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小さな絆〜新たな旅立ち 第3歩 の変更点


作者:[[COM]]
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「ん?あぁ、この子か。この子はグリムの…」
レイがそこまで言いかけたときに、
「可愛いだろ!こいつはクシナの子供だよ。」
とブレイズが説明した。
「へー、へー。誰なのかしら?クシナって。」
「あぁ、クシナは俺の昔のパートナーだ。」
レイが説明すると同時に
「何よ!あんたパートナーには恋愛感情は湧かないって言ってたくせに!!」
怒ってそう怒鳴った。
「なに怒ってるんだよ。こいつはクシナと…」
「クシナさんと?クシナさんとなに?結局手持ちにもアブソルが居たから会わせたくなかっただけだったんでしょ!」
完全に拗ねている。
「クレアはお母さん似だと俺は思うぞ?」
とブレイズが補足する。
「どちらかと父親似だよ!そうじゃなくて!何か勘違いしてないか?」
レイが聞くと
「なにを?私が何かしたっていうの!?」
「愛想尽かしたんじゃねえか?」
「もうブレイズは黙ってろ!ややこしくなる!いいか?キッシュ、この子はクシナとグリムの子供だよ。」
そう説明すると、
「え?…えーっと……もう一回…」
やっと落ち着き、聞き直した。
「覚えてるか?あの三人組、彼らのボスに当たるポケモンで俺達を見えないところで助けてくれた張本人だ。」
「あー…うん、それで?」
さらに聞く。
「そのグリムとクシナの…俺の昔のパートナーの子供だ。」
そう説明した。
「あ、あー…そうなの…なんかごめんなさい…私はてっきりクシナさんとの子供かと…」
「俺にはキッシュが居れば十分だ、それにクシナはキュウコンだ。」
そう説明すると、少し顔を赤らめ、
「あ、あぁそうだったのね…ごめんなさい!早とちりして。」
そう言った。
「ほら、クレア、お母さんのキッシュだ。」
そう言って、必死にしがみついているクレアに話しかけるが、
「ぜ、全然優しい人じゃない…!!」
と涙目で震えていた。
「ごめんなさいね、驚かせて…私はキッシュ。レイの妻で、この子キズナのお母さんよ。」
とキズナの頭を撫でながら説明した。
「クレア、もう離れてくれないか?さっきは勘違いで怒ってただけだから。」
そう言い、離れるように促すと、レイの必死にしがみついていた毛を離し、キッシュに寄っていった。
「キッシュ…さん?ですか…お世話になります…」
そう言い、小さくお辞儀をする。
「!…こちらこそよろしくね、クレアちゃん。」
レイの思惑に気付き、快く返事をした。
「キズ!今日からクレアもうちの子だ。仲良くやっていけよ。」
そう説明すると、
「え!?ちょっといきなりすぎるでしょ!一応、僕オスなんだけど?」
「いいじゃないか!歳的にお姉さんが出来たようなもんだ。」
そうブレイズが言った。
「この子に歳聞いたっけ?ブレイズ…ホントにもう余計なこと言うなよ…」
レイが呆れながらブレイズにそう言った。
「私…キッシュさん達のこと…どんな風に呼べばいいでしょうか…」
と少し戸惑いながらクレアが聞いてきた。
「好きなように呼べばいいさ…レイでも、何でも…父さんでも。」
レイが優しく、そう答えた。
すると、泣きながらキッシュに抱きつき、
「お母さん!!お母さーん!!」
そう、言っていた。
キッシュはただ、優しく頭を撫でてやっていた。
暫く経ち、
「やばいな…そろそろ開店の準備をしないと…キズ!クレア!手伝ってくれ!」
ポフィンを持ち上げながらそう言い、店を開ける準備に取り掛かった。
………
「いらっしゃいませ!」
「いらっしゃいませー。」
「レイさんまだ客商売慣れてないでしょ。」
ポフィンを買いに来た客に、レイがつっこまれていた。
「いいんだよ、どうせ店の看板はキッシュなんだから。」
そう言うと、
「違うわよ。これからは看板娘はクレアよ。」
そう言って、健気に頑張るクレアのほうを見ていた。
「い、いらっしゃいませ…!」
「クレア、もっと落ち着いていいよ。僕も最初は緊張したけど、クレアは可愛いんだからもっと笑顔を見せたほうがいいよ。」
キズナがそう言って励ますと、
「え!?そ、そうかな…私って…可愛い…のかな…?」
少し驚きながら聞いた。
「もちろん!もっと笑顔を見せて明るく振舞った方がクレアは可愛いよ!」
そんな会話を見ていた二人が、
「ねえ、レイ。なんだか昔の私達みたいね。」
そうレイに聞いてみた。
「これは意外と脈があるかもな。」
「何を言い出すのかと思えば…でも、いいかもね…」
二人で優しく見守っていたが、
「あのー…ポフィンが欲しいなー…なんて…。」
と困った顔の客に声をかけられて、すぐに仕事に戻った。
結局5000個もあったポフィンは予想通り午前中で完売した。
「うっし!キズ!久しぶりに稽古をつけてやるよ。」
「やった!僕絶対にもっと強くなるからね!」
自信満々にキズナが答えた。
「お!レイさんがバトルを教えてくれるみたいだぞ。」
完全にまわりに居たみんなに気付かれ、戦い方を教えて欲しいということで、マンツーマンというわけにはいかなくなった。
「レ…父さん!私も戦い方を教えて欲しい!」
クレアがそう言いながら駆け寄ってきた。
「了解。とりあえずみんな順番だ、俺は一人しかいないからな。」
広場での楽しい時間…やはり楽しい時間というものはすぐに過ぎていく…
「レイ…ちょっとこっちに来て…」
キッシュがお店の裏からレイを呼んでいた。
「みんな!それじゃ今度は、お互いに戦って実践訓練してくれ!」
みんなにそう言い、レイがそちらに向かうと、
「ねえレイ…何を隠してるの?」
そう訊ねてきた。
「え?隠してるって、何を?」
「とぼけたって無駄よ。今のあなた、昔の奴隷の時みたいに何でも一人で背負い込んでる時の顔してるもの。」
そう言われレイはため息をつき、
「やっぱりバレるよな…長い付き合いなんだし…」
そう言い、少し遠くのほうを見て、
「キッシュは多分、反対するだろうからって思ってな…ギリギリまで言わないつもりだったんだ…」
そう言った。
「教えて、まあ予想は出来るけど…」
………
「……俺はそう考えてる。どうだ?流石にキッシュは反対するだろ。」
そう聞くと、
「ううん、いつかはそう言い出すと思ってた…」
「そうか!それじゃそんなに気を使わなくてもよかったんだな。」
そう言い、少し安堵し、ため息をついていた。
「そろそろ夕暮れか…よし、先に帰っててくれるか?俺は少し用事があるから。」
と、キッシュに言って、そのまま移動を始めた。
「もう、言ったからって心配してないわけじゃないのよ!気をつけてね!」
そう言い、レイを送り出した後、キズナとクレアを連れて帰っていった。
「あれ?父さんは?」
「お父さんは用事があるからって先に行っちゃったわ。だから私達は三人で帰りましょう。」
とキズナ達に事情を説明し、帰路についた。
「悪いな、今帰ったぞ。」
とレイが謝りながら帰宅した。
「ねえキズナ、あなた本当に私のことを…可愛いって…思ってる…の?」
と顔を赤らめながら聞いている。
「え?そりゃあもちろん!クレアは明るく振舞ってた方がいいよ!」
と元気に答えるため、クレアはさらに顔を赤らめていたが、キズナは気付いていないようだった。
「ねえ、なんだかあの二人を見てると、昔の私達みたいでドキドキするんだけど…」
とレイに楽しそうに言う。
「そうか?俺としては流石に早すぎる気もするが…」
「分かってないわね。わたしもそうだったけど、どう見てもクレアがキズナに一目惚れしたのよ。」
「そんなもんなのか?まあ、流石にそのあたりはキッシュの方が詳しいかな?」
レイがそう言うと、キッシュは少しため息をつき、
「鈍いところもそっくりね…誰かさんに…」
そう呟き、
「ほら!そろそろ夕飯にしましょう!」
そう言ってみんなをテーブルに呼んでいた。


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