ポケモン小説wiki
ちゃんとおふろにはいろうよ の変更点


私はシャワーで済ませるぜという人にぜひ。嘘です
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「お風呂に入らないとだめだよ、ポムス」
「うぅ、水をかぶるだけじゃ、だめなの?」
「だめだめ、お風呂に入らないと、きれいにならないじゃないか」
森の中には、外にお風呂があります。だけど、ポムスはお風呂に入るをの嫌がっています。体中どろんこだらけで、パロメもポムスをお風呂に入れようと手伝っていますが、体中を使ってポムスは抵抗しました。
「やめてよぅ」ポムスは体をめちゃくちゃに振って、とにかく必死に抵抗します。「こら、暴れないの」ロメロは力づくでポムスを押さえます。力ではロメロの方が弱かったですが、パロメも体の鞭を使って押さえこむのを手伝っていたので、二人分の力にはポムスは抵抗できませんでした。
「やだやだ、はなして!!」
ポムスは目いっぱい、鼻の穴からほのおを噴き出しました。とはいっても、まだまだ子供なので、火の粉のようなものがロメロとパロメにめがけていっぱい降り注ぎました。
「わわっ!!」ロメロがびっくりして手を離します。「きゃあっ!!」パロメには何とひのこが当たって、大切な蔓が燃えだしましたではありませんか、これは大変、パロメはきゃあきゃあ言いながらお風呂に蔓を突っ込みました。じゅっと火が消える音がして、パロメはほっと一息つきました。
二人が慌てているうちに、ポムスはすごい速さで逃げてしまいました。
「うぐぐぅ……ポムスめぇ―」ロメロはぷりぷりと怒ります。「次こそとっつかまえてチャーシューにしてやる」怖いことを言って、むすっとしました。
「うわぁん、蔓がぁ」パロメも悲しそうに自分の蔓を両手で優しく揉んでいます。ちょっとだ焦げ臭いにおいがして、パロメはため息をつきました。
「うぐぐぅ」
「困ったなぁ」
二人はお互いを見合わせてため息をつきました。ポムスはお風呂に入るのが大嫌い、ほとんど水浴びで済ませてしまうので、体中についた臭いがあまり流せていません。ロメロとパロメはポムスを探すために、あちこちを回って、また泥だらけになるのが嫌だったので、本当は動きたくなかったのですが、友達がどこかに行ってしまうことは本当にさみしいので、探しに行くことにしました。
「パロメは西を探してほしいな」
「じゃあロメロは東だね」
お互いに顔を見合せて笑います。友達の心配をするのは、一緒に暮らしていて当たり前。友達を大切にしないポケモンは、『おとな』になれません。
長老様に言われたことを心に秘めて、二人は意気軒高と左右バラバラに歩きだしました。


「こまったなぁ」
ポムスは森の中を歩いているうちに、いつの間にかノエルさんのおうちに来ていました。ノエルさんは優しい人ですが、悪いことやいけないことをする子供にはとっても厳しい人です。ポムスはきっとお風呂を嫌がって、友達に攻撃をしてまで逃げてしまったので、きっとノエルさんに怒られると思いました。
「♪~♪♪」
ノエルさんはポムスに気がつくことなく、家の周りの花壇に水をあげています。鼻歌まで歌って、機嫌がいいようです。ポムスは気付かれないように通り過ぎようとしましたが、サーナイトのノエルさんは、エスパーという不思議な力で、周囲にだれがいるのかを不思議な力で感じ取ります。
「ポムス君、どこ行くの?」
振り向いてもいないのにノエルさんはポムスがいると気がついてたようです。おっかなびっくりしていたポムスも、これにはびっくり仰天、体を飛びあがらせて、転びました。
「わっ」
「気をつけて、そのあたりはちゃんと整備していないから、ちっちゃな石ころがいっぱいあるの」
「は、はい」ポムスはびくびくしながら、ノエルさんのところに歩み寄ります。走っているうちに体中泥だらけになって、何があったのかを体があらわしています。ノエルさんは首をかしげながら聞きました「どうしたの?どろんこだらけじゃない」
ポムスはいっぱい汗をかいていました。運動をしたからではありません、ノエルさんが本当に怖い人だから、汗をたくさんかいています。優しい人ほど、怒る時は怖いんだぞ、と、マギさんも言っていた通り、ノエルさんが怒ったときを、一度だけ見たことがあるポムスだったからこそ、本当に怖かったのです。静謐で敬虔なノエルさんからは想像もできないほどの怒りを、マギさんにぶつけていました。それ以外のものもマギさんにぶつけていましたが、怖すぎてポムスはその場から逃げるように立ち去ってしまったのです。
「え、ええと、その、あの」ポムスは抱きあげられて、ガタガタ震えました。「どうしたの?何か恐い目にでもあったの?」目の前のノエルさんが怖いとは言えずに、ポムスはごめんなさいと言って、泣き出してしまいます。「あ、こらこら、泣かないの、男の子でしょ?」
ノエルさんは優しくポムスの頭を撫でて、赤ちゃんをあやすように優しく抱きしめます。
「ほーら、怖くない怖くない」
ノエルさんの優しい気持ちが伝わったのか、ポムスもちょっとだけおとなしくなりました。
「う、ご、ごめんなさい」
「どうしたの?そんなに怖い目に遭ったの?」
ノエルさんは不思議そうにそう聞きこみますが、ポムスは首を横に振って、大丈夫ですと言いました。
「そっか」ノエルさんは優しく微笑みました。「それにしても、どろだらけねー、ちょっとお風呂入りましょうか」
「え?」
ポムスは、びくりと体を震わせます。
「あ、いやそうな顔してるなー」ノエルさんはくすりと微笑みました。「だめだぞー。どろんこだらけで汚いんだから、ほらほら、私のお風呂貸してあげるから、一緒に体を洗いましょう」
「うえぇー」
ポムスは露骨にいやそうな顔をしましたが、ロメロやパロメ達と違って、ノエルさんの前では暴れることもできずに、なすすべもなく、ノエルさんのおうちにお邪魔することになってしまいました。


泥だらけになって、体中草の臭いがこびり付いて、パロメとロメロは合流しました、お互いに、汚い姿を見て、顔を顰めます。
「うーん、いないねー」
「いないねー、ポムス」
二人とも顔を見合わせて同じように首をかしげます。お互いにどろんこだらけで、ちょっとだけ笑ってしまいます。
「あはは、ロメロ、きたないよ」
「パロメもね」
ポムスがいれば一緒に笑ってくれたような気もしたのですが、二匹はそれを思うたびに、ちょっとだけ寂しい気持ちになりました。
「ポムス、どこ行っちゃったんだろう」ロメロは悲しそうに瞳を潤ませました。「私たち、悪いことしてたのかなー」パロメも同じように、瞳をうるうるさせます。
ポムスが心配で、二人は泣き出しそうになったところ、のんびりのんびりと歩いてくるポケモンの影があります。コータスのアラバ長老様です。
「ほっほっほ、ロメロ、パロメ、どうしたのかね」
「あ、長老様だ」ロメロはどろんこだらけの手をのばして、長老様を指差します。「ほんとだー、長老様だぁー」パロメも、蔓をのばして、長老様に振ってあいさつをします。
「おやおや、二人ともどろだらけではないかね」
長老様は困ったように笑います。「元気なのはいいことだが、あまり体を汚してはいけないよ。黴菌が入ったりして大変なことになってしまったら、もう手遅れになってしまうからね」
「うー、でもポムスが」
「ポムスがどうかしたのかね」
長老様は最近耳が遠くなってしまったのを嘆きながらも、ちゃんと話を聞いてくれる努力をしてくれる優しいお爺さんです。まさに『おとな』の鏡だとロメロは思いました。
「大変なんです長老様……ポムスがどっかに行っちゃって」
「ほうほう、ええと、すまんもういっかい」
「えーとぉ、ポムスが!!どこかに!!いってしまったんです!!」
あまりうるさすぎない声の大きさで、パロメが大きく元気よく声を出します。長老様はのんびりと首を縦に振りながら、二人のお話をゆっくりと聞いています。
「ほうほう、ポムスが……はて、確かノエルと一緒にいた様な気がするぞ?」
「ノエルお姉さんと!?」ロメロはびっくりしました。どこを探してもいないと思っていたので、ロメロ達の知らない場所にいると思っていたからです。ノエルさんと一緒にいるとは思わずに、パロメに話しかけます。「パロメ、行こう」
「うん」パロメはゆっくりと頷きました。
「こらこらお前たち」
長老様は走り出そうとしたロメロとパロメを制止させました。二人はびっくりして止まりました。そして長老様にお礼を言い忘れていたことに気がついて、慌てて頭を下げました。
「わ、そういえばお礼を言ってませんでした。ありがとうございました。長老様」
「ありがとうございましたー」
「ふぅむ、そうではない」
長老様は笑いながら、二人の姿をまじまじと見つめます。細めですが、まじまじと見つめられて、二人は知らないうちに大事なところを手で隠して顔をまっかっかにしました。
「やぁ、長老様……えっちぃ」
パロメは恥ずかしそうに体をもじもじさせます。
「あ、あの、そんなにみつめちゃ、やですぅ」
ロメロも、なんだか恥ずかしそうです。
「ほっほっほ、初々しいの。そうではない、お前たち、自分たちの姿をよーく見てみなさい」
長老様はスルースキルもかなり高いようで、二人を笑いながら見ていました。ぼけちゃって目が見えないだけかもしれませんね。
二人は首をかしげながらお互いに自分たちのいでたちを確認します。泥や草がこびり付いて、体中に擦り傷や汚れがいっぱいついています。ロメロとパロメはポムスを探すために、いろいろなところをうろついていたので、知らないうちに汚くなっていました。しかし、二人はそんなことを気にしませんでした。友達を探すためなら、自分たちの体のことなんて、どうでもよかったからです。
「何か問題でもありますか?」ロメロは心底分からないというような顔をして、長老様を見つめました。「私たち、けがなんてしてませんよ?」パロメも首を傾げます。
「ほほほ、違う違う。二人とも、そんな恰好でノエルの所まで練り歩くつもりかね?確かに、自分たちの出で立ちを気にせず、友達を思う心掛けはいいかもしれないが、見た目も心も、均一のバランスを保つことで、自分たちの気持ちが均一になる、そういう言葉を聞いたことはないかね?ロメロ、パロメ、自分たちの体は心を入れる入れ物だ。だが、入れ物もきれいにしなければ埃をかぶり、見る人に汚らしいという思いを植え付けてしまう。そう思われて、自分たちの心はどう感じるかね?」
長老様はゆっくりそんなことを話し終えると、のんびりと二人の返答を待ちました。さて、ロメロとパロメは何を思ったのか、自分たちの姿を改めて確認しだしたではありませんか。おやおや、どうやら泥んこまみれの自分たちをちょっとだけ恥ずかしいと思っているようです。
長老様はそれを見て微笑を浮かべました。
「二人とも、私の家に来なさい、体を洗ってあげよう」


室内にふわふわの石鹸の匂いが漂って、体中を洗われています。ノエルさんの家にお邪魔して、ながされるようにお風呂に入れられたポムスも、今はおとなしく体を洗われています。
「ほらほら、足の裏もきれいにしないとね」
ノエルさんは笑いながらスポンジでポムスの足の裏をきれいに洗います。泡が体を擽って、ちょっとだけポムスは笑いました。
「わわ、くすぐったい」
「がまんがまん」ノエルさんは笑いながら、ポムスの体にお湯をかけて、乾燥しないようにします。「ところで、なんであんなにどろだらけだったの?」ふと、ノエルさんは気になったことを口にします。
「ええと、その、お風呂、はいるの嫌だったの」
ポムスは後ろめたい気持ちを押さえながら、ウソをつかずにほんとのことを話しました。
「こらこら、あれだけきたなかったらお風呂に入らないとだめじゃない」ノエルさんは苦笑しながらポムスの頭にスポンジを移動させて、こびりついた泥をちょっとだけ強めの力で擦りました。
「だって、ロメロと、パロメは……いっつもお風呂の温度を高くするんだ」
ポムスは、いやそうな顔をしてそんなことを言いました。どうやら、お風呂に入りたくない理由は、温度差に問題があったようです。
「お風呂の温度を高くする?どのくらいかしら?」ノエルさんも興味深そうに聞きました。
「ええと、その四十八度くらい」
「四十八度!?」
ノエルさんはあまりにもびっくりして、スポンジを手から取り落としてしまいました。
「四十八度って、二人とも熱めのお湯が好きなのね、おじいちゃんみたいな感覚ね」
ノエルさんは苦笑しながら、すっかり洗ってきれいになったポムスを抱いて、ゆっくりと湯船につかります。お風呂の深さがノエルさんに合わせてあるので、ポムスは抱っこされないと湯船につかれないことにちょっとだけショックを受けました。
「なるほどなるほど、お風呂に入りたくないのは、熱いのが嫌なのね?」
「うん……僕、ぬるいお湯の方が好きなんだけど……ロメロとパロメは熱いのが好きだから、それでいっつも僕が先に入ってるんだ」
「炎タイプが熱いお湯が苦手っていうのも、おかしな話だけど、ポムス君はそういうのがダメで逃げてきちゃったんだ。ふむふむ」
お湯につかりながら、ノエルさんは考え込みます。
「そういうのは何も言わないで嫌がるのはいけないと思うわ。ちゃんと話してみると、きっとわかってくれるわよ」
「ほ、ほんとですか?」
「ほんとほんと」ノエルさんはのんきにそう言います。ポムスはちょっとだけ不安になりましたが、きっと大丈夫だと信じました。ノエルさんのお風呂のお湯は、ちょうどいいくらいで、ゆっくりと疲れが取れていきました。
「わかりました、ちゃんと言ってみます」
ポムスはノエルさんの腕の中で、頷いたのでした。


「やー、あったかー」
「ごくらくですー」
ロメロとパロメは、高温のお湯につかりながら、そんなことを言っています。長老様は笑いながら二人の様子をあたたかく見守っています。
「ほっほっほ。若いうちに熱いお湯につかると元気が出るからな。二人とも見どころがあって私は嬉しいぞ」
「やー、長老様のお風呂ってあったかいからいいですよねー」ロメロはそう言いながらからホタチを素手で擦って隙間の汚れを落としています。「お風呂の中でも体をきれいにすることって大切ですよねー」パロメもそう言いながら、葉っぱのタオルで体中を磨いています。お風呂の中で体を洗うのは、ちょっとだけ贅沢かな、と思いながらも、外に出たら冷めてしまうのが嫌だったので、二人ともお湯につかりながら体を休めます。
「ところで、ポムスはどうして逃げたのかわかるかな?」
お湯につかっている長老様が、鼻から煙を出しながら二人にそう問いかけました。二人は顔を見合わせて首を傾げます。
「わかりません」ロメロは首を横に振ります。「私も分かりません」パロメも首を横に振りました。
「おやおや、これはひどい」長老様はのんきに言って笑います。何がひどいのか分からずに、二人は首を傾けてうーんと唸ります。長老様の話はちょっとだけ難しい様な気もしたので、ちょっと難しいことが分かるくらいでは、二人の小さな頭では混乱するばかりです。まだまだ深く気持ちをくみ取ることができなくて、ちょっとだけロメロは悔しそうにしました。
「二人とも、見どころはあるが。他人がなぜ嫌がるかを考えてあげなければいけないからな。ポムスはなぜ二人から離れていったのかね?」
「え?」ロメロはきょとんとしました。その原因は、だれにもわからないからです。ポムスがお風呂に入るをの嫌がって、そこからお風呂に入れようとした結果、逃げだしたのでした。そのことを長老様に細かく伝えると、長老様はおかしくなってしまったのか、笑いだしました。
「ほっほっほ。それは愉快じゃな。どう考えてもお前たちの行動が原因じゃよ」
「えええええ!?」
パロメは驚いたように瞳を輝かせました。ロメロも納得がいかないのか、お湯をかぶりながらむっとします。「どうして僕たちの行動が原因なのですか、長老様」
「それは簡単なことじゃ、子供は、熱いお湯に入りたがらんのじゃ。お前たちが特殊すぎるんじゃよ」
「え?」
「熱いお湯?」
「そうじゃ」長老様は飄々とした態度で言いました。
「子供の体は発展途上、いくら背伸びをしても大人のようにはなれんのじゃ。体の成長ととともに、いろいろなことを覚えていき。そして大人の体に成長していくこと、それが理想の大人のなり方じゃ。暑いお湯に入れたからと言って、自分たちが大人だと考えるのは早計じゃぞ。まぁお前さんたちは、もとから熱いお湯が好きそうじゃからそういう心配はなさそうじゃな」
「それってつまり、僕たちが熱いお湯に入ってたから」
「ポムスは嫌がってたのね」
「その通りじゃよ」長老様はうんうんとうなずきました。「お前たちが分かるのなら、ポムスに謝ればわかってくれるじゃろう」
「………そうですね、僕たちはいつもいっしょ。だからって、自分たちの『おんど』を押し付けちゃだめなんだ……」
「うん、そうだね」
「ほっほっほ、長湯の必要はなさそうじゃな」
長老様はまだまだ入りたそうでしたので、ロメロとパロメはくすくす笑いました。


「ありがとうございました」
「はぁい、もう汚れたまま出歩いちゃいけませんよー」
ノエルさんにお礼を言ったポムスは、しょうがないので自分たちの家に戻ることにしました。二人に攻撃までして逃げてしまったために、どうやって謝ればいいのか分からないまま、とぼとぼと家路につきました。すると、家の前で、二人が仁王立ちのようなポーズをして待っていました。
「あ、ポムスお帰り―」
「まってたよ」
待っていたという言葉を聞いて、ちょっとだけ体に寒気が走ります。何を待っていたのか、そもそもどうして待っていてくれたのか、そのことばかりが気がかりで、なんだか寒々しい思いにかられます。ポムスはおっかなびっくりしながら、二人に近付きました。
「ポムス、どこに行ってたの?」
「え……ええと、その――」
「ノエルお姉さんのところでしょ?」
パロメが笑いながらそういうと、ポムスはびっくり仰天、思わず口を大きくあけて、ぽかんとしました。
「長老様から聞いたんだ」ロメロも何度も何度も頷きました。「ポムスはノエルさんのところにいるって」
「そ、そうなんだ」
「ポムス、ごめんね」
パロメは深く頭を下げて、謝罪しました。ロメロも、それに続けて頭を下げました。「ごめんね、ポムス」
「ええ!?……う、ううん、僕も、僕もごめん。勝手に出て行っちゃったりして」
その言葉を聞いたロメロは、首を横に振りました。「うん、大丈夫、わかってる。ポムスが逃げちゃったのは僕たちのせいだから」
「私たちが、熱いお湯に入ってたから、ポムスは嫌だったんだなあって。私たち、一緒にいるのに気がつかなくって、ちょっと悔しかったな」
「パロメ」ポムスはさみしそうなパロメの顔を見て、少しだけ俯きました。
「長老様が教えてくれたんだ。こどもは『おとな』になる時に、体が少しずつ成長していって、子供の時とは違う感覚になれたら、『おとな』に慣れるときなんだって、背伸びしたり、人に自分たちの『おんど』を押し付けちゃダメだって」
ロメロはちょっとだけ泣きそうな顔をしながら、強がって笑いました。
「また一緒にお風呂に入ろうよ、今度は、ちゃんといっしょの『おんど』で――」
「うっ……うんっ!!」
ポムスはぽろぽろ涙を流して、ロメロに走って抱きつきます。ロメロもつられたようにわんわん泣きました。パロメも一緒に泣きました。
二人が同じ『おんど』のお風呂に慣れるのは、まだまだかかりそうです。
それからポムスは二人と一緒にお風呂に入ることができるようになりましたが、それはまた別のお話で。
ありがとうございました。


ちゃんとおふろにはいろうよ-おしまい-
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- 昔読んだ絵本の様に、とても暖かいお話でした。
・・・「やぁ、長老様……えっちぃ」を危ない目で見てしまった私って・・・
―― &new{2011-04-29 (金) 00:06:21};
- >名無しさん
コメント返信が遅れて非常に申し訳ありませんでした。なんだかスルーしていたような気もしまたが別にそんなことはありました。マジで申し訳ないorz頭に蛆でもわいてるようです;;
絵本のような気分で読めるお話ってないかな、と思った時このお話を思い浮かべました、子供ならではの子供の日常みたいな感じですので、適当な感じで読んでいただければと思います。熱い風呂とかにはいるのは子供でも至難の業ですね、私は長湯で熱い湯が好きです、最近シャワーで済ませてるけど。
えろい言葉を危ない意味で受け取ってしまうのは私にはもうどうしようもありません。煩悩を抑えながら見るときれいなお話に見えなくもないですたぶん。子供の性交とかに欲情しちゃう自分としては嘘くせぇとか思いますが、今すぐにでもそういうの書きたい気分(ryでもこのお話は普通にエロいらないよみたいなお話ですから随所にそれっぽいネタでも入れて発散しようとかしか考えられません変態ですどう考えても変態です。本当にありがとうございました。
暖かいと言っていただければ誠にうれしい限りです、心がほっこりするお話というのは書こうと思って書けるほど簡単なものではないと自覚しています。それでも暖かいと言っていただいてとてもうれしいです。
コメントありがとうございましたorz
――[[ウロ]] &new{2011-06-14 (火) 12:12:27};
- お節介ですが誤字報告を
「四十八度って、二人とも集めのお湯が好きなのね、おじいちゃんみたいな感覚ね」
 …「熱め」では?
――[[ブイズマニア]] &new{2011-06-14 (火) 19:47:37};
- >ブイズマニアさん
おせっかいだなんて飛んでもありません、むしろお見苦しい誤字をさらしてしまったことを深くお詫びいたします。添削をちゃんとしなかった作者である私のミスでお目汚しをしてしまったことを深くお詫びいたします。申し訳ありませんでしたorz
コメントありがとうございましたorz
――[[ウロ]] &new{2011-06-19 (日) 23:26:18};
- 変換ミス見つけました。
長老のセリフの部分
ד暑いお湯に入れたからと言って”
〇“熱いお湯に入れたからと言って”ではないですか?

注意してても変換ミスって見つけにくいですよね。

しかし、48度の風呂に入れる子供が居るとは…。恐れ入ります。
そうなると、年をとったら50度以上のお風呂に入ることになるのか…。体は大丈夫なんですかね?

絵本のような優しいストーリーで、小さい子供に読ませてあげたいですね。

これからも陰ながら応援いたします:-)コソッ
――[[涼風]] &new{2011-06-21 (火) 00:37:49};
- >涼風さん
誤字の指摘ありがとうございます。こういうのをしっかりと添削していない自分が情けないです。申し訳ありませんorzお目汚しすみませんでした。
子供のころから熱いお湯に入りなれていると、年をとってもそれと同じ温度にはいるときに抵抗がなくなるそうな。慣れって怖いですね、子供ついには普通の温かさに慣れてほしいもんですw
コメントありがとうございましたorz
――[[ウロ]] &new{2011-06-25 (土) 10:59:57};

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