ?というか何をするつもりだ?」
「とっても楽しいこと。」
「は?」
何かとんでもなく危険なセリフを聞いたような気がするが、それを脳内で処理する前に、メアが僕にキスをしてきた。
さっきのキスとは全然違う。メアの舌が僕の口の中に入り込んで、僕の舌にからみついてくる。
当たり前だがこういったことには全く慣れていないので、メアのされるがままになっていた。
「ぷはっ……」
やっと解放されると、僕とメアの舌の間には透明な橋がかかっていた。
「なあメア、楽しいことって……」
「そ。これから一晩中ね。」
それは僕の体力が持たないような気がする。でもまあいいか。気絶するまで付き合ってあげよう。
#br
「どうマスター、気持ちいい?」
「う、うん……うあぁ……」
メアは僕の肉棒を咥えていた。
今まで体験したことのない快感が僕の体を支配している。
メアはというと、結構余裕のない表情をして奉仕しているが、それがまたかわいいので、一層僕の射精感を増幅させる。
自分でしていたのとは比べ物にならない早さで、僕は絶頂に達してしまった。
肉棒から放出した白濁液がメアの口に収まらず、メアを白く染めた。
「うわっ……もうマスター、出すなら出すって言ってよ。」
「ごめん。あんまり気持ち良くって。お詫びに……」
そう言って僕はメアを抱き上げて仰向けにひっくり返した。ちょうどメアの秘部がよく見える角度だ。
「ふぇ?マスター?」
「今度は僕の番だな。」
そう言って僕はメアの秘部に手を伸ばした。
「ひゃあっ!」
指が少し触れただけで、メアは敏感に反応した。その声の聞きたさに、僕は秘部に沿って指を動かしてみる。
「あんっ、ひゃんっ!」
体を震わせて感じている様子と、そのたびに上げる声に、僕の頭の中から遠慮という文字は消え去った。
僕は擦るのをやめ、指を秘部の中に入れた。同時に反対の手で、秘部の上の肉芽をいじる。完全に攻撃態勢だ。
「きゃあぁっ、マ、マスター、激し……やああああぁぁぁぁん!」
メアの秘部から勢いよく愛液が飛び出した。
角度がまずかったせいか、僕の顔に勢いよくかかった。ベッドにかからなかっただけましだったかもしれないが。
「はぁ、はぁ……あ、マスター、ごめん……」
「気にしなくてもいいよ。メアのだし。」
「ありがとう……それじゃあ、いい?」
メアが尋ねている内容はさすがに僕にでもわかる。僕も心の中ではそれを望んではいたものの、メアのことを考えると少し躊躇ってしまう。
「メア、念のため聞いておくけど、本当にポケモンでもない僕でいいのか?」
「いいの。マスターじゃなきゃだめ。」
「分かった。じゃあ、いくよ。」
僕たちの夜はこれからが本番である。
僕は仰向けから上半身を起こした体勢でメアを抱き寄せた。僕のモノは、一度出したにも関わらす、さっきの前戯ですでに復活している。
メアの方も心の準備は既にできていたのだろう。僕のそばまで来ると、迷うことなく下腹部を僕のモノに近づけた。
お互いの敏感な部分が触れ合うか触れ合わないかというところで、早く一つになりたかったのだろう、メアは一気に下降した。
「うああぁっ!」
「うっ!痛っ!」
僕の方は今までにない快感が駆け巡ったのだが、メアの方はそうもいかなかったようだ。初めてなのだから無理もない。
「痛いよぉ……うぅ……」
辛そうなメアを僕はしっかり抱きしめる。
「大丈夫か?痛くなくなるまで待つから……」
「ぐすん……ありがと、マスター。」
メアがまた僕に唇を重ねてきた。僕はそれに応え、今度は自分から舌を絡ませていく。
お互いの唾液が混ざり合う、とても濃厚なキス。今日だけで3回目のキスだ。そしてその中のどれよりも気持のよいキスだった。
やがてメアが唇を離すと、二人の舌の間にはさっきより太い橋がかかっていた。その分すぐに橋は崩れてしまう。
「もう大丈夫……。動くわよ。」
そう言うとメアは、自分から上下に動きだした。大量の愛液で滑りもよく、僕の肉棒は彼女の肉壁に擦られ、締め上げられる。
同時に彼女も自分の動きで、自身に相当の刺激が伝わっているであろう。
「ぐあぁぁ、き、気持ちいいっ……」
「ひああぁん!わ、私も……あんっ!」
お互いにつながっている場所からは、湿った、淫らな音が響いている。それもお互いの興奮を増幅していた。
普段体験することのない快感に、早くも僕には再び射精の兆しが見えていた。
メアの動きだけでは物足りなくなり、僕は自分から腰を動かし、メアの奥を突いた。
「きゃああぁぁ?ひゃああああん!」
メアの喘ぎ声が大きくなった。僕はそれに反応して、さらに早く腰を動かす。メアも、上下の動きが速くなっていった。
「もうだめぇ、イっちゃうぅぅ、いやあああああぁぁぁぁぁっ!」
メアが絶頂を迎えると同時に、接合部の間から愛液が吹き出し、膣の締まりが強くなった。
「ぼ、僕も……うあああああぁぁぁぁ!」
すでに限界を迎えていた僕の肉棒は、それに反応して白濁液を放出した。
彼女が力なくベッドに落ちて、同時にずるり、と結合が離れた。疲れきっているようだ。
僕の方ももう気力が完全に尽きていた。ベッドに倒れこみ、しかしメアをしっかりと抱いて、そのまま僕の意識は無くなった。
#br
―数日後―
ジリリリリ……
目覚まし時計が鳴っている。もう起きる時間か……
パンッ
やっぱりまだ眠い。あと5分くらいならいいか。おやすみ……
……
チュッ
「うわぁ!?」
「おはよ、マスター。」
「お、おはよう……なあ、その起こし方、その……なあ……」
「何よ。痛くもないし、絶対起きるし、理想の起こし方じゃない。」
あの日以来メアは、朝起きない僕をキスで起こすようになった。
確かに命の危険は皆無で、しかも絶対起きられるが、朝からこんなだと調子が狂ってしまう。学校に行くまでに動悸がおさまらないこともしばしばだ。
それでもこれは、メアからの僕への愛の証拠。無下に止めることも出来ないし、止める気もない。
この朝の習慣は、僕とメアとの間に愛が存在する限り、ずっと続くのだ。
「そうだね。それじゃあ朝ごはん作るか。」
今日もいつも通りの日常が始まる。
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あうぅ、やっと完結。
これで私は二度と処女作品を書くことができなくなりました(殴)。
初めてなので、それこそ掃いて捨てるほどのおかしな部分がある訳ですが、
今後の精進のためにばしばし指摘していただけると助かります。
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