ポケモン小説wiki
交わした約束があるから の変更点


#include(第一回帰ってきた変態選手権情報窓,notitle)

作者[[GALD]]
官能表現を含んでいます。
雌×雌やそのほかに色々含んでいます、苦手な方はお控えください













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今でも覚えているだろうか、お前と交わした約束を…私は覚えている。
白い雲が地表を歩いていた。涼しい季節の入口で白の毛布に包まっているような毛のボリュームのポケモンが一匹。
チルタリスのような翼だけならまだしも、全身をもふっと純白に覆い、眼は空のように青く、大空とは白と青との割合が対照的。
翼に切れ味のよさそうな爪を並べ、首には鉄の首輪を巻いて、同じように尻尾の付け根にも巻き、それとなくアクセサリーっぽく、チャラついている。
個性的な外見で分かるように、かなり珍しい種でそこいらでお目にかかるわけがなく、今は森林浴をしている。
木漏れ日を受け暑苦しく見えるのに、涼しい表情で平然と凛々しい様は、ポケモンを核にして辺りから関与し辛い世界を作り出していた。
唯一その法則を乱しているのは隣にいる人間だけ。人間の方はポケモンとは違って、なんの特殊性も感じない一般人。
並んで歩いている光景は、大きさから雰囲気まで白と黒のように、特殊と普通が見事に相反している。
人間は風通しのよいシンプルな服装、ようするに半袖半ズボンと季節には最適な格好であるのに、ポケモンよりも暑そうにしている。
本人が言うには自分は炎タイプを持っているから暑さは苦にならない、むしろ冬の方が辛いとこの羽毛では説得性に欠ける。
もちろん、真冬でも不便なことは微塵もなく日々を送っているのを人間は目にしている。
普通なら毛布3枚の厚さを軽く超越するボリュームに、冬なら飛び込みたくなるぐらいだ。
普通の人間から物を言わせれば、特殊な存在以外なんでもない、戦闘に関するスキルも飛びぬけている。
大型であろうと、熟練した者であっても純白が一滴でも赤色に染まったことを人間はみたことがない。
よく珍しいポケモンだと腕に自信のあるトレーナーが我が物にしようとやってくる。力にあまり自信のないものは、知力を用いてうまく交渉を持ちかけてくるが、何かに固執しているようでポケモンは拒み、力をみせるだけで追い返してしまう。そして、今はこうして二人で平和に森林浴をしている。
「約束覚えてるか?」
ポケモンにとって大きな約束、自分の始まりだった。
「え?何かしてたっけ?」
「いや、覚えていないなら構わない。」
「え?何?教えてよ。」
白いポケモンに人間は無邪気な笑顔で振り向く。ポケモンにはこの手の攻撃には絶えれなかった。ポケモンにとっては相性的に受けると不味い技よりも何十倍とこれのほうが有効打であり、真夏の日差しも暑いと思わないのに、芯から燃えたぎる。
「ね?イデア、教えてよ?」
イデアと呼ばれた白竜は、目線を合わせるのを避けて、誤魔化し方を試行錯誤していた。
人間はイデアにとっては幸いなことに、鈍感な方の人間であるのが救いである。
「何でもない、氷牙。それで、今日はどうする?」
傍から見れば、筋がずれているのが明かでもこの二人だと普通にやりぬけれる。
純粋に片方が単純馬鹿と言われる部類に属するのが、やはり原因であるのだろう。
「僕は別にすることないしね。久々にのんびりできればそれでいいかな。」
氷牙はイデアと会う事は今日が久しぶりだった。イデアは誰の手持ちでもないので野生と同じように森で生息している。だから、その辺でボールに収められても仕方がないと言えば仕方がない。
ただ、辺りの野生とは違って集団で生活するわけでもなければ、イデアに協力や行動を共にするような存在は一匹もいない。
普通なら2~3匹、種族は違っても互いに助け合っていくのが野生でもよく見られる光景だ。しかし、イデアには誰もついてこない。
イデアは好き好んで孤立を選んでいるわけではなく、過疎に陥っている。周りが自然と近寄らず、距離を置いてやってこないのだ。
だから、数十年前ぐらいまでイデアは毎日退屈な日々を過ごしていた。自分の名前もなく、なんでこんな所にいるのだろうなんて飽きるぐらい、孤立無援の退屈な生活だった。
だから、氷牙が合いに来てくれないと、時間を手に持て余すだけなのだ。
今こうして、二人で歩いているだけでもイデアに写る世界はずいぶん違っている。
氷牙には特別な時間とは言い難いが、イデアにとっては言い切ることができる。いろんな意味で、イデアには至福の時だ。
「久しぶりに昼寝していいかな?」
「別に構わないが。また、私を使うのか?」
そうだよと氷牙が山の方へ走りだした。いくらか山が立ち並んでいて、その中でも一番小さいのを氷牙は目指した。
そこは、山なら山に見合ったポケモンも何種かは生息するものだが、イデア以外誰も住みついていない。その分、安全であるがやはり寂しい。
「久々に来ると、懐かしいね。ほら早くしてよ。」
イデアは近頃といってもここ数年だが、自然とこの行為に抵抗を覚えた。
内容はシンプル、イデアの両翼が布団と掛け布団両方の役割なす、単に両翼で氷牙を挟むだけ。
抵抗はあるがイデアは頼まれると、どうも断ることのできない性質で、断ろうと思っても思うだけで実際表には出せない。
イデアはまず先に横になり、一枚翼を敷くと氷牙が寝転がり、もう一枚翼を顔が出るようにかけた。
結局目の前にサンドイッチという御馳走を置いたまま、呆然とイデアは時間を持て余さねばならない。
誰かと会うこと自体初めてだったイデアには、子供と遊ぶ事、ありふれた事の繰り返しを積むことで、氷牙に対する考えが変わった。
氷牙はお構いなしに眠っているが、イデアにとっては抱き合っているのに等しい。
何十年と時間を孤独に、さびしく暮らしてきたイデアの忍耐力は相当なものでも、氷牙を目の前にしてしまえば脆い。
向かいの呑気に眠っている氷牙と、対称にイデアは理性が原形を留めるのに全神経を注いで、安眠が訪れることはない。
「どうしたの、イデア?顔赤くしてさ、僕でも好きになったの?」
冗談だよね、と念を押して氷牙は眠ってしまった。
動揺して硬直に陥ったイデアにはラッキーではあるが、心臓には悪いハラハラすることだ。
たまに、心臓に悪い冗談を氷牙は口にする。その都度、自分のスピードの限界を越えれそうな、体全身がみなぎる感じがする。何かエンジンが熱く燃え上がるような感じだ。もちろん、大型ポケモンが狂乱するのと大差のない行動をイデアはするつもりはない。
「氷牙…」
イデアは小声でぼそりと、過去の感傷にひたった。
それはある日のこと、いつものようにすることもなく、だからと言ってすることも探さず、つまらない日々の繰り返し。自分のことすらよく分からない、レシラムということ以外何も知らなかった。
洞窟の暗闇の中目立つ白い自分の体、まさに周りに溶け込めないのを示唆しているかのような環境で暮らしていた。
好意的に周りに接しても、イデアは一度も受け入れることもなく、歓迎されることはなかったが、非難さえされるようになった。
だから、イデアは昼間日光に当たることもほとんどなく、夜にひっそりと食料あさっていた。
それでも夜空の下での白い巨影は目立ち、結局イデアに対する視線は冷たくなっていった。
イデアは外出を避けるようになり、誰かと接する機会に恵まれることもなく、辺りとは流行に遅れるなんてレベルではないくらい周囲から見放されていった。
今日も明日になれば、何十日、何千万日前と比べても何ら変わらない日になるだろうと、イデアは無表情でいた。別に悲しくもなく、だからと言って同情なんて欲しいとも思わない。
変哲もない、また24時間意味なく消費する、そうだと思っていた。そう思って何日過ごしたかは知らないが、この日は誤算だった。
誰も寄り付かない化け物のもとの方へ、足音が迫ってくる。とうとう討伐されるのかと、イデアは逃げる気もせずうずくまっていた。
しかし、奇妙なことに足音から読み取るに、一匹のさほど大きくない生き物、別に異様な感覚も感じられない、とてもだかイデアには勝りえない生物がおそらくやってくる。
イデアは淡い期待を持ってみたが、偶然迷い込んできただけで自分を見ればすぐに消え失せるだろうと思うと、期待は面影を消した。
ちょうどイデアから1mぐらい後ろで足音がとまり、次の瞬間自分に驚いて逃げ出すだろうと安易に予想ができた。その予想を良い意味で生物は裏切ってくれた。
別に怯えている様子もなくイデアに話しかけているようだ。イデアは起き上がり、後ろを振り向くと辺りでは見かけない、ポケモンでもないようだ。珍種のポケモンかとも考えてみたが、野生とか考えがたい外見をしている。今でも鮮明に覚えている、昔の氷牙だ。
君はなんでここにいるの?外へ出ないの?とそいつはきいてきた。
何を当たり前の質問を問いかけてくるのだろうと、イデアは不思議だった。それよりイデアにとっては自分に話しかけてくる方がよっぽど不思議だった。
君友達がいないの?じゃあ、僕が一人目だね、とイデアが返答する間もなく勝手に話が展開していたが、イデアには嬉しい出来事だった。
それからイデアは時の流れを速いと感じた。その日氷牙と過ごした時間は、イデアの感覚だと数時間にも満たないものだった。
久々に笑い、楽しい日はダッシュで時間を駆け、別れる際に氷牙とある約束をした。僕はまだポケモンを捕まえれないけど、今から3年ぐらいかな、その時君をパートナーにするよ、約束だよ、とイデアと約束を交わした。今まで自分の中に足りなかった何をそれが埋めて、イデアの周囲は時を流れるようになった。
それから、イデアの世界観は変貌した。何で生きてるのか、何をするためにここにいるのかと、答えのないもの探していた絶望が、何をしようと希望を探しもつようになった。
外にも氷牙に連れ出され、相変わらず馴染めなかったのが、少しあてられる視線も暖かくなっていた。その代りに、今度は人の目につくようになると、多数トレーナーが我が物にしようとイデアのもとにやってくるようになった。
イデアは約束を交わした通り誰の下につくこともなく、飛びかかる火の粉は払いのけた。たった約束一つを交わしただけで、自分が始まり、何に対しても屈さず従わず、自分の意志で約束を守り通し、約束の日を待った。そして、あと24時間足らずでその日を迎えようとしていた。
「まだ起きてるの、イデア。僕もあんまり昼寝できそうにないや。明日だしね。」
イデアは自分の記憶の海に潜っていたが、不意に氷牙に引き上げられる。
氷牙も自分と理由は違うだろうが、眠れないらしい。明日と聞いて、イデアは思い返していた事に当てはめて、安心した。
「覚えていたのか。全く、毎回悪い冗談ばかり…」
「あ、そのことだったの。やだな、君との約束ぐらい覚えてるよ。」
氷牙はそう笑って、ポケットから何やら小さなボールのようなものを出した。白と赤が中心のスイッチを境目に対象的な彩をしている。
氷牙が何度かイデアに話したことのある、ポケモンならイデアのような大型のポケモンでも収めることができるらしい。
そして、ボールの中にいることは、持ち主とパートナーであるという事。
イデアは覚えていてくれているのか、うっすら疑念の雲が心に曇っていたが、決定的な証拠をたたきつけられては疑いようがなかった。
「今日一日、ここで過ごすよ。大事な日だしね。」
にっこりと氷河が笑うのに、イデアは誤魔化し程度に作り笑いすら返せない。
こんな調子で夜まで耐えきれるかと、イデアは不安だったが、どうにかして時計の針二本が重なるまでやり切らなければならなかった。
夜にはいるとややこしい連中が活動しはじめ、一匹と一人では危険であるが、他の縄張りを荒らしまわる連中も、イデアの領域に踏み入れることないので安心だ。
深夜になるまでの時間は、イデアと氷牙だけでも、勝手に氷牙が次から次へと話題を作り出してくれるし、イデアも食い付きが悪くないので十分に有効活用された。それに、氷牙も悪い冗談を言うだけで、イデアをいじりまわしたりしないので、イデアも平常心を保ちながら会話を弾ませた。
氷牙は話ながらも、ちらちらと腕に巻いている時計を細かく確認し、針が12を指したの確認し話を断ち切ったので、イデアも口を閉じると緊張感が込み上げてきた。
氷牙はイデアの翼からはいでると、ひんやりと冷気の溜まった洞窟の気温に、身震いするとポケットに手を突っ込み、収縮したモンスターボールを手に取る。
イデアもこれから氷牙の取る行動が分かっていたので、起き上がり翼を広げて周囲の空気一体にイデアの気迫が敷かれた。
氷牙とイデアは初対面のかのように、互いに慣れ合った姿ではなく、真剣に視線を交わす。
「約束は約束だけど、本当に僕でいいのかな?」
氷牙が今一度念を押したが、イデアの目には迷いで曇った色もなく頭を下げて、頼んだの意思表示をする。
すると、氷牙の手の内からカチッとスイッチの音がし、手品のように氷牙は大きなボールを握っていた。
氷牙はイデアの額めがけてボールを投げると、見事に目と目の間にコツンと当たってボールは宙に浮いたかと思うと、急に赤い光線を出しイデアの包む。そして光線を一粒取り漏らすことなくボールは粒子と化したイデアを取りこんで地面に転げおち、切れたトカゲのしっぽのように数秒暴れると静止した。
氷牙はボールを拾い上げて再び投げ、またボールが赤い光線を吐き出した。
しかし、今度は赤い光線の中にイデアの影が投影されたかともうと、白色に染まり目も青く、そしてアクセサリーのような鉄板を首に巻いている正真正銘のイデアが現れるが、早々不満気な様子だ。
「氷牙、わざわざ頭にぶつける必要はなかったんじゃないか?」
イデアは温厚な方で普段、小さな事では根に持たないのは氷牙も承知していたが、こんな大事な時にまで調子に乗ってしまったのを少し悔いた。
「痛かったの?ごめん。ちょっと、頭下げてよ。」
氷牙に頼まれ、イデアは頭を氷牙の前に差し出すと氷牙は手のひらをイデアの額に当て、よしよしと頭を撫でる。
イデアは予想外の行動に沸騰してしまい顔を上げようにも、今の顔色を氷牙の目に写すわけにもいかず、首を曲げたまま硬直してしまう。
氷牙の優しいタッチが、イデアの頭の中を埃を吐く様に真白にしていき思考停止する。
イデアが石像のように固まっているのに気づき、氷牙は頭を数回たたいてみたが、素手では反応しない。
氷牙はイデアが石化している訳を知しる余地もなく、とりあえず声をかけてみると、イデアは息を吹き返したかのように深呼吸をした。
「大丈夫?そんなに痛かった?」
「いや、そいうわけじゃないんだが…」
イデアが曖昧な態度で流すと、氷牙はならいいけどと返事を返す。
それから氷牙はボールをイデアに向けると、スイッチをいれてイデアをボールに吸収し、洞窟から出ると走り出した。
氷牙はさっさと森を抜け出すと、ボールを投げイデアを外に出した。
イデアは見慣れない風景に翻弄され、きょろきょろとしている。氷牙はくすくすと笑って、イデアの様子を眺めていた。
すぐに状況を把握して、イデアはいつもの冷静の表すかのような目で氷牙の方を向いた。
氷牙は無言で歩きだすと、後ろに連なりイデアは初めてコンクリートをに踏み出した。
森の中のような土とは違って、イデアが踏んだところでは凹んだり足跡が残らないので、辺りに自分の痕跡を知られないので安心出来た。
森の中だと極力力を抜いて、足音にも気を配って狭い思いをしていたのが嘘のようにイデアは感じた。
「氷牙、どこへ行くつもりだ?」
「僕の家だけど、そういや君は来たことなかったね。」
氷牙は前を向いて単調に歩いていたが、一旦落ち着いたとはいえイデアはまだ見慣れる風景に、足が戸惑いを見せていた。
何回曲がったかイデアに数える余裕はなかったが、氷牙は突然足を止めるとポケットから鍵を取り出した。
イデアには変な形の小枝のようにしか見えなかったが、氷牙は鍵を手にして家の扉に一捻りするとイデアに聞きなれない音がする。
それから氷牙が家の中に入ってくるまでの一部始終をボーット眺めて、自分もあのように入れるかと首をかしげた。
「どうしたの?もしかして家の中はいれない?」
イデアはこっくりと頷くと、氷牙はボールで回収して玄関にイデアを出すと、急に怒鳴り声が廊下に響いた。
氷牙はそれを耳にし、何者かの近づいてくる足音が多く気なるにつれてどんどん青くなっていく。
奥から目を光らせて、口本をにわかに赤く染めている黒いポケモンがやってくる。
ふっさりとした長髪のような赤紫のタテガミは黒くたくさん尖っていて、水色の玉でくくっている辺りは赤紫ではなく黒い。
床につく位まで伸ばしたタテガミに加えて、目は鋭く爪はイデアほどの破壊威力は持っていなさそうだが中々立派だ。
森では見かけない種なのでイデアにはさっぱりだったが、氷牙はどうやらこれに怯えているらしい。
「遅い、今何時だと思ってるの?」
「1時ぐらいかな…」
あははと氷牙は笑ってごまかしているが、ポケモンの方は睨みを利かせて、なんだか母親に怒られている子供とでもいうような風景にイデアは溶け込めずに立っている。
しかし、イデアの存在なんてそっちのけでポケモンは氷牙に説教し、氷牙はあれこれと言い訳を並べている。ポケモンの方は、何を言われても見逃すつもりはなく、結局氷牙の謝罪のごり押しでなんとか事をおさめた。
「今度深夜まで帰ってこなかったら、家に入れないからね。それとこっちが…大きいわね。」
「イデアには言ってなかったね。紹介するよ、シャートて言う名前なんだけど。」
そこまで氷牙が喋ると、シャートと呼ばれたポケモンが自分で自己紹介ぐらいと前に出る。
「初めまして、名前はさっき聞いたからいいわよね?種族はゾロアークって言うらしいわ。」
シャートは珍しそうにじろじろとイデアを見えていた。
珍しがれることよりも避けられることの方が多いイデアには接されるのは嬉しいことだが、こうもじろじろ見られると、羞恥心を持ちわせているイデアには気持ちよくはない。
「本当に見かけないわね。ま、これからよろしく。」
シャートとイデアは改めて向き合うと、シャートはウインクを飛ばしてきたが、イデアは反応に困る。
「あーあ、シャートが変なことするからイデア困ってるでしょ。」
「別に固くならなくてもいいから、それとあんたは後で覚悟しときなさいよ。」
シャートは氷牙に尖った爪を向けると、家の奥に入っていき、氷牙は文句の一つや二つ言いたげな様子でついて行く。
イデアも後につづいたが、廊下の幅はイデアには少々窮屈で歩くのが難だったが、リビングに入ると翼を広げても問題ないスペースなので、羽根を伸ばしてくつろいだ。
この調子だとどこかの部屋に居座るのがイデアには都合が良さそだと、氷牙はシャートとリビングのソファーなど、家具を端に寄せて素の木が見えた床では冷たいので布団を何枚か敷き詰めた。
「これで寝れるよね、僕は2階で寝てるから。それじゃ、また明日ね。」
今まで岩や土の上でしか寝たことのないイデアには布団の心地よさに、かえって違和感を持った。
他にも睡眠を妨げようとする理由はたくさん転がっていたが、それぞれを対処していたら一夜消費することになるだろう。
色々と悩んでいる天井では、反対に氷牙はお構いなしに熟睡していた。
最終的にろくな睡眠を取れずにイデアは一夜を明かすことになった。
「おはよう、よく眠れたかな?」
氷牙が朝一番にリビングに入ってきて電気をつけると、イデアの目は開いていた。
朝から気分爽快な氷牙、睡眠不足で気分の優れないイデア、氷牙に続いたシャートはどっちのテンションに合わせるか微妙な所でため息をつくしかなかった。
氷牙はリビングに接しているキッチンの方へ姿を消すと、何らかの個体が一つシャートの方へ飛び出していき、シャートはそれをキャッチする。
シャートが受け取った木の実をかじり始めると、キッチンの方から氷牙が木の実を複数個持ち出してきて、イデアの方へ持って来る。
「好きなだけって言っても、あんまりないけど。」
ゴロゴロとイデアの前に木の実が転がり出ると、氷牙は再びキッチンの方へ姿を消し、今度は発火する音が聞こえだした。
イデアは並べられた木の実を選んでいる感じではないが、どれにも手を伸ばさずにぼーっと眺めている。
シャートがその様子を不思議に思って尋ねると、イデアは体格の割にもこんなに食べないと意外な返答を返した。
「別に全部だべる必要はないと思うけど。」
「そうか、それにしても便利だな、出歩く必要がないのは。」
両翼にある鋭い爪で木の実を傷つけて汁が飛ばないように、イデアは爪の先端で慎重に挟むと口の中に投げ込む。
口の中で適度に噛み砕くと、イデアはとのみでイデアはごっくりと喉に流し込んだ。
食べ方は十分大型のポケモンと同じで、小食というのとは矛盾している。
シャートはイデアのことがいまいち分からず、手に持っている木の実をかじりながらイデアの食事をうかがっていた。
イデアの前に転がり出た木の実は、勢いよく姿を消していったが、消えたのは片手で数えれる程度だけで、半分以上残してイデアは手を止めた。
「本当に食べないのね。私もそんなに食べないけど、以外。」
まだあって間もないシャートには、イデアの食事が予想を下回る量であったので、ますますイデアが何者か理解できなくなる。
シャートはイデアの正面に放置された木の実に、一言声をかけて食事を続けた。
シャートが二つ目の木の実を芯になるまで、食べつくすと火のを音が止まり氷牙がリビングにキッチンから皿を運びこんでくると、食欲のそそられる匂いが部屋に充満する。
「イデアが何食べるのかよく分からないけど、一応作っといたよ。」
「それなら、心配ないんじゃない?小食らしいわよ。」
「別に遠慮しなくてもいいよ、イデア。君、結構食べるの知ってるしさ。」
氷牙は一枚イデアの前にも皿を置くと、にっこりと笑顔をおまけでおいて、シャートと向かい合って椅子に座る。
シャートが小声で氷牙に不思議ねと囁くと、氷牙はそれがイデアだよと、片手間に食器に手を伸ばす。
シャートはこそこそと質問をいくつか尋ねると、氷牙はどれも同じ答えばかり提示するので、シャートはいい加減にこの二人両方があてにならないのを悟る。
二人だけで共有している世界があって自分だけが、その世界から省かれていると、虚しいのを内面に仕方ないと笑うしかなかった。
だって、あんたは…きっと彼女もね…
皿を目の前に置かれたとはいえ、得体の知れないものに抵抗があるのか、イデアは食器に手を出せずにいた。
「食べないの?あんまりこういうの好きじゃなかったかな?」
「いや、どういうわけではいんだがな…やはりおまえに世話をかけるのもな。」
自給自足なイデアには、自然界で見られないものよりも、自然界と違った生活の方に抵抗があるらしい。
誰かに食糧を支給してもらったことなどあるわけがないので、素直に受け取るべきなのか悩んで、手を引いたまま迷走している。
手助けをしてもらうことがありがたい裏側に、申し訳なさの方がイデアには重たく、イデアは変な意地を張ってしまう。
「変に遠慮しなくてもいいよ。冷めたらおいしくないしね。」
氷牙は再度勧めると、さっさと食事を終えて片付けに入る。
イデアは顔をさらに近付けて、まだ迷いながら食器に盛られた料理を一舐めする。
それから、イデアの味覚が刺激され殺気まで控えていた食欲が暴動を起こしてガツガツと犬食いで、大型らしい食いっぷりである。
シャートはやっぱり分からないわと、イデアの様子を見ながら頭に手をあてた。
イデアは綺麗に食べ残すことなく平らげると、シャートの呆れた視線と視線を合わせてしまって、逸らしながら若干顔を赤くした。
無言で固まっていたが、苦笑いでシャートは硬直から逃れ、氷牙との食事を再開した。
シャートと氷牙の食べる速度は互いに並んで走っているようで、イデアは一人で時間を持て余していた。
二人が食べ終えると、氷牙はイデアのも含めて三枚の皿を集めてさげると、二階に上がって見覚えのない服装で、色々と本を持って降りてくる。
「えっと、シャートとイデアは大人しくしといてね。」
氷牙はゴソゴソと本を取り出しては、変わり二本を入れていく。大きさや色、表紙、どれも違うものばかりでイデアにはどうやって見分けているのかさっぱりだが、シャートは座っている状態から180度回転して背を向けてもたれていたのを、今度は前からもたれかかってだらけていた。
手が止まると鞄を閉めてそれじゃと氷牙は玄関へ走っていき、立ち去る最後にガチヤリと音を残して姿を消した。
「いったわね。」
氷牙が二人を置いて行ったのにも関わらず、シャートはいたって冷静でようやく立ち上がる。
一方イデアは状況が飲み込めずにいたが、突然の出来事にさらなる混乱を招いた。
立ち上がったはずのシャートが瞬きを一度もしたはずのないイデアの視界から氷牙に入れ替わっている。
目の前にいる氷牙がシャートなのか、本物か違うのか、イデアには見分けがつかないほど氷牙にそっくりの人間がこっちに向かって歩いてくる。
偽物にしても大したできだとイデアは思う。顔から目、鼻など特徴的な所が本人と全く瓜二つである。二人を並べて間違え探しをしろと言われても無理である。
イデアは近寄ってい来る氷牙らしき人物を拒む理由もなく、キョトンしていたが、はっとすると両足と両翼に枷が付けられている。枷からは鎖が伸びていて、体の自由を奪われ、力を入れたところで鎖がピンと張るだけだった。
慌て必死なイデアに不気味な笑みを謎の人物を浮かべた。
「氷牙なのか?これはなんだ?」
「あら、ごめんなさい。残念ながら、氷牙じゃないわ。」
氷牙らしい人間からシャートの声がしたかと思うと、姿形がシャートに入れ替わっている。
瞬間的に入れ替わる二人のタネをイデアは見抜けずに困惑していた。
「シャート、これはいったいなんだ?私をつるして何がしたい。」
鋭く威厳を見せつけるイデアだが、睨まれたシャートはむしろクスクスと笑っている。
「別にいいじゃない。それより、氷牙の事どう思うの?」
「何がいいたい。」
「まぁ、別に素直に答えるとも思ってないけど。」
シャートはイデアの足の間から若干突き出ている毛の中に手を潜り込ませると、イデアの顔色が激変する。
シャートは潜り込ませた手の先を、さらにイデアの体内へ潜り込ませていく。
イデアには経験のない感触であったが、自分の体の中に遺物が入ってきていると体が反応しても抵抗のしようがなく、ただ眺めるしかない。
「目線を合わせるだけでこんなに濡れてるなんて、変態もいいとこだわ。」
自分でもなんだかおかしい認識があったイデアだが、触った試しすらなく、触られるなんて尚更ない。
シャートに告げられて初めて気付いたが、礼の一つ言える余裕さえイデアにはない。
「止めろ、シャート。そんな所…触れるものではない。」
「あら、自分でしたことないの?それじゃ、どうしたらいいか教えてあげる…」
手を放そうとしないので、無茶なりにもイデアはもがいてみたが鎖がガチャガチャと音を立てるだけで、逆に惨めさがシャートを楽しませているだけだった。
限界を悟ったイデアはもがくのを止めて、シャートを睨むしかなかったが、不敵な笑みでシャートは返すと、イデアの体毛に埋もれたシャートの手が動きだした。
ゆっくりとイデアの体に快楽の波が立ち始める。
固く閉口して耐えるイデアの滑稽な様に、シャートは楽しんでいるかのように卑俗に笑い、指を中で僅かに動かすだけだったのを、手を動かして指を抜き差ししだし、毛に埋もれてどうなっているか確認できくとも、はっきり聞こえてくる水音が何が起こっているかを物語っている。
緩やかな波には飲まれずに持ちこたえ静かだったイデアだったが、過激化したシャートの起こす大波に飲まれていまし、必死に息を吸おうともがくかのように息を荒くし始める。
「偉そうなこと言う割にしっかりと感じてるじゃない。」
「シャート、一体何が目的だ…」
シャートが何を言っても、息を荒くしながらも反抗的に睨むイデアの表情は、イデアの固い意志が現れていたが、かえってシャートを楽しませる要素の一つであった。
しかし、時間がたつにつれて固い意志の堤防が打ち寄せてくる快感を押さえるのにも限界をむかえ、表情もいつの間にか崩れ虚ろ目になり、イデアは快感を味わっている雌になり下がっていた。
思考回路を真っ白に上書きされ、最初抵抗していたこがうっすらとぼやけて、はっきりとしているのは欲望を満たすことだけになっているイデア。
「大分様になったわね。もっと激しくしてほしんでしょ?」
図星の上に頭がぼやけているとはいえプライドぐらい残っているイデアは素直にはいなんて返事が出来るわけがなく、無言で察してもらいたかったが、無言では何も伝わらない。
仮にこのまま無言であっても、はぁはぁと呼吸も整わず、口をだらしなく開けて涎が今にも垂れそうな状態を見れば、あからさまにしてくれと言っているようなものである。
しかし、シャートはあえてイデアの様子を伺って依然と同じことを繰り返していた。
結局、イデアのプライドが最低限許す程度とは言えないが、恥ずかしいなりにも口をだらしなく開けた顔をでこくりと頷いた。
それを確認すると、また奇妙な笑みをイデアにかえすと、水をかき回す音が過激化するのに比例して、息も荒いものとなり快感に陶酔して淡い声まで漏らすようになる。
シャートはその有様に便乗して、速度を上げてイデアに容赦なく快感の波に溺れさせようとする。
「案外可愛い声だすじゃない。外見には似合わないわねぇ。」
シャートがからかってみても、もうイデアの耳には届かないようで、何を言った所で荒れた吐息を吹き返してくるだけだ。
体だけでなく精神にも異常が生じはじめ、ただこの感覚がもっと欲しいとある種中毒のようなもの虜となっていた。
口もろくに閉じることができなくなって、甘い息を出しながら、涎も垂れる寸前にまで溜めこんだイデアの堕ちた表情に、シャートはとうとう我慢できなくなり指を引き抜く。
それからイデアの足の間から突き出るように生え出ている大量の毛を、シャートは草を掻き分けるかのように両腕で真っ二つに割る。
すると普段全く視界に入ることがない秘所が曝け出され、シャートは両腕で毛を両サイドに押しのけたまま舌を秘書に張り付ける。
一息着けたことで落ちつこうとする半ば、中途半端に酔ったせいでの心残りがあるイデアにとってはラッキーなのか、休憩の時間なんてあるわけがなく、涎を一滴垂らして雌らしく鳴き始める。
表面だけでは面白くなく、舌を僅かに中へ侵入されると、イデアの体が一段と震えるのがシャートに伝わってくる。
シャートは舌を抜こうとしないので、イデアには比べ物にならない快楽の津波が押し寄せる。
流石にここまで変な感じを我慢していたイデアであったが、そろそろ爆発をむかえそうなのを悟った。
「シャート…何か出るッ。」
イデアが忠告した時には手遅れで、イデアの秘所から透明な液体が突如シャートの顔を襲った。
「どう?少しはすっきりしたんじゃないの?」
シャートが秘所から舌を抜いて手を離すと、枷の外れる音がしないまま、鎖ごと消え去りイデアは自由を取り戻した。
「シャート…なんだか、その、言いにくいのだが…」
恥ずかしそうにもじもしと謝ろうとしたイデアだが、後で冷静になると何故自分が謝ろうとしたのか疑問だけが残った。
「別に気にしなくてもいいのよ。今度はちゃんと氷牙にしてもらいなさいよ。」
笑いながら私にしてほしいならしてげるけどと、ただでさえ余計な御世話なのに、余計なものを上乗せするシャートにイデアは半分呆れていた。
残りの半分はシャートの発言に対する迷い、イデアと氷牙は異性といっても異種でもあり、イデアの思いが現実になるとは言い切れないし、なったとしてそれは本来正しき事なのか自信を持てない。
うかれない顔で黙ってしまっているイデアに、シャートはやれやれと言いたげな様子だ。
「大丈夫よ、あいつもあなたと同じで不器用なのよ。根性見せなさいよ。」
シャートはイデアに勇気を与える代わりに、自分の元気を削るかのように、あたしじゃねと寂しげに笑った。
イデアにはシャートの最後の言葉は理解できなかったが、手渡すようにシャートから勇気を受け取るとイデアには覚悟が生まれた。
そう、私は約束があったからではない…
「ただいまって、やけに静かだね。」
なんだかイデアは勝手に独りで燃え上がって、気が高ぶっていたせいか時の流れを忘れていた。
氷牙の声ではっとすると、さっきまでの燃え盛っていたやる気が一気に風に吹かれて弱弱しくなる。
もう一度深呼吸をして落ち着くと、種火だった勇気が一気に燃えがって、どこかで怯えていた自分を置き去りにして口だけが勝手に動いていた。
「氷牙、話がある。」
うんとどこかまだ真剣さが欠けているような氷牙と、逆に真剣さで張り詰めているイデアの、シンメトリーな光景にシャートは笑いたかったが心の中で自虐的に笑うことしかできなかった。
「私はお前と約束を交わした。誰について行く気も全くしなかった。しかし、約束を守るために争っていたわけでわなかったのだ。」
そう、私は交わした約束があるからあの日を待ち望んだわけだはない。
私はお前に受けいられるのを…
「知らない間に、不思議なものだ。それでもこれが事実、お前のことが私は好きだ。」
なんだか自分でも驚くほどはっきり言えたと思うと、イデアはなんて内容のことをあっさり暴露してしまったのかと恥ずかしさと焦り挟まれた。
氷牙の方は突拍子に言われたのにも関わらず、落ち着いた状態で居座って一通りと聞くと、急に雰囲気が真面目な色合に変わる。
「ありがとう、イデア。やっぱり隠しておくなんて、僕には辛いね。僕もだよ。それとあと、シャート君のこともね。」
へ?、とシャートは間抜けな面を下げていた。
「なんで私なんか、冗談にしか聞こえないけど。」
自嘲的に笑うシャートに、氷牙は申し訳なさそうにあやまると、片隅で立っているだけのシャートはもたれるのをやめた。
さっきまでふざけているかのように適当に笑っていたのに、氷牙をきつく睨んだ。
思いがけない展開について行けないわけではなかったが、怒りに満ちたシャートにイデアは関与しづらく、口を挟むのは避けた。
ピリピリとするシャートに、氷牙はやりせなさを表に出した。
「そんな風に見えていたのなら、僕が悪かった、謝るよ。」
「うそばっかり、あんたにはイデアがいるでしょ。」
「君たちなんて選べないよ。」
氷牙がそう言うと、シャートの激怒が払いのけられ、馬鹿と小言が微かに響くとともに、シャートは氷牙にがっしりと抱きついた。
氷牙はシャートの頭を撫でながら優しく接しているのに、イデアも表情を崩して安心した。
抱きついているシャートを、状況の流れに沿って考えるなら泣きつくとイデアも氷牙も思っていたが、シャートは見事に反してくれ、鳴き声ではなく悪戯な笑い声が耳にはいる。
撫でていた氷牙も流石に変に思いはじめ、手が固まり、イデアも首を傾げる。
「どうしたの?頭を打ったわけでもないのにさ。」
「嘘をついてないのを確認したら、笑えてきただけよ。こんなに我慢しちゃって…」
シャートと抱き合って体の表面同士がべったりしているのだから、誤魔化しようがない。
急に氷牙は焦り出して離れようとしたが、着き離すわけにもいかず、ただ体がシャートに反応するのを自身で噛みしめるだけだった。
一方、イデアの知識ではやはりそういった面は薄く、シャートの言葉だけではピンとこない。
とうとう状況についていけなくなったのをシャートが察すると、手っ取り早く氷牙のズボンに両手を入れて引きずり降ろそうとする。
氷牙は流石にこれはさせまいと、ズボンを上げようとする。
「男でしょ、覚悟ぐらい決めなさい。」
シャートは一気にズボンの下の下着ごと引きずり落とすと、イデアにもシャートが言っていたことがわかった。
氷牙はずらされると、なんだか抵抗しているのがばからしくなってきて、座り込んだ。
「ほら、イデア。相手してあげなさいよ。ぼーっとしてても仕方ないわよ。」
「私がか?どうすればいいのだ。」
確かに、イデアの大きな爪ではいくら興奮している氷牙のものとはいえ、掴むことは難しくその上ダメージを与える可能性もある。
しかし、知識のないイデアでも雌としてそそられるものであるということは確かだ。
自分の体が氷牙のものに反応して、炎を吐くときは違った暑さが込み上げてくる。
そして、無意識引き寄せられるかのように氷牙の方へ近寄り、顔を足の間に寄せるとペロリと一舐めした。 
氷牙は迫ってくるイデアが何をしようとしているのか、見当が付いていなかったが、イデアの舌に少し触れられただけで、この先何をするのかを悟り、体もびくりと震える。
「イデア、君まで。だれに教わったんだい、こんなことを…」
氷牙がシャートの方をちらっと向くと、残念でしたと大喜びするシャート。
もちろん、イデアは自分の勘だけで動いている。強いて言うなら、シャートに教え込まれたのは自分の処理法だけである。
氷牙の反応を見て確信したイデアは、両翼の翼にある爪で両足をがっしりと押さえつけて、足の間にそびえ立つものを一舐め一舐め慎重に舐めていく。
丁寧に、絵の具で白い部分が残ることなく塗りつぶしていくかのように、そっと触れて先まで舐め上げるのを繰り返す。
しかし、こんなものでは氷牙に走る快楽も大したものではなく、イデアも満足がいかない。
「ちゃんと、咥えないとだめよ、イデア。」
「シャート、余計なことまで…。イデアもそこまでしなくていいからね。」
ナチュラルにシャートは言っているが、さっきから内容が路上で言えたものではないものばかりで、氷牙は変に言い返すことができず、遠まわしにしか言い返せない。
イデアはというと、氷牙に命令されても、一度快感を味わった見、別にシャートの発言に抵抗を覚えない。
むしろ、興味や好奇心がシャートの言うことに魅かれている。
シャートは余計な入れ知恵をすんなり受け止めると、素直にイデアは従い氷牙のを口の中にすっぽり収め、ぬるぬるした感触がイデアの口の中に広がる。
イデアは傷つけないように、上下運動を開始する。
舐めていた時よりも、直接口の中に入れると慣れない味がし、それを求めるように唾液が分泌され、氷牙のからでている液体と混ざり合う。
混ざり合った液体はイデアが氷牙のを口の中に沈める都度、水音を立てる原因になり部屋に音が響き渡る。
これにより、イデアには全く快楽が走ることはないが、氷牙には着実に蓄積されていく。
その代りに、イデアは氷牙の押し込めれるだけ、自分の口を沈めては引き上げて隅々まで味わっていく。
そうやって、繰り返していくうちに
氷牙は蓄積できなくなり、弱音を吐くとすんなりイデアは氷牙のを開放する。
氷牙が限界を訴えたとはいえ、すぐにイデアが中断してしまったせいで、達することができず妙な不満だけが居座った。
イデアはクルリと尻尾を氷牙の方に向けると、仰向けになりゆっくりと寝転がり足を広げる。
性行為の経験はシャートとのが初めてで、異性とのことなんて見たことさえないイデアでも、自分の体の一部が氷牙のを欲しているのが分かる。
しかし、この体勢と取るまでは勢いがよく、氷牙のを舐めることさえ抵抗がなく出来たのに、今になって恥じらいうを感じる。
言葉にはしなかったが、イデアのしたいことが氷牙には伝わる。
「シャート、イデアに変な知識ばっかり入れないでよ。」
「変な言いがかりをつけないでよ。私は何もしてないわよ。ただちょっと、エッチな事しただけよ。」
「シャート、余計な事を…」
「それが原因でしょ。君ならまだしもイデアまでこんなに変態だなんてね…」
氷牙はすこし幻滅たようで、大きなため息をつき、イデアの両足に挟まれるような立ち位置に着く。
イデアは最後にシャートにされたように、自分の両翼で自分の毛を掻き分けて秘所を自ら晒す。
氷牙が一言尋ねると、イデアは赤面で視線を掠らせながら頷いた。
氷牙は両翼で抑えている毛を両手で押さえると、イデアは両翼を振り上げるようにして寝転がった。
「それじゃ、いくよ。」
氷牙のがイデアの秘所に姿を隠しはじめ、昂っていたイデアの体は十分濡れていてすぐに取り込んでしまうが、突き当りに当たってしまう。
シャートに弄られて発生するような温い感覚ではなくて、こうして雄のを受け止めないと感じられない快感を味わった。
「ちゃんと、奥まで頼んだ。」
「熱いわね、二人とも。イデアもこんなにエッチだなんて以外だわ。」
「シャート、本当におまえは余計な事ばかり…」
お前と約束を交わしてよかった、氷牙。
氷牙は了解したかのようにそのままさらに深く突き刺す。
そして、氷牙は何か膜のようなものを破った感触がすると、どっぷりと氷牙のがイデアの中に浸かる。
イデアは声を上げ、氷牙も口から息を漏らした。
氷牙が心配そうにイデアを見ると、イデアは落ちついて頷いた。
「それじゃ、いくよ。」
氷牙は毛を放してイデアの両足を脇で挟むように抱えると、体を動かしてみる。
すると、互いに接合部分から衝撃が発生し共感し合う。
氷牙は毛を放してしまったせいでどのくらい入っているのか分からないが、自分のがイデアの中にある感触を頼りに抜けないように動かしだす。
イデアの秘所の壁に氷牙が擦れ、そこから快楽が生み出され、二人の世界を築き上げていく。
シャートにイかせられた時とは段違いの快感に襲われる。
その快感に手を伸ばすかのように、氷牙は夢中でイデアの対内で自分のものを暴れさせ、互いに快感に溺れていく。
氷牙は息を荒くする中。イデアは喘ぎだし二人で快楽に酔った者たちの旋律を奏でる。
そこに加わえて、十分に濡れていたイデアの秘所が、氷牙の繰り返す上下運動によって掻き混ぜられて卑猥な音を立てる。
「はぁん、氷牙ぁあぁ。」
イデアは喘ぐ合間に何か言おうとしているのだろうが、快楽に遮られ氷牙の名を呼ぶことがやっとである。
「僕も…ちょっと厳しいかな・・・」
氷牙とイデア、共に二人の世界を保っておくことが難しいのを感じた。
快楽が蓄積され二人の世界が耐えれず、崩壊寸前になっていた。
それでも、維持できる限りは氷牙は必死でイデアを突き続け、頭の先から足の爪先にまで快楽の波が行きわたり、イデアの全身が震えている。
そしてイデアの凛々しい目つきは、今は虚ろな性欲に満ちた雌の目をしている。
口をはしたない開け方で、付け加えて涎まで垂らして、全身潔癖の白が似合わない。
「氷牙ぁぁ、私はもうっ。あぁん、氷牙ぁあぁ。」
「僕も無理、出るよ…イデア。」
「氷牙あぁ、そのまぁぁぁ。」
シャートにされた時と同じ感覚がイデアに走った。
イデアは大きく揺れると氷牙のが刺さった秘所の隙間から、半透明の液体を漏らした。
それに一歩遅れて氷牙のものが噴火して、イデアの中に注ぎこまれる。
二人とも全力疾走した後のように、息切れをして、氷牙は繋がったままイデアの上半身に倒れこんだ。
氷牙はイデアの顔まで這っていき、イデアと十と向かい合うと、軽く氷牙とイデアの唇が重なった。
イデアは不意を突かれたので、重なったとたん目を丸くした。
「その、僕は好きだからね。これからもよろしくでいいかな?」
少し戸惑っている氷牙に、イデアも戸惑って反応できず、結局氷牙が笑ってごまかした。
「私もだ、氷牙。私はお前について行く。」
そう、これが交わした約束、私の望んだ結果。
「私の事忘れてない?ちゃんと相手しなさいよ。」
シャートは放置されていたのに耐えれなくなったようだ。
イデアの上にのっていた氷牙は、今度は引きずりおろされて床に抑え込まれた。
「ちょっとぐらい心の準備がしたいだけど?」
五月蠅いとシャートは氷牙の要求をのむ気はないようだ。
このまま行けば、シャートのやりたい放題だったが、シャートの体急に中に浮き、脇に大きな爪が生えたかと思うとイデアがシャートを持ち上げた。
「ちょっとイデア、何するのよ。」
「一応氷牙の命令を従う身だ。困っているなら助けるのが当然だろう。」
イデアは自分を正当化し、シャートを解放しようとはしない。
いつも上目線で好き放題のシャートには悪いが、滑稽な様でどこか氷牙の心はうかれた。
「変な事教え込んだつけが回ってきたね。イデア。そのままシャートを床に押さえつけて。」
イデアは指示通りに動こうとするが、シャートはそれに抗う。
しかし、シャートがもがいたところで、イデアにとっては赤子の手を捻るようなもの、余裕で床に寝かされ両腕を押さえつけた。
そして、すかさずに氷牙が両足の動きを止めて、シャートは口だけしか動かせない状況に陥った。
氷牙は嬉しそうに、睨んで強気なシャートの足の付け根の間に茂っている毛の中に手をやる。
「変態、どこ触ってんのよ。」
「こんなに濡れてるのに、よく言うよ。」
氷牙が指先を突っ込んで動かすと、十分濡れていると言わんばかりにクチュクチュと音を立ててみせるシャートの秘所。
シャートの顔色が一変して赤くなり、ヒートアップしていることが窺える。
氷牙は指を動かして卑猥な音を立てる都度、イデアの見ている限りでは氷牙のが元気を取り戻しているようだ。
シャートが歯をくいしばって、この屈辱的状況を耐え忍んでいる。
もちろん、快楽も蓄積されているようで、額に汗をかき始める。
「あんたたち、わかってるの?こんなのただの強姦よ。」
「僕は君を犯すのが、楽しいからしてるんだけど?そろそろ準備もできたかな…」
氷牙は指を抜くと、濡れて出てきた指を舐める。
そして、元気を取り戻した氷牙のをシャートの秘所に近づける。
氷牙は一応許可を求めると、シャートはそっぽを向いた。
「ここまでやっておいて、よくそんなことがいえるわね。」
「それじゃ、いいってことだね?」
シャートは好きにしなさいと投げだすと、氷牙はシャートの秘所に狙いを定めて、氷牙のを埋め込んでいく。
すると、イデアと同じようにある程度で止まると、シャートはさっさとしなさいとせかす。
氷牙は強く押し込み、シャートと完璧に連結を成し遂げた。
しかし、このままでは自由を奪った意味がなく、氷牙はいまひとつ面白みに欠けると感じた。
「イデア、シャートの胸を舐めてあげて。」
とっさに氷牙が思いついたことではあったが、それを聞いてからの慌てぶりを見ると、氷牙達にとっては面白い展開になりそうだ。
イデアはシャートの胸の突起物を見つけて、そこを舌でやわらかく舐めあげた。
「ひゃっ、イデアまで…放しなさいよ、やっ…」
「これでお互い様だ、シャート。」
イデアは散々シャートに弄ばれたのに対する仕返しのつもりのようだ。
氷牙も連結してしまったのだから、動かないわけにもいかず、シャートは二か所同時に攻められるという状況に至った。
シャートは下半身からくる強烈な快楽と、胸の先から流れてくる若干弱い快楽を同時に受けて、体も精神も二人の手に落ち、素直にあえぐしかなかった。
「ひゃだっ、イデアもっ、ひゃん、氷牙も、変態にゃんだからあぁん。」
喋ることさえろくに出来ないシャートに二人とも遠慮するきはないようだ。
イデアは固まった突起を筆で撫でる程度では飽き足らず、貪欲な犬のように激しく舐めて攻めたてる。
シャートは感じやすい性質なのか、もちろん下半身も攻撃を受けているのも含まれるが、イデアの舌の速度に敏感に反応してかすれた声をあげる。
突起は舐めはじめた頃よりは随分固くなり、イデアは好奇心に駆られて甘噛みまで試しだす。
するとシャートは一瞬なにかを喉に詰まらせたかのように、大きく口を開けて息を吐いた。
イデアはどんどんエスカレートしていき、もがくシャートの哀れな様を内心見下し楽しんでいた。
一方、氷牙はイデアと快楽に溺れていく旅を続けていた。
氷牙もイデアに後れを取らないように、シャートの秘所の中で動き回り、刺激がシャートを貪る。
しかし、それはもろ刃の剣で、同時に氷牙にもダメージを溜めこませる。
シャートもイデアと同じく経験がなく、互いに発生する快感をもろに体が受けていた。
性感帯の至るところを弄ばれ、頭の中に浮かんでいるコマンドは喘ぎ醜態をさらしていくだけのシャート。
上下を同時に襲い掛かってくる快楽は、シャートの容量を超えようとしていた。
「そろそろ僕限界なんだけど、イデアと同じでいいのかな?」
「はぅん、らしなさいよ…」
氷牙が一瞬目を閉じると、シャートの中に熱湯が流れだし、それを感じてシャートも押し出すようにして互いに果てた。
イデアもシャートがばてたので、立ち退いて敷きっぱなしだった布団の上に横になった。
すると、シャートが起き上がりイデアの上にのってイデアのほっぺをつついて、説教を始める。
氷牙もばててイデアの横に倒れて、シャートの説教を笑っている。
人事のように笑っていた氷牙であったが、流れ弾が飛んできたかと思えば、今度は氷牙とイデアを並べて説教を続けた。
「今回だけは、イデアは許してげるけど、あんたは別だわ。さっさとたちなさい。」
急に氷牙を立たせると、シャートはイデアの上に乗ったままイデアの股の毛を触り出したので、慌てて両翼をげようとした。
けれども、いつの間にか両翼は鉄板に押さえつけられ、その鉄板も床に打ちつけられ頑丈に固定されていた。
シャートはイデアの秘所の位置を確認すると、自分の秘所を重ね合わせ、二人とも甘い声を上げる。
「シャート、今度は何をするつもりだ…またこのような変な方法で。」
「イデアには言ってなかったっけ、その鉄板、実際にそこにはないんだよ。」
氷牙は簡単に言ってくれるが、イデアには間違えなく鉄板の冷たさ重みに圧迫感を感じる。
そこには確かに鉄板が存在している。
「実は謝らないといけないの、イデア。氷牙のい通り、私は幻を見せることができるわ。そして、あなたに会うの実は昨日が初めてじゃないの。」
シャートがそういうと、鉄板はいつの間にか消え去り、イデアは動けることが可能なる。
しかし、イデアには最後の言葉を聞いたとたんに悪寒を覚えて固まっていた。
イデアの中でようやく、話がつながった。
イデアの頭に氷牙と入れ替わるシャートの魔法を思い出し、焼きついて離れなくなる。
過去に何度もあっていた氷牙、それは仮に自分が認識していただけで、実際そうでなかったとしたら、などと不安が生まれる。
「何十回も会ったことはないけどね。」
「シャート、私をどこまでからかいたい。」
「いいじゃない、手品のタネ証もしたことだし、さっさと始めるわよ。」
シャートは秘所の断層に指を入れて、断層をこじ開け、そこにいれろといわんばかりに氷牙を魅了する。
氷牙は疲労もあったが、なんだか自分の中でみなぎるものを感じて、自分のを断層に入れて、肉だけのハンバーガーの出来上がりである。
氷牙はそのまま、交尾をしたときと同じように激しく腰を振り始める。
押し込まれ挟まれている氷牙の物が、シャートとイデアの秘所の部位でももっとも敏感な部分を同時に擦っていく。
二人は氷牙が生み出してくれる快楽を、平等に分け合う。
シャートはお腹に倒れこんで、涎が垂れそうな口を塞ぐために、イデアの口に重ね合わせて舌を侵入させていく。
イデアもシャートの舌に自分のを絡ませ、両方の涎が混合したのをかき混ぜるかのように、深くキスをする。
二人は荒い気をかけ合いながら、蕩けた目で見つめ合い、求るがままに甘い時間を過ごす。
その点においては、氷牙は省かれているが、二人がやっていることは前菜で、メインは三人の性器の三段積み。
断層に挟まれた氷牙のを、二人の秘所が柔らかく包んで、疑似的な雌の秘所の役割を担う。
氷牙達はほぼ交尾をしているのと変わりなく、三身一体となっているに等しい。
シャートとイデアの秘所から液体が漏れ出していて、断層のなかは濡れより雌特有の物に近くなり、氷牙のと擦れ合うと卑猥な音を立てる。
シャートが体重をかけると、さらに圧力をまし、一層大きな快楽が生れ、三人とも限界が見えてくる。
「やだっ、またイっちゃいそっ…」
「氷牙っ、あぁっ。私も耐えれないっ。」
「僕も無理っ。」
氷牙が最後にぐいっと押しこむと、シャートは愛液をイデアにたたきつけ、逆にイデアはシャートに向かって吹きあげた。
そして、氷牙の精液は白いイデアの体の上にぶちまけられ、白色同士なのになぜか違和感がある。
「流石に、汚れすぎたし、お風呂はいろっか。あれ、イデア、何してるの?シャートまでやめなよ…」
氷牙の白濁液が付着した毛をシャートとイデアは二人で毛繕いしている。
もちろん、ただ氷牙の精液を飲みたいというのが率直な所である。
氷牙はなんだか自分のとなると恥ずかしくて見てられない。
二人は味がどうのこうのと感想を述べながら、味を楽しんでいるようだ。
氷牙は耐えられなくなり、イデアをボールに戻して風呂場へシャートを引きずりこんでいった。
そして、シャワーの出る音が出始めると、数時間後部屋に戻ってきてイデアも出した。
「お前たちとはもうあのような所に入りたくない…」
イデアが不機嫌なのも無理はなかった。
体を流すといって、氷牙だけなら普通に綺麗にしておわりだった所に、一人じゃ大変だからといってすぐに体を流し終えたシャートに手伝わせた。
すると、シャートは洗ってはくれたのだが、そこはイデアが敏感に反応するとことばかり。
シャートが変なところを重点的に洗ったせいで、風呂場でも最初は氷牙にばれないようこらえたが、結局叫んでしまい再び羞恥を晒してしまった。
そこから氷牙までも調子にのりだし、イデアの耳を甘噛みしたり、乳房を揉んだり突起をつまんだりとイデアは悲惨な目にあわされた。
「御免、イデア。反省してるから、ね?」
元凶であるのに、氷牙を何故か許してしまえるのが、イデアは自分で情けないと感じる。
それでも、なんだか氷牙に頼まれると、断れないし、なんだか怒る気もうせてしまう。
「それじゃ、イデア。今度から君と毎晩寝ることにしよっかな。」
それを耳にすると、シャートもごねはじめ結局イデアの翼にシャートと氷牙のなかで寝込んでいた。
「やっぱり、君のが一番寝心地いいよ。お休み。」
「ほんと、冬も困らずに済みそうだわ。」
「私も疲れたし、今日は寝るとしよう。」
包んでいるイデアの方まで何だか暖かった。そして、イデアも達成感と睡魔とともに眠りについた。

終了

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最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
色々と反省すべき点もありましたが、参加できてよかったです。
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